FP2級の過去問
2023年1月
学科 問37
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
FP技能検定2級 2023年1月 学科 問37 (訂正依頼・報告はこちら)
法人税の損金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 法人が国または地方公共団体に対して支払った寄附金は、確定申告書に当該寄附金の明細を記載した書類を添付することで、その全額を損金の額に算入することができる。
- 得意先への接待のために支出した飲食費で、参加者1人当たりの支出額が5,000円以下であるものについては、一定の書類を保存している場合、その全額を損金の額に算入することができる。
- 法人が役員に支給した定期同額給与を損金の額に算入するためには、所定の時期に確定額を支給する旨の定めの内容をあらかじめ税務署長に届け出なければならない。
- 損金の額に算入される租税公課のうち、事業税については、原則として、その事業税に係る納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
法人税に関してはFP2級から出題される問題です。
細かい範囲まで問われますが、出題パターンは決まっていますので出題された内容に関してはしっかり把握しておきましょう。
適切
法人が国または地方公共団体に対して支払った寄付金は、確定申告書に所定の書類を添付することにより全額を損金に算入することができます。
国や地方公共団体以外へ寄付した場合は金額の一部を損金算入することができます。
適切
得意先への接待のために支出した飲食費で、参加者1人当たりの支出額が5,000円以下のものについては所定の書類を保存することにより会議費へ損金算入することができます。
参加者1人当たりの支出額が5,000円を超えた金額の場合は接待交際費となります。
接待交際費の損金計上額には上限がありますが、会議費には上限がありません。
不適切
法人が役員に支給した「定期同額給与」の届出は不要です。
法人が損金算入できる役員給与には「定期同額給与」「事前確定届出給与」「業績連動給与」があります。
この中で事前に税務署長へ提出しなければいけないのは「事前確定届出給与」です。
適切
法人が納付する税金は租税公課になり、その中には損金算入できるものとできないものがあります。
事業税は事業の必要経費と考えられ損金算入することができます。
租税公課の中で損金算入できないものは以下になります。
・法人税
・法人住民税の本税
・延滞税、加算税
・罰金、違反金
法人の簿記を経験したことがある人にとっては理解しやすいと論点だと思いますが、簿記未経験の人にとってはすごく難しいと思います。
しかし、出題パターンは似ているので今回の問題のポイントをしっかり押さえておきましょう。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
02
法人の税金に関する問題は比較的出題されやすいですが、とても難しい範囲です。
簿記の資格を持っている方であれば、解きやすいかもしれませんが、そうでなければ余裕があれば覚えるようにしましょう。
FPのテキストでは深くまで記載されていることが少ないため、見極めが大切な問題です。
適切
法人が国または地方公共団体へ支払った寄付金は、明細を記入した必要書類を添付して確定申告を行えば、全額損金算入が可能です。
国や地方公共団体以外への寄付金は一部が損金算入可能です。
適切
得意先への接待のための飲食費で、参加者1人当たり5000円以下であれば、会議費となり費用計上ができるため損金算入が可能です。
基本的に接待などでの飲食費が5000円超であれば交際費となり上限があります。
1人当たり5000円以下とすることで、全額が損金算入できるため、節税効果も期待できます。
不適切
定期同額給与には、税務署長への届出は必要ありません。
損金算入ができる役員給与は「定期同額給与」「事前確定届出給与」「業績連動給与」の3種類あります。
その中で届出が必要なのは、事前確定届出給与のみです。
適切
租税公課というのは、主に税金を指します。
その中の事業税は損金算入が可能です。
しかし会計上は費用に分類される租税公課ですが、法人税法上では損金算入が可能なものと不可能なものがあります。
全ての租税公課が損金算入できるわけではありません。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
03
法人税の損金算入の仕方に関する問題です。なじみが少なく難しく感じやすいですが、出題されやすい部分ですのでしっかり覚えておきましょう。
適切
国や地方公共団体への寄付金は、確定申告書に明細を記載した書類を添付することで、寄付した全額損金に算入することができます。
適切
接待における支出で参加者1人当たり5000円以下の飲食費は、全額損金に算入することができます。交際費に関する問題は比較的出題されやすいです。交際費の損金算入限度額についても覚えておきましょう。
〈交際費損金算入限度額〉
◎資本金額1億円以下
①飲食額の50%
②交際費800万円まで
※①または②の多い方を適用
◎資本金額1億円以上
飲食額の50%
不適切
法人が役員に支給した定期同額給与は損金算入することができます。ただし、不相応に高額な部分は損金不算入となります。定期同額給与は事前の届け出は不要です。
定期同額給与とは、支給時期が1ヵ月以下の一定期間毎で支払われる額がいつも同額である給与のことをいいます。
適切
法人事業税は損金に算入することができます。租税公課の損金算入・不算入の扱いについてはよく問われる部分ですので、覚えておきましょう。
◎損金算入
・法人事業税
・固定資産税
・都市計画税
・消費税
・印紙税
◎損金不算入
・法人税
・法人住民税
・罰金、交通反則金
・延滞税、過怠税
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問36)へ
2023年1月問題一覧
次の問題(問38)へ