FP2級の過去問
2024年1月
実技 問33

傷病手当金とは、病気やケガなどで仕事を休んだ際に、一定の要件を満たすことで支給される手当金です。

何日間、どのくらいの金額が支給されるのかを計算させる問題も出題されやすいです。

必ず計算できるようにしておきましょう。

また傷病手当金や出産手当金は国民健康保険にはない、健康保険（協会けんぽや組合けんぽ）のみの手当金です。

両保険の違いをしっかり覚えておきましょう。

基本的に健康保険の方が、手厚い内容になっています。

（ア）

１月２１日（日）

傷病手当金は、仕事を連続して３日以上休業した場合に、４日目から支給されます。

３日連続して休業したのは、１８日（木）・１９日（金）・２０日・（土）となります。

よって、その次の日である１月２１日（日）から傷病手当金が支給されます。
 

１６日（火）かな？と思った方もいると思います。

しかし前日である１５日（月）に出勤しているので、連続して休業していません。

なので、１６日（火）からもらえることはありません。

（イ）

９,０００円

傷病手当金は、給料が出ない場合、直前１２カ月間の標準報酬月額の３分の２が支給されます。

傷病手当金の計算式は資料に掲載されている以下の計算式です。

支給開始以前の直近の継続した１２カ月間の各月の標準報酬月額の平均額✕１／１２✕２／３

これに数字を当てはめると以下の通りになります。

５４０,０００✕１／１２✕２／３

＝１２,０００

傷病手当金で支給される金額は１２,０００円となりそうですが、今回は１日につき３,０００円の給与があるとされています。

この場合は、支給されるべきだった金額よりも少ないため、その差額が支給されます。

傷病手当金は基本的に給料がない場合と覚えている方も多いですが、差額支給もあること覚えておきましょう。

１２,０００ー３,０００

＝９,０００円

（ウ）

１年６カ月間

傷病手当金の支給期間は、最初の支給開始日から通算して１年６カ月間です。

この支給期間に関しては、法改正もあったので、しっかり覚えておきましょう。

支給開始から１年６カ月間ではなく、通算して１年６カ月です。

出勤をしていたとしても、１年６カ月の間に再度同じ傷病で休業をした場合は、出勤の月数はカウントしません。

（ア）1月21日

傷病手当金は病気や怪我のため、仕事を連続して3日以上休んだ場合に休業4日目から支給されるものになります。

設問では1月18日から1月20日まで3日以上連続して休んでいますので、休業4日目の1月21日から支給されます。

（イ）9,000円

一日あたり支給される金額は、

支給開始日以前の12か月間の各月の標準報酬月額の平均額÷30×2/3になります。

設問より、標準報酬月額の平均額が540,000円ですので、

540,000円÷30×2/3=12,000円であり、

休業した際に3,000円/日支給されていますので、この金額分差し引く必要がありますので、

12,000円-3,000円=9,000円となります。

（ウ）1年6ヵ月

傷病手当金は通算して1年6ヵ月間支給されます。