FP2級の過去問
2017年5月
学科 問23
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
FP技能検定2級 2017年5月 学科 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
固定利付債券の利回り(単利・年率)の計算に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる計算式として、最も不適切なものはどれか。なお、税金、手数料、経過利子等は考慮しないものとする。
表面利率0.1%、償還年限10年の固定利付債券が額面100円10銭で発行された。この債券の応募利回りは(ア)となる。また、直接利回りは(イ)となる。この債券を新規発行時に購入し、3年後に額面100円当たり100円50銭で売却した場合の所有期間利回りは(ウ)となる。一方、この債権を発行から3年後に額面100円当たり100円50銭で購入し、償還まで保有した場合の最終利回りは(エ)となる。
表面利率0.1%、償還年限10年の固定利付債券が額面100円10銭で発行された。この債券の応募利回りは(ア)となる。また、直接利回りは(イ)となる。この債券を新規発行時に購入し、3年後に額面100円当たり100円50銭で売却した場合の所有期間利回りは(ウ)となる。一方、この債権を発行から3年後に額面100円当たり100円50銭で購入し、償還まで保有した場合の最終利回りは(エ)となる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
・差損益:売値-買値になっていること…(A)
・分母:買値(発行価格とか買付価格と表現されている)…(B)
(A)と(B)に着目して、設例をみていきます。
1.適切
応募者利回りとは、新規発行時に証券を購入し、そのまま償還期限まで保有した場合の利回りをいいます。
2.適切
直接利回りとは、償還時の差損益を考慮しないで、単純に、購入金額に対して、毎年いくら利息収入があるかをみる場合の利回りをいいます。
3.不適切
所有期間利回りとは、債券を償還期限まで保有しないで、途中で売却した場合の利回りをいいます。計算式(A)の箇所:差損益を計算する順が逆になっています。
4.適切
最終利回りとは、すでに発行され、市場で売買されている債権を時価で購入し、そのまま償還期限まで保有した場合の利回りをいいます。
よって、正解は3となります。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
02
1.適切です。応募者利回りは、新発債を購入し、満期償還まで保有し続けた場合の利回りです。
計算式は、利回り(%)=(1年間の収益合計÷投資金額)×100です。
1年分の収益=1年分の利子+1年当たりの差益
1年分の利子=額面100円×0.01%=0.1円
1年分の差益=(償還価格100円ー発行価格100.10円)÷所有期間10年=-0.01円
1年間の収益=利子0.1円+差益-0.01円=0.09円
利回り(%)=(収益合計0.09円÷投資金額100.10円)×100
よって、正しい計算式です。
2.適切です。直接利回りは、単純に投資金額に対して毎年いくらの利息収入があるかを計算し、償還差益は考慮しません。
計算式は、利回り(%)=(1年分の利子÷投資金額)×100です。
利回り(%)=(利子0.1円÷100.10円)×100
よって、正しい計算式です。
3.不適切です。所有期間利回りは、債券を満期まで保有せず、途中売却した場合の利回りです。
計算式は、利回り(%)=(1年間の収益合計÷投資金額)×100です。
応募者利回りの計算式と異なる部分は所有期間で、途中売却の為3年で計算します。
1年分の差益=(売却額100.50円ー購入価格100.10円)÷所有期間3年≒0.13円
しかし、問題文では売却額と購入価格が逆になっている為、誤った計算式です。
4.適切です。最終利回りは、既発債を時価で購入し、満期償還まで保有した場合の利回りです。
計算式は、利回り(%)=(1年間の収益合計÷投資金額)×100です。
途中購入のため、所有期間は10年ー3年=7年です。
1年分の差益=(償還価格100円ー購入価格100.50円)÷所有期間7年≒-0.07円
1年間の収益=利子0.1円+差益-0.07円=0.03円
利回り(%)=(収益合計0.03円÷投資金額100.50円)×100
よって、正しい計算式です。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
03
1.適切です。
応募者利回りとは、債券を発行時に購入し、償還期限まで所有し続けた場合の利回りのことです。
応募者利回り(%)
=[表面利率(%)+{(額面価格ー発行価格)
÷償還期限}]÷発行価格×100
が計算式です。
問題文より、
表面利率(%)=0.1
額面価格=100円
発行価格=100.10円
償還期限=10年
とわかるため、各々の数字を応募者利回りの計算式に当てはめると、選択肢1の計算式と一致します。
よって、選択肢1は適切です。
2.適切です。
直接利回りとは、購入価格に対して毎年の利息収入がいくらかを割合で表したものです。
計算式にすると、
直接利回り(%)
=表面利率(%)÷購入価格×100
となります。
問題文より、
表面利率(%)=0.1
購入価格=100.10円
とわかるため、各々の数字を直接利回りの計算式に当てはめると、選択肢2の計算式と一致します。
よって、選択肢2は適切です。
3.不適切です。
所有期間利回りとは、債券を償還期限の前に売却した場合の利回りのことです。
所有期間利回り(%)
=[表面利率(%)+{(売却価格ー購入価格)
÷所有期間}]÷購入価格×100
が計算式です。
問題文より、
表面利率(%)=0.1
売却価格=100.50円
購入価格=100.10円
所有期間=3年
とわかるため、各々の数字を所有期間利回りの計算式に当てはめると、選択肢3の計算式が間違っていることがわかります。具体的には、選択肢3の計算式の分子においては、(売却価格ー購入価格)とすべきところが、(購入価格ー売却価格)になっております。
よって、選択肢3は不適切です。
4.適切です。
最終利回りとは、発行済みの債券を時価で購入し、償還期限まで所有し続けた場合の利回りのことです。
最終利回り(%)
=[表面利率(%)+{(額面価格ー購入価格)
÷残存期間}]÷購入価格×100
が計算式です。
問題文より、
表面利率(%)=0.1
額面価格=100円
購入価格=100.50円
残存期間=10年-3年=7年
(債券が発行されてから3年後に購入しているため、残りの期間は7年となります。)
とわかるため、各々の数字を最終利回りの計算式に当てはめると、選択肢4の計算式と一致します。
よって、選択肢4は適切です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問22)へ
2017年5月問題一覧
次の問題(問24)へ