FP2級の過去問
2022年9月
学科 問56
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問題
FP技能検定2級 2022年9月 学科 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
相続税における取引相場のない株式の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 会社規模が小会社である会社の株式の価額は、純資産価額方式によって評価し、類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式によって評価することはできない。
- 会社規模が中会社である会社の株式の価額は、類似業種比準方式、または純資産価額方式のいずれかによって評価する。
- 同族株主が取得した土地保有特定会社に該当する会社の株式は、原則として、類似業種比準方式によって評価する。
- 同族株主のいる会社において、同族株主以外の株主が取得した株式は、その会社規模にかかわらず、原則として、配当還元方式によって評価する。
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この過去問の解説 (3件)
01
取引相場のない株式の相続税評価に関する頻出問題です。
小会社は原則として純資産価額方式で行いますが、類似業種比準方式との併用方式を用いることができます。
中会社は類似業種比準方式と純資産価額方式の併用で行います。
土地保有特定会社の株式の価額は、原則として純資産価額によって評価します。
問題文の通りです。同族株主以外の株主が取得した株式は、会社規模に関わらず、原則として配当還元方式によって評価します。
同族株主が取得するパターンと、同族株主以外が取得するパターンとそれぞれ分けて考えましょう。
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02
株式の評価方法の選定は頻出ではありません。
とても難しい論点なので、余裕があれば覚えるようにしましょう。
不適切
会社規模が小会社である会社の株式の価額は、原則的に純資産価額方式です。
しかし類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式を選択することも可能です。
不適切
会社規模が中会社である会社の株式の価額は、原則的に併用方式です。
しかし純資産価額方式を選択することも可能です。
不適切
土地保有特定会社に該当する会社の株式は、原則的に会社の規模に関わらず純資産価額方式です。
土地保有特定会社とは、その会社の相続税評価による総資産の価額のうち、土地の価額の占める割合が一定以上ある会社のことです。
適切
同族株主のいる会社において、同族株主以外の株主が取得した株式は、原則的に配当還元方式です。
会社の規模は関係ありません。
取引相場のない株式の評価方法は以下の通りです
・類似業種比準方式→上場している似た会社の株価をもとに、配当・利益・簿価純資産の3つの要素を比較して評価額を算定する
・純資産価額方式→会社の純資産を時価(相続税評価額)に直し、法人税等を差し引いた残額で算定する
・併用方式→類似業種比準方式と純資産価額方式の併用が可能
・配当還元方式→直前2期間の平均配当金額を10%割ったものを元に株式の価額を算定する
違いがとても細かくて覚えにくいですが、語句は必ず覚えるようにしましょう。
頻出ではないですが、出題されたことがあります。
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03
非上場株式等の評価方法は併用方式の類似業種比準価額+純資産価額、類似業種比準価額、純資産価額方式とがあります。会社の規模によって異なりますのでおさえておきましょう。
(誤り)小会社の原則的評価方式は純資産価額方式ですが、類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式にて評価することもできます。
(誤り)中会社の株式の原則的評価方式は併用方式ですが、どちらも選択できます。
(誤り)同族株主が取得した土地保有特定会社に該当する会社の株式は、原則として純資産価格方式によって評価します。
(正しい)記述の通りです。
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