FP2級の過去問
2021年5月
学科 問26
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問題
FP技能検定2級 2021年5月 学科 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
金融派生商品の取引の一般的な仕組みや特徴等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- オプション取引において、コール・オプションは「原資産を買う権利」であり、プット・オプションは「原資産を売る権利」である。
- 原資産を保有している投資家は、その先物取引で売りヘッジを行うことで、取引を行った時点以降の原資産価格の下落によって生じる評価損を先物取引の利益で相殺または軽減することができる。
- 先物価格が今後上昇すると予測される場合、先物取引で売建てし、後日、実際に相場が上昇したときに買い戻すことで利益を得ることができる。
- 金融派生商品を利用することで、現物取引を行った場合と同等の経済効果を、より少額の資金で実現することができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
【正解3】
[1]適切
ある商品(原資産、原証券)を、一定の期日までに、あらかじめ決められた価格(権利行使価格)で買う権利が「コール・オプション」、売る権利が「プット・オプション」です。
[2]適切
原資産を保有している投資家は、先物取引で売りヘッジを行うと、取引を行った時点以降の原資産価格の「下落」により生じる評価損を、先物取引の利益で相殺または軽減することができます。
[3]不適切
先物価格が今後上昇すると予測される場合は、先物取引で「買建て」(=先に買っておく)を行い、後日、実際に相場が上昇したときに権利を行使して売却することで利益を得ることができます。
[4]適切
金融派生商品は少額の資金で大きな取引(レバレッジを効かせる)ができるため、利用することで、現物取引を行った場合と同等の経済効果を、より少額の資金で実現することができます。
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02
正解は3です。
1.適切です。
オプション取引において、コール・オプションは「原資産を買う権利」であり、資産の購入価格が高まる可能性があることに対して、あらかじめ購入する行使価格を設定します。
一方、プット・オプションは「原資産を売る権利」であり、資産の売却価格が下がる可能性があることに対して、あらかじめ売却する行使価格を設定します。
2.適切です。
原資産を保有している投資家は、その先物取引で売りヘッジを行うことで、取引を行った時点以降の原資産価格の下落によって生じる評価損を先物取引の利益で相殺または軽減することができます。
3.不適切です。
先物価格が今後上昇すると予測される場合に、後に実際に相場が上昇したときに転売することで利益を得ることができるのは、「買建て」です。
「売建て」は、これと反対で、先物価格が今後下降すると予測される場合に、後に実際に相場が下降したときに買い戻すことで利益を得る方法をさします。
4.適切です。
金融派生商品を利用することで、現物取引を行った場合と同等の経済効果を、より少額の資金で実現することができます。ただし、その分損失が拡大するリスクがあるため注意が必要です。
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03
解答 3
1.○
オプション取引とは、あらかじめ決められた期日に、決められた価格で商品を買い付ける、または売り付ける権利を売買する取引です。コール・オプションは原資産を買う権利、プット・オプションは原資産を売る権利です。
2.○
原資産を保有している投資家が、将来原資産を売却する予定があるものの、その価格が下落する恐れがある場合に、先物取引で現時点で価格を決めて売却する約束をすることを売りヘッジといいます。これによって、将来生じる可能性のある損失を相殺したり、軽減したりすることができます。
3.✕
先物価格が今後上昇すると予測される場合には、先物取引で「買建て」し、実際に相場が上昇した段階で「売却」することで利益を得ることができます。逆に、先物価格が今後下落すると予測される場合に、先物取引で「売建て」し、実際に相場が下落した段階で「買戻し」をすることで利益を得ることができます。
4.○
金融派生商品はデリバティブと呼ばれ、先物取引やオプション取引、スワップ取引などを指します。金融派生商品によって、価格が上昇する場面だけでなく、価格が下落する場面でも利益を得ることができる反面、レバレッジ効果によって大きな損失が出る可能性もあります。
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