FP2級の過去問
2020年9月
学科 問4

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問題

FP技能検定2級 2020年9月 学科 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

国民年金および厚生年金に係る「財政の現況及び見通し」(いわゆる財政検証)に関する次の記述の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

・政府は、少なくとも( ア )ごとに、保険料、国庫負担の額、保険給付に要する費用の額などの現況および見通しを作成しなければならない。
・「財政の現況及び見通し」は、作成する年以降おおむね 100年を財政均衡期間と定め、収入と支出のバランスをとる期間としているが、そのバランスをとるために年金の給付水準を調整する仕組みが( イ )である。
・一定の条件を満たす夫婦 2人を想定した世帯が受給し始める年金額(いわゆるモデル年金)の現役男子の平均手取り収入額に対する割合である所得代替率が( ウ )を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保することが求められている。
  • ( ア )3年  ( イ )物価スライド     ( ウ )100分の50
  • ( ア )5年  ( イ )マクロ経済スライド  ( ウ )100分の50
  • ( ア )3年  ( イ )マクロ経済スライド  ( ウ )100分の60
  • ( ア )5年  ( イ )物価スライド     ( ウ )100分の60

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この過去問の解説 (3件)

01

【正解2】

(ア)国民年金および厚生年金に係る「財政の現況及び見通し」(財政検証)において、政府は、厚生年金保険法及び国民年金法の規定により、少なくとも「5年」ごとに、保険料・国庫負担額・保険給付に要する費用の額等の現況および見通しを作成しています。

(イ)財政検証では、年金の給付水準を調整するために「マクロ経済スライド」と呼ばれる仕組みを用いています。マクロ経済スライドとは、そのときの社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)にあわせ、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みのことで、概ね100年後に年金給付費1年分の積立金を持つことができるよう、年金額の伸びの調整を行う期間(調整期間)を見通しています。

(ウ)所得代替率とは、一定の条件を満たす夫婦 2人を想定した世帯(モデル世帯)が受給し始める年金額が、現役世代の男子の平均月収の何パーセントにあたるかを示す指標で、財政検証では、この数値について「5割(=100分の50)」を上回る給付水準を将来にわたり確保する公約が掲げられています。

以上より、(ア)5年(イ)マクロ経済スライド(ウ)100分の50

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02

【正解 : 2】

( ア )5年 ( イ )マクロ経済スライド ( ウ )100分の50

(ア)公的年金制度は長期的な制度であるため、社会・経済の変化を踏まえて、定期的に検証することが必要です。そのため厚生年金保険および国民年金法により、少なくとも5年に1度、保険料、国庫負担の額、保険給付に要する費用などを見直す必要があります。

(イ)少子高齢化が進むと、将来的に保険料収入と年金給付費のバランスが崩れる可能性があるため、このバランスを保つように給付水準を自動的に調整する仕組みが、マクロ経済スライドです。

(ウ)所得代替率とは、現役世代の収入額に対する年金を受け取りはじめる時点(65歳)における年金額の割合です。財政検証では、この割合が5割を上回る給与水準を確保することが必要です。

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03

正解は、2です。

(ア)財政検証は少なくとも「5年毎」に行われます。
(イ)年金の上昇率を物価や賃金の上昇率よりも抑える仕組みを「マクロ経済スライド」と言います。
(ウ)年金の所得代替率は、将来にわたり「50%」を上回ることが求められています。

よって、
2 .( ア )5年  ( イ )マクロ経済スライド  ( ウ )100分の50
となります。

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