FP2級の過去問
2023年1月
学科 問26
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問題
FP技能検定2級 2023年1月 学科 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
個人が保有する外貨建て債券に関する次の記述の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
米ドル建て債権(為替ヘッジなし)を保有しているとき、米ドルに対する円の為替レートが円安に変動することは、当該債権の円換算の投資利回りの( ア )要因となる。一方、為替レートが円高に変動したときは、当該債権の円換算の投資利回りの( イ )要因となる。このように、外国通貨と自国通貨の相対的な価値の変動により、外貨建て債権の自国通貨換算額が変動して利益や損失が生じる不確実性のことを( ウ )変動リスクという。
米ドル建て債権(為替ヘッジなし)を保有しているとき、米ドルに対する円の為替レートが円安に変動することは、当該債権の円換算の投資利回りの( ア )要因となる。一方、為替レートが円高に変動したときは、当該債権の円換算の投資利回りの( イ )要因となる。このように、外国通貨と自国通貨の相対的な価値の変動により、外貨建て債権の自国通貨換算額が変動して利益や損失が生じる不確実性のことを( ウ )変動リスクという。
- (ア)上昇 (イ)低下 (ウ)金利
- (ア)上昇 (イ)低下 (ウ)為替
- (ア)低下 (イ)上昇 (ウ)金利
- (ア)低下 (イ)上昇 (ウ)為替
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この過去問の解説 (3件)
01
為替や金利についての問題は頻出です。
円安・円高、金利の上昇・下落など、それぞれの場合に円換算ではどうなるのか、しっかり把握しておきましょう。
仕組みが分かれば、丸暗記が必要の無い部分です。
一つ一つ、順序立てて理解していきましょう。
(ア)
米ドルと日本円の為替レートが、円安になった時、円換算の投資利回りはどうなるのかが問われています。
まず米ドル建て債券に投資した時は1ドル=100円だったと仮定します。
そしてその後円安になると円の価値が下がるので、100円が120円になり、20円得をします。
つまり円安になれば、円換算利回りは上昇します。
(イ)
為替レートが円高に変動すると、円安の場合と逆の動きになります。
1ドル=100円で債券に投資し、その後円高になると、円の価値が上がります。
そのため、1ドル=100円が、1ドル=80円になり、20円損をしてしまいます。
つまり円高になれば、円換算の利回りは低下します。
(ウ)
これらは、為替レートの変動によっておこるリスクなので「為替変動リスク」と言います。
為替レートにより、利益や損失が生じます。
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02
外貨建ての金融商品において、為替の変動によって利回りがどう変化するかを問われている問題です。基本的なことなので、確実に得点すべき問題です。外貨建ては、開始時より円安に振れると利回りが上昇すると覚えておきましょう。「為替ヘッジ」は、為替変動の影響を軽減する仕組みのことを言います。今回の問題は、「為替ヘッジなし」なので、為替の影響を受けます。
米ドル建て債権(為替ヘッジなし)を保有しているとき、米ドルに対する円の為替レートが円安に変動することは、当該債権の円換算の投資利回りの(ア)上昇要因となります。一方、円高に変動したときは、(イ)低下要因となります。このように、為替の変動によって利益や損失が生じる不確実性のことを(ウ)為替変動リスクと言います。
例えば、
購入時10000米ドル×130円/ドル
=1300000円
〈150円/ドル:円安〉
10000米ドル×150円/ドル
=1500000円
〈110円/ドル:円高〉
10000米ドル×110円/ドル
=1100000円
円安時は為替変動によって、200000円の利益が出ていますが、円高時は200000円の損失が出ていることがわかります。
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03
為替レートが円安や円高に変動した場合の影響について、難しい論点ですが、順序立てて考えることができると自ずと答えが見えてきます。
(ア)(イ)については、米ドルに対する円の為替レートが円安円高になると、円換算の投資利回りはどうなるのかを考えます。
例えば、1米ドル100円だった時、1000円で10米ドルの米ドル建て債権を購入し、その後円安になり1米ドル120円となった場合、購入した米ドル建て債券の円換算額は120円×10=1,200円となるため200円得をしたことになります。
円安は外貨建て債券にとって円換算の投資利回りは上昇する要因となり、(ア)に入る言葉は上昇です。
逆に95円となった場合、購入した米ドル建て債券の円換算額は95円×10=950円となり、50円損したことになります。
円高は外貨建て債券にとって円換算の投資利回りは下落する要因となり、(イ)に入る言葉は低下です。
(ウ)については、異なる国の通貨での取引の際に、為替レートの変動により利益や損失が生じる場合のリスクを為替変動リスクと言います。したがって(ウ)に入る言葉は為替です。
為替変動リスクと似た言葉である金利変動リスクとは、金利変動による債券価格が変動するリスクを言います。
為替レートは常に変動します。保有する外貨を円に換算した場合、購入時の価格を上下することがあります。
円を外貨に換えて運用する外貨建て金融商品は将来の満期や売却時に円高円安の為替レートの影響により差益や差損が生じます。
ややこしい論点ですが頻出ですのでよく学習しておきましょう。
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