FP2級の過去問
2023年1月
学科 問25
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問題
FP技能検定2級 2023年1月 学科 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
下記<X社のデータ>に基づき算出される投資指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
<X社のデータ>
株価:12,000円
発行済株式数:12億株
時価総額:144,000億円
自己資本(=純資産):60,000億円
配当金総額:720億円
PER:20倍
<X社のデータ>
株価:12,000円
発行済株式数:12億株
時価総額:144,000億円
自己資本(=純資産):60,000億円
配当金総額:720億円
PER:20倍
- 1株当たり当期純利益は、500円である。
- ROEは、15.0%である。
- PBRは、3.0倍である。
- 配当利回りは、0.5%である。
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この過去問の解説 (3件)
01
FP2級試験では、FP3級試験よりも計算が複雑になります。
頻出論点なので、しっかり対応できるようにしましょう。
出題されやすいのは、「1株当たりに直す」という作業です。
表をしっかり把握し、1株当たりに直す問題を間違えないようにしましょう。
不適切
1株当たりの純利益を出すために必要な数字は「株価」と「PER」です。
(PERは低い方が割安となります)
PER= 株価
1株当たりの当期純利益
これに必要な数字を入れ、1株当たりの当期純利益の箇所をxとします。
20倍=12000円
x
これは以下の式に変形することができます。
そして計算していきます。
20=12000÷x
20x=12000
x=600
1株当たりの当期純利益は、600円です。
不適切
ROEは以下の式で計算できます。
ROE=税引後当期純利益 ✕100
自己資本
自己資本は表に記載があり「60,000億円」です。
税引後当期純利益は、当期純利益に発行済株式数を掛けて求めます。
当期純利益は「600円」、発行済株式数は12億株です。
600円✕12億株=7200億円
ROE= 7,200億円 ✕100
60,000億円
ROE=12%
不適切
PBRは以下の式で計算できます。
PBR= 株価
1株当たりの純資産
株価は表にある通り「12,000円」です。
1株当たりの純資産は、表にある自己資本を発行済株式数で割り、1株当たりに直す必要があります。
1株当たりの純資産
=自己資本÷発行済株式数
1株当たりの純資産
=60,000億円÷12億株
=5,000円
1株当たりの純資産は「5000円」となったので、PBRを求める式に数字を入れます。
PBR=12,000円
5,000円
=2.4倍
適切
配当利回りは、以下の式で計算できます。
配当利回り
=1株当たりの配当金✕100
株価
株価は「12,000円」です。
さらに表にある配当金総額を1株当たりの配当金へ計算し直す必要があります。
配当金総額÷発行済株式数
=720億円÷12億株
=60円
1株あたりの配当金は「60円」です。
そして配当利回りの計算式に、求めた数字を入れます。
配当利回り
= 60円 ✕100
12,000円
=0.5%
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02
株式投資の指標については頻出論点です。
3級よりも難題になっていますので何度も学習しましょう。
不適切
1株当たり当期純利益を求めるために使用する式は
PER = 株価
1株あたりの当期純利益
です。
PER:20倍
株価:12,000円
20 = 12,000
1株あたりの当期純利益
1株あたりの純利益
= 12,000
20
= 600円
よって誤りです。
不適切
ROEを求めるために使用する式は、
ROE= 当期純利益 ×100
自己資本
です。
当期純利益
=1株あたりの純利益×発行済株式数
= 600円 × 12億
= 7,200億
ROE= 7,200億円 × 100
60,000億円
= 12%
よって誤りです。
不適切
PBRを求めるために使用する式は、
PBR = 株価
1株あたりの純資産
です。
1株あたりの純資産
= 自己資本
発行済株式数
= 60,000億
12億
= 5,000円
PBR = 12,000円
5,000円
= 2.4倍
よって誤りです。
適切
配当利回りを求めるために使用する式は、
配当利回り
= 1株あたりの配当金 ×100
株価
です。
1株あたりの配当金
= 配当金総額
発行済株式数
= 720億円
12億株
= 60円
配当利回り
= 60円 ×100
12,000円
= 0.5%
よって正解です。
株式投資の指標についての問題は、計算式を使用して答えを導き出します。
3級から同じような問題は出題されていましたが、2級ではより複雑化しています。
2級のポイントは1株あたりになおすことです。
大きな単位がでてくるところも混乱の要素となっています。
単位を相殺できるところは先に消して簡単な数字に置き換えると考えやすくなります。
参考になった数1
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03
投資指標に関する問題は、学科、実技ともに頻出問題です。過去問を通して計算の仕方をマスターしておきましょう。繰り返し解いて計算に慣れ、素早く正確に計算できるようにしておきましょう。
不適切
PER(株価収益率)を求める計算式を用いて1株当たりの当期純利益を求めることができます。
PERは株価が1株当たりの利益の何倍になっているかを表す指標で、その株が割安か割高かを判断する指標になります。
PER= 株価
1株あたりの当期純利益
X社のデータより、PERは20倍とあるので、上の式に当てはめると
20倍= 12000円
1株当たりの当期純利益
1株当たりの当期純利益=
12000円÷20倍=600円
よって不適切です。
不適切
ROE(自己資本当期純利益率)は、自己資本をもとにどれだけ利益をあげているかをみる指標で、ROEが高いほど投資効率がいいと言えます。
ROE(%)
=当期純利益
自己資本 ×100
=1株当たりの利益
1株当たりの純資産×100
まず、1株当たりの純資産を求めます。
1株当たりの純資産
=自己資本
発行株式数
=60000億円
12億株
= 5000円
1株当たりの当期純利益
=12000円÷20倍
=600円
上の式に当てはめて
ROE(%)
=600円
5000円×100
=12%
よって不適切です。
不適切
PBR(株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産の何倍になっているかをあらわし、株価が割安か割高かをみる指標です。PBRが高いほど割高と判断します。
PBR(倍)=
株価
1株当たり純資産
1株当たりの純資産
=60000億円
12億株
=5000円
上の式に当てはめると
PBR=12000円
5000円
=2.4倍
よって、不適切です。
適切
配当利回りは、配当金の投資金額に対する割合をしめすものです。
配当利回り(%)=
1株あたり配当金
株価 ×100
1株当たり配当金=
配当金総額
発行済み株式数 で求めます。
=720億円
12億
=60円
配当利回り(%)=
60円
12000円 ×100
=0.5%
よって、適切です。
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