FP2級の過去問
2017年5月
学科 問16

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問題

FP技能検定2級 2017年5月 学科 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。
  • 被保険者が役員、保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
  • 被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができる。
  • 被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができる。
  • 被保険者が役員、保険金受取人が法人である逓増定期保険では、保険期間のうち所定の前払期間までは支払保険料の一部を資産に計上し、前払期間経過後は資産計上された累積額をその期間の経過に応じ取り崩して損金に算入することができる。

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この過去問の解説 (4件)

01

2が正解です。

1.適切です。死亡保険金受取人が法人である終身保険は、最終的に必ず法人が保険金を受け取ることから、支払保険料全額を資産計上します。

2.不適切です。役員・全従業員が被保険者で、死亡給付金受取人は遺族、年金受取人は法人である個人年金保険の保険料は、その10分の9を資産計上し、残りの10分の1を損金算入します。

3.適切です。全役員・従業員が被保険者で、死亡保険金受取人が被保険者遺族、満期受取人が法人である養老保険の保険料はハーフタックスプランといい、その2分の1を資産計上、残りの2分の1を損金算入します。

4.適切です。逓増定期保険は、保険期間のうち前半6割では支払保険料の一部を資産に計上し、後半4割では資産計上された累積額を期間の経過に応じて、取崩して損金算入します。

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02

【正解 2】

1.適切
保険金受取人が法人である終身保険は、被保険者が死亡した際、保険金を法人が受け取るわけですから法人の資産となります。したがって全額を資産に計上します。

2.不適切
個人年金保険は、年金の役割が大きいため「10分の9を年金積立金として資産計上」し、「10分の1を福利厚生費として損金算入」します。

3.適切
養老保険は、死亡保険金と満期保険金が同額ですので、ハーフタックスプランに該当します。
2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することになります。

4.適切
逓増定期保険は、死亡保険金が年々増えていく保険です。
経営処理の方法としては、保険期間前半の6割までは支払保険料の半分を資産に計上し、残りの4割で資産計上された累積額をその期間の経過に応じ取り崩し、損金に算入する形になります。

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03

1.〇 設問のとおりです。
保険金受取人が法人である終身保険なので、最終的に保険金を受け取るのは法人です。
そのため、保険料の全額を資産に計上します。

2.× 誤りです。
被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険場合、9/10を年金積立金として資産に計上し、残りの1/10を福利厚生費として損金に算入します。

3.〇 設問のとおりです。
被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険は、福利厚生型保険(ハーフタックスプラン)と呼ばれ、保険料の1/2を保険料積立金として資産に計上し、残りの1/2を福利厚生費として損金に算入することができます。

4.〇 設問のとおりです。
被保険者が役員、保険金受取人が法人である逓増定期保険では、保険期間の前半6割期間に関しては、支払った保険料の一部を資産として計上し、残りを損金に算入します。
後半4割期間は、支払った保険料は全額損金に算入し、資産に計上した保険料を時間経過に応じて取り崩し、損金に算入します。

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04

1.適切
被保険者が役員、保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、必ず法人が受け取ることができるので、全額を資産計上します。

2.不適切
被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の保険料は、10分の9を資産計上し、残りの10分の1を損金算入します。

3.適切
被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができます。これをハーフタックプランといいます。

4.適切
被保険者が役員、保険金受取人が法人である逓増定期保険では、保険期間の前半6割では損金算入は一定割合までで、後半4割では全額損金算入しながら、前払い期間経過後に計上した分は期間の経過に応じて、取り崩して損金に算入することができます。

よって、正解は2となります。

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