FP2級の過去問
2019年9月
学科 問57
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問題
FP技能検定2級 2019年9月 学科 問57 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさんの相続が開始した場合の相続税額の計算における土地の評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- Aさんが、自己が所有する土地の上に自宅を建築して居住していた場合、この土地は自用地として評価する。
- Aさんが、自己が所有する土地に建物の所有を目的とする賃借権を設定し、Bさんがこの借地の上にアパートを建築して第三者に賃貸していた場合、この賃借権を借地権といい、その借地権の目的となっている土地は貸宅地として評価する。
- Aさんの子が、Aさんが所有している土地を使用貸借により借り受けて、その土地の上にアパートを建築して第三者に賃貸していた場合、このアパートの敷地の用に供されている土地は貸宅地として評価する。
- Aさんが、自己が所有する土地の上にアパートを建築し第三者に賃貸していた場合、この土地は貸家建付地として評価する。
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この過去問の解説 (3件)
01
[1]適切
自用地は、他人が使用する権利のない土地のことです。
Aさんが所有する土地の上に自宅を建築して居住している場合、Aさん以外の他人が土地を使用できないため、自用地として評価します。
[2]適切
貸宅地とは、借地権の目的になっている土地のことです。
Aさんが、自分の土地に賃借権を設定し、Bさんがこの借地の上にアパートを建築して第三者に賃貸していた場合、この賃借権は借地権と言い、Aさんの土地は貸宅地として評価します。
[3]不適切
使用貸借とは、親子間で無償で土地を使用させることを言いますが、使用貸借している土地は「自用地」として評価します。
[4]適切
貸家建付地とは、所有している土地に建てた家屋(アパート等)を他に貸し付けている場合のその土地のことです。
Aさんが、自分の土地の上にアパートを建築し、第三者に賃貸していた場合、この土地は貸家建付地として評価します。
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02
正解は、3です。
1、 〇
所有する宅地を自ら使用している場合には自用地として評価します。
2、 〇
Aさんが、自己が所有する土地に建物の所有を目的とする賃借権を設定し、Bさんがこの借地の上にアパートを建築して第三者に賃貸していた場合、この賃借権を借地権といい、その借地権の目的となっている土地は貸宅地として評価します。
3、×
使用貸借は、親子間などで無償で土地や建物などを貸し借りすることです。この場合、土地の所有者が死亡した場合、相続税の計算上、この土地は自用地として評価されます。
4、〇
宅地所有者が自己の所有する建物を建て、建物を貸し付けている場合の宅地は貸家建付地として評価します。
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03
自用地とは、他人には利用する権利がなく、自由に利用したり処分したりすることのできる土地のことです。設問の場合は、この自用地にあたります。
2.適切
Aさんが所有する土地ですが、設問1と異なり、Bさんがアパートを建てて使用しているため、自由に利用したり処分したりすることができません。このような土地は貸宅地として評価されます。
貸宅地は自用地よりも減額されるので、アパート経営などは節税対策になると言われます。
3.不適切
使用貸借とは設問のように、親子間などで無償で土地や建物などを貸し借りすることです。使用貸借の土地は相続税法上、自用地として評価されます。
使用貸借では借地権などの権利が発生しないので、借地借家法の規定を受けず、借主の立場が弱く、貸主の立場が強くなります。貸主が一方的に土地の返還を求めれば、借主はそれに応じなければならず、実質的には貸主が土地を自由に利用したり処分したりすることができるので、使用貸借は自用地として評価されます。
4.適切
自己所有の土地に自己所有のアパートを建てている場合は貸家建付地として評価されます。
一方、自己所有の土地に他人所有のアパートを建てている場合は貸宅地として評価されます。つまり、土地を貸している場合は貸宅地、アパートを貸している場合は貸家建付地となります。
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