FP2級 過去問
2022年5月
学科 問9
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問題
FP技能検定2級 2022年5月 学科 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさんが、下記<資料>に基づき、住宅ローンの借換えを行った場合、借換え後10年間の返済軽減額の計算式として、最も適切なものはどれか。なお、返済は年1回であるものとし、計算に当たっては下記<係数>を使用すること。また、記載のない条件については考慮しないものとする。
<資料>
【Aさんが現在返済中の住宅ローン】
・借入残高:1,000万円
・利 率:年3%の固定金利
・残存期間:10年
・返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
【Aさんが借換えを予定している住宅ローン】
・借入金額:1,000万円
・利 率:年2%の固定金利
・返済期間:10年
・返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
<資料>
【Aさんが現在返済中の住宅ローン】
・借入残高:1,000万円
・利 率:年3%の固定金利
・残存期間:10年
・返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
【Aさんが借換えを予定している住宅ローン】
・借入金額:1,000万円
・利 率:年2%の固定金利
・返済期間:10年
・返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
- (1,000万円 × 0.8203 × 10年) − (1,000万円 × 0.7441 × 10年)
- (1,000万円 × 0.0913 × 10年) − (1,000万円 × 0.0872 × 10年)
- (1,000万円 × 0.1113 × 10年) − 1,000万円
- (1,000万円 × 0.1172 × 10年) − (1,000万円 × 0.1113 × 10年)
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この過去問の解説 (3件)
01
ここで求めたいのは、
「住宅ローンを借換えたことで返済負担がどれだけ減るか」です。
つまり、借換えずに現在のローンを返済した場合の総返済額と、
借換えた場合の総返済額の差額を出すことで求めることができます。
一定の金額を一定期間切り崩していくので、
ここでは「資本回収係数」を用いて求めていきます。
<Aさんが現在返済中の住宅ローン>
1,000万円×0.1172=117.2万円
返済期間が10年なので、総返済額は以下になります。
117.2万円×10年=1,172万円・・・A
<Aさんが借換えを予定している住宅ローン>
1,000万円×0.1113=111.3万円
返済期間が10年なので、総返済額は以下になります。
111.3万円×10年=1,113万円・・・B
AとBの差額を求めると、以下になります。
1,172万円-1,113万円=59万円
よって正解は【4】です。
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02
借入金の返済額を求めるには、「資本回収係数」を使います。
ローンの返済総額を求める式は、「借入残高×資本回収係数×残存期間」です。
●【現在返済中の住宅ローン】
・借入残高:1,000万円
・利率:年3%の固定金利
・残存期間:10年
利率は3%なので、係数表の資本回収係数の3%を見ると「0.1172」。
1,000万円×0.1172×10年=1,172万円
●【借換えを予定している住宅ローン】
・借入金額:1,000万円
・利率:年2%の固定金利
・返済期間:10年
利率は2%なので、係数表の資本回収係数の2%を見ると「0.1113」。
1,000万円×0.1113×10年=1,113万円
よって、借換え後10年間の返済軽減額の計算式は
(1,000万円×0.1172×10年)−(1,000万円×0.1113×10年)
となります。
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03
6つの係数を使ったローンの返済に関する問題は、特に実技では必須です。
必ず計算までできるようにしておきましょう。
また、6つの係数はローン返済の問題に限らず、6つ全ての係数を使った計算問題が必ず出題されます。
覚えてしまえば必ず得点になる範囲なので、何回も解く練習をしておきましょう。
実技の6つの係数の問題はできるようになれば、この問題のように少しひねったものも、しっかり対応できるようになります。
まず「住宅ローン」「元利均等返済」「元本1000万円」ということが重要です。
これは借りたお金1000万円を一定期間、金利分とともに一定金額を返済していくということになります。
これは文章は違いますが、元本を一定期間運用しながら一定期間、一定金額を受け取る際に用いられるのと同じ式が使えます。
住宅ローンの場合は、受け取るのではなく、借入先に返済するためですが、計算して出さなければならない金額は同じです。
そしてこのような場合は、資本回収係数を使います。
問題文は住宅ローンの借り換えで減額した総返済額を求める式がどれかを問われているため、それぞれの住宅ローンに資本回収係数を掛けます。
そして忘れてはいけないのが、この資本回収係数を使用して出てきた返済額は1年分なので、それを10年分にしなければなりません。
まず現在返済中の住宅ローンについてです。
元本1000万円を年利3%で返済するので、資本回収係数の3%の欄を見ます。
すると式は以下の通りになります。
1,000万円×0.1172
上記の式は1年分の返済額なので、これを10年分にします。
1,000万円×0.1172×10年
次に借り換えを予定している住宅ローンについてです。
元本1000万円を年利2%で返済するので、資本回収係数の2%の欄を見ます。
すると式は以下の通りになります。
1,000万円×0.1113
上記の式は1年分の返済額なので、これを10年分にします。
1,000万円×0.1113×10年
そしてこの住宅ローンの返済額の差額が知りたいので、現在借りている住宅ローンの返済額から、借り換えを予定している住宅ローンの返済額を引けば減額分が計算できます。
(1,000万円×0.1172×10年)-(1,000万円×0.1113×10年)
ちなみにこれを計算すると以下の通りになります。
1,172万円ー1,113万円
=59万円
住宅ローンを借り換えることで、59万円減額できることが分かりました。
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