FP2級の過去問
2023年1月
学科 問18

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問題

FP技能検定2級 2023年1月 学科 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

医療保険等の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • がん保険の入院給付金は、1回の入院における支払日数および通算の支払日数に制限はない。
  • 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められているものである。
  • 1泊2日の入院検査(人間ドック検診)で異常が認められ、治療を目的とした入院を医師から指示された場合、その追加の入院については医療保険の入院給付金の支払対象となる。
  • 特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定疾病に罹患し、特定疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。

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この過去問の解説 (3件)

01

医療保険は第3分野の保険とも呼ばれ、とても幅広い種類の保険があります。

入院や手術の時など幅広く医療に対して支払われる保険や、ガン保険などのように特定の病気や状態の時のための保険もあります。

どんな保険があって、どんな場合に保険金が支給されるか、しっかり覚えておきましょう。

特にFP協会では実技で「受け取れる保険金の総額」を計算させる問題も頻出です。

選択肢1. がん保険の入院給付金は、1回の入院における支払日数および通算の支払日数に制限はない。

適切

ガン保険の入院給付金は、支払日数の制限はありません

一般的に入院給付金は「通算〇〇日」などの日数制限がありますが、ガン保険にはありません。

しかしガン保険には、責任開始日より3ヶ月または90日の免責期間があるので注意しましょう。

選択肢2. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められているものである。

不適切

先進医療特約で先進医療と認められるのは、療養時に厚生労働大臣によって定められたものになります。

これは生命保険に特約として付帯するものが多いので、実技の際は覚えておきましょう。

選択肢3. 1泊2日の入院検査(人間ドック検診)で異常が認められ、治療を目的とした入院を医師から指示された場合、その追加の入院については医療保険の入院給付金の支払対象となる。

適切

病気やケガの予防のための人間ドックでの入院検査は対象とはなりません

しかし、人間ドックでの入院検査で異常が見つかり、その後に病院で治療や治療のための検査入院が必要であれば、その入院は入院給付金の支払対象となります

入院給付金は、病気やケガでの治療を目的として入院が前提です。

選択肢4. 特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定疾病に罹患し、特定疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。

適切

特定(三大)疾病保障定期保険とは、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中により、所定の状態になった場合に支払われる保険です。

この保険は、死亡した場合はこの三大疾病かどうかに関わらず、死亡保険金が支払われます

しかし1度三大疾病と診断され、保険金が支払われると、死亡保険金は支払われません。

保険金は1度しか受け取れないので、注意しましょう。

参考になった数3

02

医療保険に関する問題は頻出です。それぞれの特徴を個別に覚えておく必要があります。実技でも医療保険の計算問題が頻出ですので、基本的な内容はおさえておきましょう。

選択肢1. がん保険の入院給付金は、1回の入院における支払日数および通算の支払日数に制限はない。

適切

がん保険の入院給付金は、入院1回あたりの支払日数および通算の支払日数に制限はありません。

ただし、契約日から90日間または3か月間の免責期間があります。この期間にがんと診断されても保障の対象にはなりません。契約は無効となり、支払い済みの保険料が返金されます。

選択肢2. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められているものである。

不適切

先進医療給付金の支払対象となる先進医療は、療養時点において厚生労働大臣によって定められているものが給付の対象です。そのため、契約後に新たに定められた先進医療も給付の対象となる可能性があります。

選択肢3. 1泊2日の入院検査(人間ドック検診)で異常が認められ、治療を目的とした入院を医師から指示された場合、その追加の入院については医療保険の入院給付金の支払対象となる。

適切

入院検査で異常がみつかり、その治療を目的として入院した場合は、その追加の入院については入院給付金の対象になります。検査目的の入院は入院給付金の対象にはなりません。

選択肢4. 特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定疾病に罹患し、特定疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。

適切

特定(三大)疾病保障定期保険では、特定疾病保険金を受け取ったら保険契約が終了します。その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われません。

特定疾病(三大疾病)とは、「がん」「心筋梗塞」「脳卒中」のことです。

特定疾病保険金を受け取らずに死亡した場合は、死因にかかわらず特定疾病保険金と同額の死亡保険金を受け取ることができます。

参考になった数0

03

医療保険の問題は学科、実技共に頻出論点です。

ガン保険と一般的な医療保険の違いや、どんな時に給付金を受け取ることができるのかしっかり押さえておきましょう。

選択肢1. がん保険の入院給付金は、1回の入院における支払日数および通算の支払日数に制限はない。

適切

一般的な医療保険には入院給付金の支払日数に制限がありますが、がん保険には制限はありません。がん保険はがんの治療が長期化しても安心して治療ができるように無期限となっています。

注意する点は、契約開始より3ヶ月(90日間)は免責期間があるため、この間に発症したがんに対しては対象外になります。

選択肢2. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められているものである。

不適切

先進医療特約での給付金の対象となる先進医療は療養を受けた時点において、厚生労働大臣により定められているものになります。

ひっかけ問題で契約時点とありますが、間違えないようにしましょう。

選択肢3. 1泊2日の入院検査(人間ドック検診)で異常が認められ、治療を目的とした入院を医師から指示された場合、その追加の入院については医療保険の入院給付金の支払対象となる。

適切

人間ドックでの検診入院は医療保険の入院給付金の支払対象外となりますが、検診で異常が認められ治療が必要となり、医師の指示でそのまま入院となった場合、追加の入院については医療保険の入院給付金の対象となります。

選択肢4. 特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定疾病に罹患し、特定疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。

適切

特定(三大)疾病保障定期保険とは、三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)で保険会社が定める状態になった時、特定疾病保険金が支払われます。

三大疾病に罹患することなく死亡した場合は、死亡保険金が支払われます。

特定疾病保険金は1度しか支払われず、また、支払われた後に死亡しても死亡保険金は支払われません

まとめ

医療保険は種類が多く、それぞれの特徴を見極める必要があります。

特に新しい保険は、日帰り入院をしただけで数日分の入院給付金が支給されるものや、がんの診断のみで給付金が支払われるがん保険もあり、治療に専念できるように考えられています。

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