FP2級の過去問
2024年1月
実技 問30

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問題

FP技能検定2級 2024年1月 実技 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

<設例>に基づき以下の問いについて答えなさい。

耕治さんは、教育資金が不足する事態に備えて、個人向け国債(変動10年)の中途換金について、FPの吉田さんに質問をした。個人向け国債(変動10年)の中途換金に関する吉田さんの次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。
問題文の画像
  • 「発行から1年経過すれば、原則としていつでも中途換金することができます。」
  • 「中途換金は、全額または額面1万円単位ですることができます。」
  • 「市場金利が低下すると個人向け国債(変動10年)の債券価格は上昇し、中途換金の際に値上がり益が生じることもあります。」
  • 「中途換金する場合の換金額は、原則として、額面金額と経過利子相当額の合計額から中途換金調整額が差し引かれますが、中途換金調整額は直前2回分の各利子(税引前)相当額を基に算出されます。」

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この過去問の解説 (2件)

01

個人向け国債に関する問題は比較的出題されますが、このようなコアな部分まで問われることは少ないです。

テキストでも重要度が高い扱いでもないため、押さえるべき箇所と、余裕があれば覚える程度で良いところを見極めておきましょう。

 

個人向け国債には、10年変動金利型・5年固定金利型・3年固定金利型の3種類があります。

それぞれの共通している部分は以下の通りです。

〇購入単位 額面1万円以上1万円単位

〇発行 原則毎月

〇最低金利 0.05%

〇中途換金 発行から1年経過後は国が1万円の額面で買い取る

      (直前2回分の利子相当額が差し引かれる)

〇税金 申告不要または申告分離課税から選択

 

また金利の決め方はそれぞれ違うので、比較して覚えておきましょう。

〇10年変動金利型 基準金利(10年長期国債の金利)✕0.66

〇5年固定金利型 5年中期国債の金利ー0.05%

〇3年固定金利型 残存期間3年国債の利回りー0.03%

選択肢1. 「発行から1年経過すれば、原則としていつでも中途換金することができます。」

適切

個人向け国債は、発行から1年が経過すれば、国が額面で買い取ってくれます

そのためこれ以降はいつでも中途換金することが可能です。

選択肢2. 「中途換金は、全額または額面1万円単位ですることができます。」

適切

中途換金は額面の1万円単位で可能です。

選択肢3. 「市場金利が低下すると個人向け国債(変動10年)の債券価格は上昇し、中途換金の際に値上がり益が生じることもあります。」

不適切

個人向け国債を中途換金した場合は、額面が1万円単位なので、値上がり値下がりは関係ありません

ただし個人向け国債を市場売買するときは、譲渡益・譲渡損が生じることもあります

中途換金では償還の額が決まっているということを覚えておきましょう。

選択肢4. 「中途換金する場合の換金額は、原則として、額面金額と経過利子相当額の合計額から中途換金調整額が差し引かれますが、中途換金調整額は直前2回分の各利子(税引前)相当額を基に算出されます。」

適切

中途換金の場合は、中途換金の直前2回分の利子相当額が差し引かれます

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02

個人向け国債の問題です。

選択肢1. 「発行から1年経過すれば、原則としていつでも中途換金することができます。」

適切な選択肢。

 

個人向け国債は発行後一年で中途換金できるようになります。

選択肢2. 「中途換金は、全額または額面1万円単位ですることができます。」

適切な選択肢。

 

中途換金は額面1万円単位で可能です。

選択肢3. 「市場金利が低下すると個人向け国債(変動10年)の債券価格は上昇し、中途換金の際に値上がり益が生じることもあります。」

不適切な選択肢。

 

中途換金は時価で売却が可能ですので値上がり益はありません。

選択肢4. 「中途換金する場合の換金額は、原則として、額面金額と経過利子相当額の合計額から中途換金調整額が差し引かれますが、中途換金調整額は直前2回分の各利子(税引前)相当額を基に算出されます。」

適切な選択肢。

 

中途換金調整額は、

直前2回の利息相当額×(100%-20.315%)となります。

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