FP2級の過去問
2021年1月
学科 問51

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問題

FP技能検定2級 2021年1月 学科 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

贈与に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • 民法上、贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をすることにより効力が生じ、相手方が受諾する必要はない。
  • 民法上、書面によらない贈与において、いまだその履行がなされていない場合であっても、各当事者が一方的にこれを解除することはできない。
  • 相続税法上、書面によらない贈与における財産の取得時期は、原則として、履行の有無にかかわらず、受贈者が当該贈与を受ける意思表示をした時とされる。
  • 相続時精算課税制度の適用を受けた場合、その適用を受けた年以後は、その特定贈与者からの贈与について暦年課税に変更することはできない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、4です。

1 .×
贈与契約は、贈与者が財産を無償で受贈者に与える意思表示を行い、受贈者がこれを受ける意思表示を示すことにより成立する契約です。相手方の受諾も必要です。

2 .×
民法上、書面によらない贈与では、まだ履行していない部分については、いつでも撤回することができます。
なお、
・書面による贈与契約・・・履行していない部分の「撤回不可」
・書面によらない贈与契約・・・履行していない部分の「撤回可」となります。

3 .×
贈与による財産の取得時期については、
書面によらない贈与は、「贈与の履行があった時」になります。
なお、書面による贈与は、「贈与契約の効力が発生したとき」となります。

4 .〇
相続時精算課税制度の適用を受けた場合、適用を受けた贈与者から贈与される財産については、すべて相続時精算課税制度が適用されます。これは相続時まで取り消しはできず、暦年課税に変更することはできません。

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02

正解は4です。

1.不適切です。

贈与契約は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、それを受け手が承諾することによって効力が生じるとされています。

2.不適切です。

口約束のような書面によらない贈与契約は、各人がいつでも撤回が可能です。ただし、すでに贈与が行われた部分に関しては、撤回はできなくなります。

3.不適切です。

書面によらない贈与契約における取得時期は、実際に贈与が履行されたときとされています。書面による贈与契約における取得時期は、契約を結んだ時とされています。

4.適切です。

相続時精算課税制度とは、贈与者1人あたり2500万円まで贈与税がかからない制度のことであり、その適用を受けた年以後は、その特定贈与者からの贈与について暦年課税に変更することはできません。

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03

正解は 4 です。

1.不適切です。贈与とは、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、相手方がこれを受諾することによって成立する契約です。
なお、書面によらない口頭での贈与契約も有効ですが、後日の紛争に備えて書面にしておくことが望ましいと言えます。

2.不適切です。書面によらない口頭での贈与契約の場合、履行されていない部分については取り消すことができるとされています。既に履行された部分は取消しできません。
書面による贈与契約の場合は、まだ履行されていない部分であっても取消しできません。
なお、夫婦間の贈与契約は、婚姻中であれば、第三者の権利を害しない限りいつでも夫婦の一方からこの取消しが可能とされています。


3.不適切です。書面によらない口頭での贈与契約の場合、贈与の時期は原則として贈与の履行の時とされます。
書面による贈与契約の場合は、この贈与契約の効力が発生した時とされます。


4.適切です。相続時精算課税制度は、暦年贈与(毎年の基礎控除110万円)とは全く別の制度です。
相続時精算課税制度の適用は選択制で、一度選択した場合は相続発生まで継続適用しなければならず、かつ、暦年贈与は使えなくなります。
また、相続時精算課税制度では、贈与財産の価額を相続発生時に相続財産に加算します。
そのため、贈与そのものによる相続税対策効果はありません。

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