FP2級の過去問
2024年1月
学科 問2
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問題
FP技能検定2級 2024年1月 学科 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
ライフプランニングにおける各種係数を用いた必要額の算出に関する次の記述の空欄( ア )、( イ )にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、算出に当たっては下記<資料>の係数を乗算で使用し、手数料や税金等については考慮しないものとする。
・Aさんが60歳から65歳になるまでの5年間、年率2%で複利運用しながら、毎年200万円を受け取る場合、60歳時点の元金として( ア )が必要となる。
・Bさんが45歳から毎年一定額を積み立てながら年率2%で複利運用し、15年後の60歳時に1,000万円を準備する場合、毎年の積立金額は( イ )となる。
・Aさんが60歳から65歳になるまでの5年間、年率2%で複利運用しながら、毎年200万円を受け取る場合、60歳時点の元金として( ア )が必要となる。
・Bさんが45歳から毎年一定額を積み立てながら年率2%で複利運用し、15年後の60歳時に1,000万円を準備する場合、毎年の積立金額は( イ )となる。
- ア:9,057,000円 イ:578,000円
- ア:9,057,000円 イ:778,000円
- ア:9,427,000円 イ:578,000円
- ア:9,427,000円 イ:778,000円
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、将来にわたって一定の年金を受け取るために必要な元本(ア)と、将来の目標額に到達するための年間の積立額(イ)を計算することを目的としています。
Aさんが60歳から65歳になるまでの5年間、毎年200万円を受け取る場合に必要な元本は、年金現価係数を用いて計算します。資料によると5年間の年金現価係数は4.7135です。
これに年間受け取り額200万円を乗じることで、60歳時点での必要元本を求めることができます。
必要元本=年金現価係数×年間受け取り額
必要元本=4.7135×2,000,000円=9,427,000円
Bさんが45歳から毎年一定額を積み立てて、15年後の60歳時に1,000万円を準備する場合に必要な年間の積立金額は、減債基金係数を用いて計算します。
資料によると15年間の減債基金係数は0.0578です。これに目標額1,000万円を乗じると、年間の積立金額が求まります。
年間積立金額=減債基金係数×目標額
年間積立金額=0.0578×10,000,000円=578,000円
したがって、正しい選択肢は
ア:9,427,000円 イ: 578,000円
となります。
FP試験の学習で登場する「6つの係数」は、それぞれ異なる財務計画のシナリオで活用されます。
これらは複利計算を簡単にして、将来または現在の必要な金額を見積もるのに役立ちます。
各係数の概要と覚え方を紹介します。
①終価係数:将来価値を求めるときに用います。
例えば、「今ある1万円が5年後にいくらになるか?」を求める際に使われます。
覚え方は、「終わりにどれだけ増えるか」を知る係数です。
②現価係数:現在価値を算出する際に使用します。
つまり、「5年後に必要な1万円を、今いくら用意すれば良いか?」を計算する係数です。
覚え方は、「現在に必要な価格」を知る係数です。
③年金現価係数:定期的な受け取りをするために現在必要な価値を求めるために使われます。
例えば、「5年間毎年1万円を受け取るには、今いくら必要か?」を算出します。
覚え方は、「年金を現在に割り引く」係数です。
④年金終価係数:毎期の積立を将来価値に変換するための係数です。
「毎年1万円を5年間積み立てたとき、将来いくらになるか?」を計算するのに利用します。
覚え方は、「年金の終わりの価値」を知る係数です。
⑤資本回収係数:一定期間で特定の金額を返済する際の、1回あたりの金額を求めるために使われます。
例えばローンの月々の返済額を求める際に使用します。
覚え方は、「資本を回収するペース」を知る係数です。
⑥減債基金係数:目標金額に到達するために、毎期どれだけ積立が必要かを計算する係数です。
「5年後に100万円の資金を作るには毎年いくら積立ればいいか?」を求める際に使用します。
覚え方は、「毎年お金を減らしながら基金(年金の積み立て)を作る」係数です。
これらの係数は、複利計算における数式を簡単にし、FPがクライアントに対して迅速で正確な金融計画を提供するための強力な道具となります。
それぞれの係数を使いこなすことで、ライフプランの各シナリオに適した資金計画を立てることができます。
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02
(ア)9,427,000円
毎年一定金額を受け取るのに必要な元本を求めるには「年金現価係数」を用います。
資料より5年間の年金現価係数は4.7135ですので、
200万円×4.7135=9,427,000円となります。
(イ)578,000円
一定金額に達するために必要な毎年の積立金額を求めるには「減債基金係数」を用います。
資料より10年間の減債基金係数は0.05781ですので
1000万円×0.0578=578,000円となります。
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適切な選択肢
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03
試験に必出と言ってよい、「各種係数」の設問です。
6種の係数は必ずマスターしておき、終価係数は現価係数の逆数となることなども把握しておきましょう。
最初の条件で求めるべき数字は、受け取る年金額ですので「5年で年率2%の『年金現価係数』」を使用して算出します。
200万円✕4.7135≒9,427,000
2番目の条件で求めるべき数字は「15年後に1000万円積み立てられるための毎年の積立金額」ですので「15年で年率2%の減債基金係数」または目標額の1000万円を「15年で年率2%の年金終価係数」で割った数字です。
1000万円✕0.0578≒578,000
よって答えは3となります。
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