FP2級の過去問
2022年5月
実技 問80

正解は３です。

法定相続人とは、民法の規定により被相続人の財産を相続する人を指します。

●配偶者（常に法定相続人）

第一順位：子

第二順位：直系尊属（親、祖父母）

第三順位：兄弟姉妹

配偶者以外は、上記の順位で法定相続人となります。

＜親族関係図＞より

第一順位の被相続人の子は相続放棄をしているので、法定相続人は配偶者と第二順位の直系尊属（この場合は母）となります。

（ア）

配偶者と直系尊属が法定相続人になる場合

・配偶者：2/3、直系尊属：1/3

つまり「（ア）2/3」

（イ）

被相続人の兄は第三順位なので、上の順位の相続人（この場合は第二順位の母）がいる場合は、法定相続人にはなれません。

つまり「（イ）なし」

（ウ）

遺留分は、遺言により遺産がもらえないということがないよう、最低限取得することが保障されている遺産のことです。

法定相続人のうち「配偶者」「子」「直系尊属」に認められています。

配偶者と直系尊属が法定相続人の場合、遺留分の1/2に法定相続分を乗じて求めます。

・母の遺留分…1/2×1/3＝6/1

法定相続人・法定相続分・遺留分に関する問題です。

配偶者は常に法定相続人となり、それ以降は以下の通りです。

・第一順位：子

・第二順位：直系尊属（父母・祖父母）

・第三順位：兄弟姉妹

法定相続分は以下の通りです。

配偶者と子供が相続人の場合：配偶者1/2 子（2人以上のときは全員で）1/2

配偶者と直系尊属（父母・祖父母）が相続人の場合：配偶者2/3 直系尊属（2人以上のときは全員で）1/3

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合：配偶者3/4 兄弟姉妹（2人以上のときは全員で）1/4

（ア）

配偶者と直系尊属が相続人なので、配偶者の法定相続分は2/3です。

（イ）

配偶者と直系尊属が相続人の場合、兄は法定相続人ではないので、法定相続分はなしです。

（ウ）

遺留分とは、一定の相続人に対して、遺言によっても奪うことのできない遺産の一定割合の留保分のことをいいます。

直系尊属のみの場合：1/3

上記以外：1/2

上記に法定相続分を乗じた額が遺留分になります。

母の法定相続分：1/3　母の遺留分：1/2

1/3×1/2＝1/6

正解は３です。

ア.２/３

相続人が配偶者と母（第ニ順位）の場合の法定相続分は、配偶者２/３、第二順位１/３です。

イ.なし

兄は第三順位です。

第ニ順位の母がいますので、法定相続分はありません。

ウ.１/６

母の法定相続分は１/３です。

遺留分はその１/２となります。