FP2級の過去問
2023年1月
学科 問32

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問題

FP技能検定2級 2023年1月 学科 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 事業所得の金額は、原則として、その年中の「事業所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。
  • 給与所得の金額は、原則として、その年中の「給与等の収入金額-給与所得控除額」の算式により計算される。
  • 不動産所得の金額は、原則として、その年中の「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。
  • 一時所得の金額は、原則として、その年中の「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額」の算式により計算される。

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この過去問の解説 (3件)

01

各所得の計算方法は、頭に入れておきましょう。

しかし大半は「収入ー経費または控除」ですが、一部違うものがあるので、そちらを覚えることが大切です。

出題されやすいのは、一時所得退職所得なので、これらは特に注意して覚えましょう。

選択肢1. 事業所得の金額は、原則として、その年中の「事業所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。

適切

事業所得の金額は、原則以下の計算方法で算出できます。

「事業所得に係る総収入金額-必要経費」

しかしこの事業主が青色申告制度の適用を受けていた場合は、以下の式になります。

事業所得に係る総収入金額-必要経費ー青色申告特別控除額

今回は青色申告の旨が記載されていないので、「事業所得に係る総収入金額-必要経費」が適切となります。

設問をしっかり読んで判断しましょう。

選択肢2. 給与所得の金額は、原則として、その年中の「給与等の収入金額-給与所得控除額」の算式により計算される。

適切

給与所得の金額は、原則以下の計算方法で算出できます。

「給与等の収入金額-給与所得控除額」

給与所得控除額は給与の収入金額によって変わります。

この控除額は最低55万円となるので、覚えておきましょう。

選択肢3. 不動産所得の金額は、原則として、その年中の「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。

適切

不動産所得の金額は、原則以下の計算方法で算出できます。

「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」

しかしこの不動産所得が事業的規模であるのであれば、青色申告特別控除の適用も可能となり、以下の式に変わります。

不動産所得に係る総収入金額-必要経費ー青色申告特別控除額

不動産所得が事業的規模であったとしても、不動産から得た収入は不動産所得になります。

正誤問題のひっかけ問題で出題されやすいので、注意しましょう。

選択肢4. 一時所得の金額は、原則として、その年中の「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額」の算式により計算される。

不適切

一時所得の金額は、原則以下の計算方法で算出できます。

「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額ー特別控除額(最高50万円)

一時所得の計算の際は、控除額を計算し忘れないようにしましょう。

実技で所得を計算させる問題も出題されますので、注意してください。

参考になった数5

02

所得税における各所得金額の計算方法は頻出です。一時所得の特別控除や退職所得の最後に「2分の1をかける」など「収入-経費」で計算できるものばかりではないので、それぞれどのように計算するのか覚えておきましょう。

選択肢1. 事業所得の金額は、原則として、その年中の「事業所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。

適切

事業所得の金額は、「事業所得に係る総収入金額-必要経費」の計算式で算出します。

選択肢2. 給与所得の金額は、原則として、その年中の「給与等の収入金額-給与所得控除額」の算式により計算される。

適切

給与所得の金額は、「給与等の収入金額-給与所得控除額」の計算式で算出します。

選択肢3. 不動産所得の金額は、原則として、その年中の「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。

適切

不動産所得の金額は、「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の計算式で算出します。不動産所得は、駐車場や家賃収入など、不動産を貸し付けたことで得た収入が該当します。

選択肢4. 一時所得の金額は、原則として、その年中の「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額」の算式により計算される。

不適切

一時所得の金額は、「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額-特別控除(最高50万円)の計算式で算出します。

一時所得は、生命保険の返戻金などが該当します。

参考になった数0

03

所得税に関する問題は頻出論点です。

基本的には「総収入金額-必要経費」ですが、一時所得と退職所得は少し違う計算式を使用します。

学科実技共に狙われやすい論点ですのでしっかり押さえておきましょう。

選択肢1. 事業所得の金額は、原則として、その年中の「事業所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。

適切

事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生じた所得をいいます。事業所得の金額は「事業所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算します。

選択肢2. 給与所得の金額は、原則として、その年中の「給与等の収入金額-給与所得控除額」の算式により計算される。

適切

給与所得とは勤務先から受取る給料、賞与などの所得をいいます。給与所得の金額は給与等の収入金額-給与所得控除額」の算式により計算します。

選択肢3. 不動産所得の金額は、原則として、その年中の「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。

適切

不動産所得とは不動産そのものや不動産の貸付によって生じた所得をいいます。不動産所得の金額は不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算されます。

選択肢4. 一時所得の金額は、原則として、その年中の「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額」の算式により計算される。

不適切

一時所得とは営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時的所得で、労務やその他の役務または資産の譲渡による対価としての性質を持たない所得をいいます。

例えば、懸賞金や競馬の馬券や競輪の車券の払戻金などがあります。

一時所得の金額は一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額-特別控除額(最高50万円)」の算式により計算されます。

まとめ

所得金額の計算は基本的には「総収入金額-必要経費」ですが、一時所得と退職所得は注意が必要です。

一時所得:総収入金額-必要経費-特別控除額(最高50万円)

退職所得:(総収入金額-退職所得控除額)×1/2

他の所得と違う計算方法のため、出題されやすい傾向にあるので計算式を暗記しておきましょう。

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