FP2級の過去問
2021年1月
実技 問96
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
FP技能検定2級 2021年1月 実技 問96 (訂正依頼・報告はこちら)
正之さんは、勤務先の早期退職優遇制度を利用して2021年1月末に退職することを検討している。正之さんの退職に係るデータが下記<資料>のとおりである場合、正之さんの退職一時金に係る所得税額を以下の選択肢から選べ。なお、正之さんは、「退職所得の受給に関する申告書」を適正に提出し、勤務先の役員であったことはなく、退職は障害者になったことに基因するものではないものとする。また、解答に当たっては、所得控除および復興特別所得税については考慮しないこととする。
<設例>
<設例>
- 965,500円
- 975,500円
- 985,500円
- 995,500円
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は、3です。
課税の対象となる退職所得金額は以下の式で算出されます。
退職所得 = (収入金額 − 退職所得控除額) × 1/2
この式中の退職所得控除額は、勤続年数により以下のとおりに分けられます。
*勤続年数:20年以下の場合
退職所得控除額:40万円 × 勤続年数
*勤続年数:20年超の場合
退職所得控除額:800万円 + 70万円 × (勤続年数 − 20年)
※1年未満は繰り上げ
正之さんの勤続年数は32年9カ月ですので、1年未満を切り上げた33年で計算します。
退職所得控除額:800万円 + 70万円 × (33年 − 20年) = 1,710万円
最初の式に当てはめて退職所得の金額を計算します。
退職所得 = (3,120万円 − 1,710万円) × 1/2 = 705万円
退職所得は分離課税ですので、他の所得の多寡に関係なく個別に所得税額表に当てはめて税額を計算します。
705万円だと所得税率23%、控除額63万6,000円の区分に該当するので、源泉徴収される所得税額は、
7,050,000円 × 23% − 636,000円 = 985,500円 となります。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
02
正解は 3 です。
退職所得の金額は以下の計算式により算出します。
退職所得の金額 = (収入金額-退職所得控除額) × 1/2
退職所得控除額の計算式は次の通りです。
①勤続年数20年以下:40万円×勤続年数
※80万円に満たない場合は80万円とする
②勤続年数20年以上:800万円+70万円×(勤続年数-20年)
また、勤続年数に1年未満の端数がある場合は1年に切り上げます。
よって本問の場合、勤続年数32年9カ月は「33年」として計算します。
[退職所得控除額(勤続年数20年以上)]
800万円 + 70万円 × (33年 − 20年) = 1,710万円
[退職所得の金額]
(3,120万円 − 1,710万円) × 1/2 = 705万円
[所得税額]
705万円 × 23% − 636,000円 = 985,500円
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
正解は3です。
退職金における所得税額は、退職所得に所得額に応じた利率を乗じた後に、所得額に応じた控除を行うことにより算出します。
退職所得は収入から退職所得控除額を引いた数に1/2を乗じた計算、すなわち「退職所得 = (収入金額 − 退職所得控除額) × 1/2」で求めます。
退職所得控除額について、勤続年数20年超の場合、退職所得控除額は「800万円 + 70万円 × (勤続年数 − 20年)」となります。
正之さんの勤続年数は33年(1年未満の端数の月は繰上げ)なので、退職所得控除額は、
800万円 + 70万円 × (33年 − 20年) = 1710万円 です。
これを退職所得を求める式にあてはめると、退職所得は、
(3120万円 − 1710万円) × 1/2 = 705万円 となります。
最後に、これを設問の速算表にあてはめて計算すると、退職金における所得税額は、
705万円 × 23% − 636000円 = 985500円 となります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問95)へ
2021年1月問題一覧
次の問題(問97)へ