FP2級の過去問
2017年5月
学科 問15
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問題
FP技能検定2級 2017年5月 学科 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)、保険金受取人、年金受取人は個人であるものとする。
- 身体の傷害または疾病を原因とする入院により、医療保険の被保険者が受け取った入院給付金は、非課税である。
- 契約者と被保険者が同一人である終身保険契約で、相続人以外の者が受け取った死亡保険金は相続税の課税対象となり、相続税における生命保険金等の非課税規定(相続税法第12条の「相続税の非課税財産」の規定)が適用される。
- 一時払い終身保険を契約から5年以内に解約した場合に受け取る解約返戻金は、一時所得として所得税・住民税の課税対象となる。
- 個人年金保険において契約者と年金受取人が異なる場合、年金受取人は年金支払開始時に年金受給権を取得したものとみなされ、当該受給権については贈与税の課税対象となる。
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この過去問の解説 (4件)
01
傷害特約、災害入院特約、疾病入院特約などに基づいて、被保険者が傷害や病気を原因として受け取る障害給付金や入院給付金を受け取った場合は、非課税となります。
非課税となるのは、受取人が本人、配偶者や直系血族もしくは生計を一にするその他親族の場合です。
2.× 誤りです。
契約者と被保険者が同一人である終身保険契約で、相続人以外の者が受け取った死亡保険金は相続税の課税対象となりますが、非課税枠の対象にはなりません。
非課税枠が適用されるのは、死亡保険金の受け取り人が相続人の場合のみで、500万円×法定相続人の数が非課税となります。
3.〇 設問のとおりです。
一時払いなど一定要件を満たす生命保険の場合、契約から5年以内に解約した場合は、一時所得として所得税・住民税の課税対象となります。
保険の種類により課税方式は異なり、個人年金や養老保険の場合は源泉分離課税の適用となり、20.315%の所得税・住民税がかかります。
終身保険や終身年金については、分離課税ではなく総合課税の対象です。
4.〇 設問のとおりです。
個人年金保険において、契約者(保険料払込者)と年金受取人が異なる場合は、年金開始時に年金受給権を取得したとみなされ、贈与税の課税対象となります。
例えば、契約者が夫、年金受取人が妻の場合、年金受取時に妻が年金受給権を夫から贈与されたとみなされ、贈与税が課税されるといった形です。
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02
1.適切です。入院・手術・通院・診断等の「身体の障害または疾病に基因」して支払われる給付金は非課税です。
2.不適切です。契約者と被保険者が同一人である生命保険の死亡保険金を相続人以外の者が受け取った場合、相続税の課税対象となりますが、「相続税の非課税財産」の規定は適用されません。
3.適切です。一時払いの終身保険や個人年金保険・変額個人年金などを契約から5年以内に解約した場合、金融類似商品として、受取差益に20.315%の源泉分離課税がかかり、一時所得として所得税・住民税の課税対象となります。
4.適切です。個人年金保険において、夫が契約者、妻が受取人のように、契約者と年金受取人が異なる場合、契約者からの贈与とみなされ、年金受給権の評価額が贈与税の課税対象となります。
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03
1.適切
入院給付金は、非課税となります。
入院、手術、通院、障害など身体の障害、疾病に関わるものは基本的に非課税となります。
2.不適切
契約者と被保険者が同一人である終身保険契約において、相続人以外の者が受け取った死亡保険金は相続税の課税対象となります。
しかし、相続人の対象者ではないため、死亡保険金の非課税枠を適用することはできません。
非課税枠規定は「500万円×法定相続人の数」となっています。
3.適切
一時払い終身保険を契約から5年以内に解約した場合に受け取る解約返戻金は、一時所得として所得税・住民税の課税対象となります。
※終身保険ではなく、5年以内に解約した「養老保険」「個人年金保険」などは金融類似商品に該当し、総合課税の一時所得ではなく、20.315%の源泉分離課税となるので注意が必要です。
4.適切
契約者はまだ死亡していないので、契約者と年金受取人が異なる場合は贈与税の対象となります。
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04
身体の傷害または疾病を原因とする入院・手術・通院などに対して支払われる給付金は非課税となります。
2.不適切
契約者と被保険者が同一人である終身保険契約で、相続人以外の者が受け取った死亡保険金は、全額が相続税の課税対象となります。
3.適切
契約者と保険金の受取人が同じで、契約から5年以内に解約した場合に受け取る解約返戻金は、一時所得として所得税(15%)・住民税(5%)の課税対象となります。
(復興特別所得税を含める場合は20.315%となります)
4.適切
個人年金保険において契約者と年金受取人が異なる場合、年金受取人は年金支払開始時に、年金受給権に対して贈与税がかかることになります。
よって、正解は2となります。
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