FP2級の過去問
2020年9月
実技 問67

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問題

FP技能検定2級 2020年9月 実技 問67 (訂正依頼・報告はこちら)

安西さんと加瀬さんは、下記<資料>のとおり、KR株式会社の株式(以下「KR株式」という)を 2020年 3月から 2020年 7月において毎月 10日(休業日の場合、翌営業日)に購入した。安西さんと加瀬さんのKR株式の取引に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、このほかにKR株式の取引はないものとし、手数料および税金は考慮しないものとする。また、購入株数は正しいものとする。

・安西さんは株式累積投資制度で購入した。
・加瀬さんは購入の都度、単元未満株投資制度で購入した。
・KR株式は東京証券取引所に上場されている。
・KR株式会社の本決算は 3月末日である。
・KR株式の 2020年 3月期の期末株主配当金は、1株当たり 80円であった。
問題文の画像
  • 安西さんは、2020年に開催される定時株主総会の議決権を持たない。
  • 安西さんの平均購入単価は、加瀬さんの平均購入単価よりも低くなっている。
  • 加瀬さんは、2020年 3月期の期末株主配当金として、320円(税引前)を受け取ることができる。
  • 加瀬さんは、保有株式数が単元株数以上になるまで売却できない。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答 4

1.○
通常の単元株の取引では多額の資金が必要になる銘柄でも、株式累進投資制度や単元未満株投資制度を利用すると、少額の資金で株式を購入することができます。そのかわり、単元未満株の株主には議決権はありません。

2.○
安西さんは、毎月一定の金額で株式を購入しています。株価が高いときには少ない株式を、株価が安いときには多くの株式を購入することになります。このように毎月一定の額で購入する方法を、「ドルコスト平均法」と呼びます。ドルコスト平均法は、株価が高くても安くても毎月一定の株数を購入する方法と比較すると、1株あたりの平均購入単価は安くなります。

実際に計算すると以下のようになります。

安西さん
(10,000円×5回)÷(4.424779株+3.759398株+3.378378株+3.90625株+4.854369株)≒2,460円

加瀬さん
(9,040円+10,640円+11,840円+10,240円+8,240円)÷(4株×5回)=2,500円

3.○
単元未満株では、株数に応じて配当金を受け取ることができます。加瀬さんは2020年3月末日時点でKR株式を4株保有しています。KR株式の期末株主配当金は1株80円なので、「80円×4株=320円」となります。

4.✕
単元未満株投資制度で購入した株式は、保有株式数が単元株数以上にならなくても、単元未満株として売却することができます。株式累積投資制度でも同様です。

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02

【正解4】
[1]適切
株式累積投資制度や単元未満株投資制度などを利用して株式投資を行う場合、保有株式数が単元株に満たなければ議決権を持ちません。

[2]適切
安西さんの平均購入単価は、以下の計算式で算出されます。
(10,000円×5回)÷(4.424779株+3.759398株+3.378378株+3.906250株+4.854369株)
=2,460.2456…(円)

また、加瀬さんの平均購入単価は以下の計算式で算出されます。
(9,040円+10,640円+11,840円+10,240円+8,240円)÷(4株×5回)
=2,500(円)

よって、安西さんの平均購入単価は、加瀬さんの平均購入単価を下回っています。

[3]適切
株式累積投資や単元未満株投資制度で取引割いている場合においても、株式数に応じた配当金を受け取ることができます。
加瀬さんは2020年3月時点でKR株式を4株保有しており、 2020年 3月期のKR株式の期末株主配当金は、1株当たり 80円なので、
80円×4株=320円(税引前)の配当金を受け取ることができます。

[4]不適切
株式累積投資や単元未満株投資制度で取引している場合、保有株式数が単元株に満たなくても、証券会社を通じて市場で売却することが可能です。

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03

【金融資産運用:株式投資】

についての問題です。

1.〇

株式累積投資は毎月1万円からなどの少額で毎月一定の金額ずつ同じ銘柄を購入する取引方法です。

議決権は持ってませんが、配当金はもらえます。

2.〇

平均購入単価は総投資額÷総合計購入株式数で算出できます。

安西さんの総投資額は50,000円で総合計購入株式数は20.323174株です。

加瀬さんの総投資額は50,000円で総合計購入株式数は20株です。

よって、安西さんは2,460.245…円加瀬さんは2,500円が平均購入単価です。

この問題の総投資金額は同額でしたので、平均値を算出しなくても解答できます。

3.〇

通常各銘柄ごとに100株/1単元と最低限の単元株式が決まってますが、単元未満株投資制度によって1株から購入ができます。

議決権は持ってませんが、配当金はもらえます

4.×

単元未満株は金融商品取引所で売買することはできませんが、買取請求制度を利用して売却することができます。

100株で単元株とすることもできますが、1単元以上にならないと売却できないわけではありません。

参考になった数1