FP2級の過去問
2021年5月
実技 問66

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問題

FP技能検定2級 2021年5月 実技 問66 (訂正依頼・報告はこちら)

財形貯蓄制度に関する下表の空欄[ ア ]~[ エ ]にあてはまる語句に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、復興特別所得税および非課税財形貯蓄の災害等の事由による非課税払出特例については考慮しないこととする。
問題文の画像
  • [ ア ]にあてはまる語句は「年齢要件なし」である。
  • [ イ ]にあてはまる語句は「3年」である。
  • [ ウ ]にあてはまる語句は「385万円」である。
  • [ エ ]にあてはまる語句は「積立開始時からの利息相当分(差益部分)すべてが一時所得として総合課税となる」である。

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この過去問の解説 (3件)

01

【正解

[1]不適切

財形年金貯蓄の契約締結の年齢要件は、原則として契約締結時に「55歳未満」であることです。

[2]不適切

財形年金貯蓄、財形積立貯蓄の積立期間は、長期に無理なく年金を積み立てる趣旨から どちらも「5年」以上の期間となっています。

[3]適切

財形年金貯蓄の保険型は、払込保険料累計額「385万円」、かつ財形住宅貯蓄と合算して550万円までの部分が非課税となります。

[4]不適切

財形住宅貯蓄の保険型では、目的外の払出しは解約扱いとなりますが、積立開始時からの利息相当分(差益部分)すべてが「源泉分離課税」となります。

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02

正解は 3 です。

財形制度には、一般財形貯蓄・財形年金貯蓄財形住宅貯蓄の3種類があります。

(ア)不適切です。

一般財形貯蓄は年齢要件なし、財形年金貯蓄財形住宅貯蓄満55歳未満の年齢制限があります。

(イ)不適切です。

一般財形貯蓄3年以上、財形年金貯蓄財形住宅貯蓄5年以上の期間にわたり定期的に積み立てます。

(ウ)適切です。

財形年金貯蓄の保険型は、払込保険料累計額385万円まで、かつ財形住宅貯蓄と合算して550万円までが非課税枠です。

財形住宅貯蓄の保険型は、財形年金貯蓄と合算して払込保険料累計額550万円までが非課税枠です。

なお、一般財形貯蓄には非課税制度がなく、税制優遇は受けられません。

(エ)不適切です。

財形住宅貯蓄の保険型を目的外払出した場合、積立開始からのすべての利息に対して20%の課税がされます。

財形住宅貯蓄は定められた住宅取得費等以外の払出しが、財形年金貯蓄は60歳以降の年金受取以外の払出しが、課税扱いとなります。

一般財形貯蓄は、用途・払出の時期・回数は自由ですが、利息に対して一律20%が源泉分離課税されます。

参考になった数3

03

正解は「[ ウ ]にあてはまる語句は「385万円」である。」です。

財形貯蓄制度(勤労者財産形成促進制度)は、給与からの天引きにより、会社員の財産形成を国と会社が支援する制度で、目的自由の一般財形貯蓄、それぞれの目的が決まっている財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の三種類があり、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄には、一定額まで利子が非課税になる優遇もあります。

(ア)✕

財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄とも、55歳未満の年齢要件が定められています。双方とも5年以上の契約期間が定められており、60歳の定年まで働くことができる期間が5年以上残っている55歳未満の人が対象となります。

一方、使途自由の一般財形貯蓄には年齢要件は定められていません。

(イ)✕

上記(ア)でも記載の通り、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄ではある程度の金額を積み立てる必要があるため、5年以上の積立期間が定められています。

一方、一般財形貯蓄の積立期間は、3年以上と定められています。

(ウ)○

原則として、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄のあわせて、550万円までの元利から生ずる利子が非課税となります。ただし、財形年金貯蓄の保険型(生命保険や損害保険、生命共済等)は払込額が385万円までが非課税となります。

一方、一般財形貯蓄には非課税の制度は適用されません。

(エ)✕

財形住宅貯蓄の保険型を、住宅取得等以外の目的外で払い出しをした場合、非課税であった積立開始時からの利息相当分の累計額が、「総合課税」ではなく一律「源泉分離課税」として所得税の課税対象となります。(利息等は利子所得に該当し、源泉分離課税の対象です)

参考になった数1