FP2級の過去問
2023年1月
実技 問18
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問題
FP技能検定2級 2023年1月 実技 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
会社員の山岸さんの2022年分の所得等が下記<資料>のとおりである場合、山岸さんが2022年分の所得税の確定申告を行う際に、給与所得と損益通算できる損失に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得金額は、その所得に損失が発生していることを意味する。
- 不動産所得▲100万円と損益通算できる。
- 副業の雑所得▲10万円と損益通算できる。
- 上場株式の譲渡所得▲150万円と損益通算できる。
- 損益通算できる損失はない。
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この過去問の解説 (2件)
01
損益通算の問題は頻出です。
今回は損益通算できるものを選ぶだけですが、実際に計算させる問題も多く出題されています。
必ず損益通算の問題は、自分で解いて覚えるようにしましょう。
損益通算ができる所得は「不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得」のみです。
しかしそれぞれの所得で損益通算できないものもあるので、しっかりと解説を見て覚えましょう。
不適切
不動産所得は損益通算ができる所得です。
しかしその中で「土地の取得に必要な借入金の利子」は損益通算ができません。
そのため今回は借入金の利子が120万円あるため、これを不動産所得の損失100万円から引くと、マイナスになり損益通算できる損失額がなくなります。
そのためこの設問の不動産所得からは、損益通算できる損失はありません。
不適切
雑所得は損益通算の対象外です。
不適切
譲渡所得は損益通算のできる所得です。
しかし上場株式等の譲渡損失は損益通算の対象外です。
申告分離課税を選択し、他の上場株式等と内部通算は可能ですが、他の所得との損益通算はできません。
その他、生活に必要でない資産の譲渡損失も損益通算できません。
ゴルフ会員権や金地金などです。
適切
今回は損益通算できる損失はありません。
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02
損益通算についての問題は頻出です。
損益通算の対象となるのは、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得(総合課税)の損失です。そのうち、不動産所得、譲渡所得には対象外のものもあります。よく問われますので覚えておく必要があります。
不適切です。
不動産所得は損益通算が可能ですが、借入金の利子は損益通算の対象になりません。
これはおさえておくべきポイントです。
必要経費700万円のうち、120万円が土地取得のための借入金の利子です。
120万円は損失とみなされないため、-100万円から120万円を戻すと損益通算できる損失がなくなります。
不適切です。
雑所得は損益通算対象外です。
損益通算できるのは、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の損失です。
不適切です。
上場株式の譲渡所得は、分離課税の譲渡所得なので原則損益通算の対象になりません。
ただし、申告分離課税を選択した上場株式等の利子所得・配当所得との損益通算は可能です。
実質、譲渡所得で損益通算できるのは、事業用車両や事業用機械などの譲渡で、ほとんどが対象外です。
適切です。
本問題では、損益通算できる損失はありません。
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