FP2級の過去問
2018年9月
実技 問71

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問題

FP技能検定2級 2018年9月 実技 問71 (訂正依頼・報告はこちら)

株式会社RKの代表取締役である長谷川和彦さん(44歳)は、現在、法人契約での生命保険の加入を検討しており、下記の生命保険について、FPで税理士でもある大下さんに支払保険料に関する税務の相談をした。大下さんがそれぞれの生命保険の保険料支払時における一般的な経理処理について述べた次の説明の空欄(ア)~(エ)に入る適切な語句を語群の中から選び、その語句の組み合わせが正しい選択肢を選びなさい。なお、同じ語句を何度選んでもよいこととし、契約条件はいずれも以下のとおりとする。
問題文の画像
  • (ア)1 (イ)1 (ウ)3 (エ)2
  • (ア)2 (イ)1 (ウ)4 (エ)4
  • (ア)2 (イ)2 (ウ)3 (エ)2
  • (ア)1 (イ)2 (ウ)5 (エ)1

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この過去問の解説 (3件)

01

・定期保険Aについて
 役員向けの保険として、長期平準定期保険や逓増定期保険などがありますが、定期預金Aは期間が短い貯蓄性のない保険となります。原則として支払った保険料すべて損金算入されます。このことによりその分会社としては利益が減るため節税効果があります。
 ⇒1.支払保険料全額が損金

・定期Bについて
 長期平準定期保険とは、保険期間が長い定期保険のことですが、次の要件を満たしている必要があります。
 ・契約時の年齢+保険期間>70
  ⇒長谷川さんの場合:44+27>70 条件満たしている
 ・契約時の年齢+保険期間×2>105
  ⇒長谷川さんの場合:44+27×2<105 条件満たしていない

このことより、長期平準定期保険ではないので期間が短い定期預金の分類とされるため、支払った保険料すべて損金算入されます。
 ⇒1.支払保険料全額が損金

・定期預金Cについて
 保険期間が91歳で終了すること、長期平準定期保険の要件を満たしています。なお、《参考資料》の前払期間と資産計上額より、つぎのようになります。
 ⇒3.保険期間の前半60%に相当する期間、支払保険料1/2相当額が資産計上

・終身保険Dについて
 受取人が法人となっているため全額が資産計上されることになります。(保険金を法人が必ず受け取ることになることより)
 ⇒2.支払保険料の全額が資産計上


(ア)1
(イ)1
(ウ)3
(エ)2
よって、正解は1となります。

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02

定期保険料は、原則として、
全額を損金算入できます。

定期保険A(保険期間:5年)
(ア)「支払保険料の全額が損金」

定期保険B(保険期間:71歳満了)
<資料>より
長期平準定期保険に該当しません。

・長期平準定期保険に該当するかどうかの判定
保険に加入した時44歳
保険期間満了の時(における被保険者)の年齢71歳
71歳>70歳 〇
保険期間 71歳ー44歳=27年
44歳+(27年×2)=98
98<105 ✖

(イ)「支払保険料の全額が損金」

定期保険C(保険期間:99歳満了)
<資料>より
長期平準定期保険に該当します。

・長期平準定期保険に該当するかどうかの判定
保険に加入した時44歳
保険期間満了の時(における被保険者)の年齢99歳
99歳>70歳 〇
保険期間 99歳ー44歳=55年
44歳+(55年×2)=154
154>105 〇

長期平準定期保険は、
保険期間満了の時に(被保険者の)年齢が70歳を超え、
かつ、保険に加入した時の(被保険者の)年齢に加えて保険期間の「2倍」の数が105を超えるものです。

長期平準定期保険の経理処理は、
保険期間の開始の時から保険期間の60%(に相当する)の期間は、支払保険料の「2分の1」を(前払保険料として)資産計上し、支払保険料の「2分の1」を損金算入できます。

残りの4割の保険期間は全額を損金算入できて、かつ(同時に)前払保険料に計上した分を均等に損金算入します。

(ウ)「保険期間の前半60%に相当する期間、
支払保険料の2分の1相当額が資産計上」

終身保険は、原則として、全額を(保険料積立金として)資産計上します。

終身保険D(保険期間:終身)
(エ)「支払保険料の全額が資産計上」

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03

【正解 1】

[ア]1
定期保険は掛け捨てですので、支払い保険料の全額が損金算入となります。

[イ]1
定期保険は掛け捨てですので、支払い保険料の全額が損金算入となります。

[ウ]3
定期保険Cは「長期平準定期保険」という保険になります。
「長期平準定期保険」の要件は、保険期間満了時における被保険者の年齢が70歳を超えていて、且つ契約時の被保険者の年齢に保険期間×2を加えた数が105を超えている必要があります。
〈参考資料〉に記載の通り、保険期間の前半60%に相当する期間において支払保険料1/2相当額が資産計上とすることができます。

[エ]2
終身保険は死亡保険金を全て法人が受け取ることになるので、全額資産計上となります。

参考になった数2