FP2級の過去問
2017年9月
学科 問50
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問題
FP技能検定2級 2017年9月 学科 問50 (訂正依頼・報告はこちら)
不動産の投資判断手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- NOI利回りは、対象不動産から得られる年間の総収入を総投資額で除して算出される利回りであり、不動産の収益性を測る指標である。
- 借入金併用型投資では、対象不動産の収益率が借入利子率を上回っている場合には、レバレッジ効果が働き、投下した自己資金に対する収益率の向上が期待できる。
- IRR法(内部収益率法)による投資判断においては、内部収益率が対象不動産に対する投資家の期待収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
- NPV法(正味現在価値法)による投資判断においては、投資不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額の現在価値の合計額を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
NOI利回り(純利回り)とは、不動産の収益性を測るための指標です。
年間の総収入ではなく、純収益(年間の総収入-諸経費)を総投資額で割って求めます。
2.適切
レバレッジ効果とは「てこの原理」のことで、少ない自己資金で大きな収益を上げるという意味です。自己資金と借入金を併用した投資の収益率が、借入金の金利を上回れば、自己資金に対する収益率は上昇します。
3.適切
IRR法(内部収益率法)とは、不動産投資の内部収益率と投資家の期待収益率を比較して、投資価値があるかどうかを判断する方法です。
内部収益率が期待収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判断します。
4.適切
NPV法(正味現在価値法)とは、対象不動産が将来生み出す予想収益の現在価値から投資額を差し引いて計算する方法です。
つまり投資額を収益が上回る場合、投資する価値があると判断します。
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02
NOI利回りとは、不動産の賃料収入などから得られる収益から不動産の管理費用を控除した純営業収益のことをいいます。純営業収益(NOI)を物件価格(取得価格)で除算します。別名キャップ・レートとも呼ばれています。
2.適切
レバレッジ効果とは、借入金を用いることにより、すべて自己資金で投資するよりも自己資本に対する投資利回りが高くなることをいいます。少しの資金で大きな収益を得ることから「てこの原理」ともいいます。
3.適切
投資によって得られる利回りと本来得るべき利回りを比較し、その大小によって投資の収益性を判断する方法です。内部収益率が投資家の期待収益率を上回っている場合、有利な投資と判定することができます。
4.適切
投資によって、どれだけ利益を得られるかを示す指標です。不動産から得られる純収益と、将来売却するときの見込み額を期間に応じて、現在価値に割り戻した金額から自己資金の投資予想額を差し引いた正味現在価値により、収益性を判断する手法です。正味現在価値の額が大きいほど、投資価値は高いということになります。
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03
NOI利回りとは、不動産の収益性を測る指標ですので、後半は合っています。
NOI=賃料収入ー(経費+原価償却費等)
=純収益であり、
NOI利回り=NOI÷不動産取得価格です。
よって、NOI利回りは、対象不動産から得られる年間の「純収益」を総投資額で除して算出される利回りです。前半が誤りです。
2.適切です。
レバレッジ効果とは、投資に借入金を投下することによって、少ない自己資金により高い収益率を上げられる効果です。
借入金併用型投資では、対象不動産の収益率が借入利子率を上回っていれば、レバレッジ効果が働き、投下した自己資金に対する収益率の向上が期待できます。
3.適切です。
IRR法(内部収益率法)では、内部収益率と対象不動産に対する投資家の期待収益率を比較して、内部収益率が上回っている場合、その投資は有利であると判定します。
4.適切です。
NPV法(正味現在価値法)では、投資不動産から得られる収益の現在価値の合計額と投資額の現在価値の合計額を比較して、収益の現在価値の合計額が上回っている場合、その投資は有利であると判定します。
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