FP2級の過去問
2023年5月
学科 問12

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問題

FP技能検定2級 2023年5月 学科 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
  • 変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。
  • 特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合でも死亡保険金が支払われる。
  • 収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少ない。
  • 低解約返戻金型終身保険では、他の契約条件が同一で低解約返戻金型ではない終身保険と比較して、保険料払込期間中の解約返戻金額が低く抑えられており、割安な保険料が設定されている。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題で覚えておくポイントは、生命保険の一般的な商品性についてです。

選択肢1. 変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。

不適切

変額保険(終身型)は、運用実績によって保険金額が変動しますが、死亡保険金額については最低保証額が設けられています

選択肢2. 特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合でも死亡保険金が支払われる。

適切

特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合でも死亡保険金が支払われます

選択肢3. 収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少ない。

適切

収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなります

選択肢4. 低解約返戻金型終身保険では、他の契約条件が同一で低解約返戻金型ではない終身保険と比較して、保険料払込期間中の解約返戻金額が低く抑えられており、割安な保険料が設定されている。

適切

低解約返戻金型終身保険では、保険料払込期間中の解約返戻金額が低く抑えられており、その分割安な保険料が設定されています

まとめ

保険商品には様々ありますので、商品による特徴を理解しておきましょう。

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02

リスク管理の王道である、民間生命保険に関する出題です。

保険の商品は多種類ありますが、本問題で出されている商品はすべて頻出のものですので、ひとつひとつ確認していきましょう。

選択肢1. 変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。

不適切。

変額保険は投資性のある保険で、保険会社が受け取った保険金を投資運用する成績によって、保険金額や解約返戻金が変動します。

ただし、死亡保険金額については基本保険金額が最低保証されます。

一方、解約返戻金については保証されません。

選択肢2. 特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合でも死亡保険金が支払われる。

適切。

特定疾病保障保険は、がん、急性心筋梗塞、脳卒中で「所定の状態」と診断されると、生前に特定疾病保険金が支払われます。

この特定疾病保険金が支払われた時点で契約は消滅し、その後死亡したとしても保険金は払われません。

一方、特定疾病保険金が支払われることなく死亡した場合でも、その原因によらず死亡保険金は支払われます。

選択肢3. 収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少ない。

適切。

収入保障保険は生活保証保険とも言い、被保険者が死亡した場合に年金が一定期間支払われるものですが、一時金での受け取りも可能です。

一般に、先に受け取る一時金は、年金形式で受け取るものより総額が低くなると覚えておきましょう。

保険金でもなんでも、まとまったお金は株式などで運用しながら取り崩す方が、総額は大きくなるのです。

選択肢4. 低解約返戻金型終身保険では、他の契約条件が同一で低解約返戻金型ではない終身保険と比較して、保険料払込期間中の解約返戻金額が低く抑えられており、割安な保険料が設定されている。

適切。

問題文のとおり、低解約返戻金型終身保険は、保険料払込期間中の解約返戻金額を低くすることで、通常の終身保険よりも保険料を抑えるように設定されています。低解約になる部分は保険料を支払う方のリスクになるので、その分保険料を安くできるのです。

また、保険料払込期間を過ぎると、解約返戻率が上昇する(通常に戻る)という特徴があります。

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03

生命保険の一般的な商品性に関する問題は頻出です。

どの商品の説明が選択肢に出されてもおかしくないので、しっかり覚えておきましょう。

その中でも特に出題されるのは、変額保険と低解約返戻金型終身保険です。

特殊な保険でもあるので、他の保険と比較しながら覚えておきましょう。

またテキストに掲載されている図もしっかり見ておきましょう。

選択肢1. 変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。

不適切

変額保険とは、保険会社が受け取った保険金を株式や債券などで運用し、その実績によって年金や解約返戻金が変動する保険です。

特別勘定で運用される、というのも併せて覚えておきましょう。

しかし死亡保険金額は運用実績に関係なく、契約時に基本保険金額として最低保証が定められています

そのため、死亡保険金額が基本保険金額を下回ることはありません

選択肢2. 特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合でも死亡保険金が支払われる。

適切

特定(三大)疾病保障定期保険とは、がん、急性心筋梗塞、脳卒中になった場合、一定の状態を診断をされれば保険金がもらえる保険です。

そのため、診断によって保険金を受け取った場合、その後に高度障害状態や死亡をした時には死亡保険金を受け取ることができません。

しかし保険金を受け取っておらず、他の要因で死亡した場合は、死亡保険金を受け取ることができます

選択肢3. 収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少ない。

適切

収入保障保険とは、死亡時または高度障害状態と診断された場合に、一定期間年金形式で保険金を受け取ることができる保険です。

しかし年金形式ではなく、一括で受け取ることも可能ですが、その場合は受取額が年金形式で受け取る場合よりも少なくなります。

〇受取総額→年金形式>一括受取

選択肢4. 低解約返戻金型終身保険では、他の契約条件が同一で低解約返戻金型ではない終身保険と比較して、保険料払込期間中の解約返戻金額が低く抑えられており、割安な保険料が設定されている。

適切

低解約返戻金型終身保険とは、払込期間内の解約返戻金が低く設定されているため、保険金が同額の他の保険商品よりも、保険料が少なくなっている保険です。

しかし保険料払込期間を過ぎると、解約返戻金は他の終身保険と同水準になるのも特徴です。

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