中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
中小企業経営・中小企業政策 問38

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成29年度(2017年) 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

日本酒製造業を営むX氏は、地域内の同業者と連携した海外展開プロジェクトを検討している。X氏から海外展開に関する相談を受けた中小企業診断士のY氏は、X氏に対して「JAPANブランド育成支援事業」を紹介することにした。以下は、X氏とY氏との会話である。

X氏:「JAPANブランド育成支援事業の支援対象について教えてください。」
Y氏:「この事業の対象となるのは、複数の中小企業者等です。( A )以上の連携が支援対象となるための条件です。」
X氏:「どのような支援を受けることができるのですか。」
Y氏:「支援内容は、『戦略策定段階への支援』と『ブランド確立段階への支援』の2段階に分かれています。今回のプロジェクト実現のためには、まずは基本的な戦略の構築が必要ですので、『戦略策定段階への支援』を検討してみてはいかがでしょうか。」
X氏:「そうですね。基本的な戦略を構築するために、市場調査を実施してみたいと思っています。」
Y氏:「市場調査も支援対象になりますよ。市場調査など『戦略策定段階への支援』は( B )で、( C )支援を受けることができます。」

(設問)
文中の空欄BとCに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • B:3分の2補助  C:1年間に限り
  • B:3分の2補助  C:最大3年間の
  • B:定額補助  C:1年間に限り
  • B:定額補助  C:最大3年間の

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は3です。

JAPANブランド育成支援事業」とは、中小企業の新たな海外販路の開拓につなげるため、複数の中小企業が連携し、強みを活かした戦略の策定の支援を実施し、戦略に基づいた商品開発や海外展示会出展等の取組みに対する支援を実施する事業です。支援対象となるのは、商工会、商工会議所、組合、NPO法人、中小企業者(4者以上)等です。

文中の会話にある通り、支援内容は『戦略策定段階への支援』と『ブランド確立段階への支援』の2段階に分かれています。それぞれの段階に対応する具体的支援は次の通りです。

<戦略策定段階への支援>

地域の強みを分析し、ブラントコンセプトと基本戦略を固める段階

具体的支援:専門家の招聘、市場調査、セミナー開催

期間:1年間

補助率:定額補助

補助上限額:200万円

<ブランド確立段階への支援>

中長期的な視野に立ったブランド確立への取組みを支援する段階

具体的支援:専門家の招聘、新商品の開発、展示会出展等のプロジェクトに対する支援

期間:最大3ヶ年

補助率:(1・2年目)2/3、(3年目)1/3

補助上限額:2,000万円

設問では、『戦略策定段階への支援』段階での支援内容について問われています。よって、定額補助で1年間に限り支援を受けることができるため、3が正解となります。

各選択肢の解説は次の通りです。

1→B:3分の2補助 が誤りです。

2→B:3分の2補助  C:最大3年間の いずれも誤りです。

4→C:最大3年間の が誤りです。

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02

JAPANブランド育成支援事業に関する問題です。

上記の事業は、複数の中小企業・小規模事業者が連携して戦略策定や、商品開発および海外見本市への出展等を行うことを補助金で支援することです。

支援内容をまとめると以下のようになります。

1. 戦略策定段階への支援として、基本戦略を固めるための専門家招聘等に対する200万円を上限とした定額補助があります。支援期間は1年間に限られています

2.ブランド確立段階への支援として、具体的な販路開拓を行うための海外展示会への出展等に対するもので、補助率3分の2(上限2,000万円)の補助があります。支援期間は最大3年間です。

正しい選択肢の組み合わせは B:定額補助 C:1年間に限り です。

選択肢1. B:3分の2補助  C:1年間に限り
  • Bが誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. B:3分の2補助  C:最大3年間の
  • BもCも誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. B:定額補助  C:1年間に限り
  • 本選択肢が正解です。

選択肢4. B:定額補助  C:最大3年間の
  • Cが誤っているため、本選択肢は不正解です。

まとめ

JAPANブランド育成支援事業は、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業のうちのグローバル市場開拓枠に統合されています。

学習する際は注意してください。

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