2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2024年5月
問54 (学科 問54)

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問題

FP技能検定2級 2024年5月 問54(学科 問54) (訂正依頼・報告はこちら)

代償分割に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • 代償分割は、現物分割を困難とする事由がある場合に、共同相続人の全員が家庭裁判所に申し立て、その審判を受けることにより認められる遺産分割の方法である。
  • 代償分割により遺産分割を行う場合、代償財産の支払期日や支払方法などを記載した遺産分割協議書を公正証書によって作成しなければならない。
  • 相続人が代償分割により他の相続人に交付する代償財産は、金銭に限られる。
  • 相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は、相続税の課税対象となる。

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この過去問の解説 (3件)

01

相続財産を相続人で分けることを「遺産分割」といい、遺産分割の際に特定の相続人が遺産を現物で取得する代わりに、他の相続人に金銭などを支払う方法を「代償分割」といいます。

 

代償分割は相続財産に土地や建物などの分割しにくい財産がある場合に用いられ、この方法を選択するにあたり家庭裁判所の審判は必要なく、遺産分割協議で相続人全員の同意を得て、遺産分割協議書を作成する必要があります

 

また、代償分割では現金以外の資産(例えば相続人自身の所有している不動産など)を提供して代償財産とすることもでき、「もともと相続した財産の価額」と「他の相続人から交付された代償財産の価額」を合算した額が相続税の課税対象となります

選択肢1. 代償分割は、現物分割を困難とする事由がある場合に、共同相続人の全員が家庭裁判所に申し立て、その審判を受けることにより認められる遺産分割の方法である。

代償分割を用いるには、対象となる相続財産が不動産などの現物分割を困難とする事由がある場合に、遺産分割協議で相続人全員の同意を得ることが必要です。

家庭裁判所の審判を受ける必要はないので、この選択肢は間違いです。

選択肢2. 代償分割により遺産分割を行う場合、代償財産の支払期日や支払方法などを記載した遺産分割協議書を公正証書によって作成しなければならない。

相続人全員で話し合って遺産の分割方法や割合を決めた内容を文書化した書類を「遺産分割協議書」といい、代償分割により遺産分割を行う場合には遺産分割協議書を作成しますが、特に形式には決まりがありません

必ずしも公正証書(公証人が依頼によって作成する公文書)によって作成しなければならないわけではないので、この選択肢は間違いです。

 

なお、遺産分割協議書に「代償分割をした旨」が記載されていない場合、贈与税を課される可能性があるので注意が必要です。

選択肢3. 相続人が代償分割により他の相続人に交付する代償財産は、金銭に限られる。

相続人が代償分割により他の相続人に交付する代償財産は金銭だけでなく相続人の所有する不動産などでも代償財産とすることができるので、この選択肢は間違いです。

選択肢4. 相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は、相続税の課税対象となる。

相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は相続税の課税対象となるので、この選択肢が正解です。

 

なお、その場合には「もともと相続した財産の価額」と「他の相続人から交付された代償財産の価額」を合算した額が相続税の課税対象となります。

まとめ

したがって、答えは「相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は、相続税の課税対象となる」です。

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02

代償分割とは遺産分割方法の一つで、特定の相続人が不動産などの細分化しにくい財産を相続する代わりに、

他の相続人に金銭など自身の財産(代償財産)を交付して調整することで分割する方法です。

 

代償分割の他にも、主な遺産の分割方法として下記があります。

 

 ・現物分割:現物ののまま分割する方法

 ・換価分割:相続財産を金銭に換価しその金銭を分割する方法

 ・代償分割:上記

 ・共有分割:各相続人が持ち分を決めて共有する方法

選択肢1. 代償分割は、現物分割を困難とする事由がある場合に、共同相続人の全員が家庭裁判所に申し立て、その審判を受けることにより認められる遺産分割の方法である。

不適切。

代償分割は遺産分割方法の一つとして認められており、裁判所の審判を受ける必要なく、

相続人の間での遺産分割協議で選択することができます。

選択肢2. 代償分割により遺産分割を行う場合、代償財産の支払期日や支払方法などを記載した遺産分割協議書を公正証書によって作成しなければならない。

不適切。

代償財産が贈与税の対象ではなく相続税の対象であることを示すため、

遺産分割協議書に代償分割を行う旨やその内容を具体的に記載する必要があります。

しかし遺産分割協議書を公正証書で作成することは義務づけられていません。

選択肢3. 相続人が代償分割により他の相続人に交付する代償財産は、金銭に限られる。

不適切。

代償財産は現金に限らず、不動産や株式等でもかまいません。

選択肢4. 相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は、相続税の課税対象となる。

適切。

代償分割した場合の、代償財産を交付した人と交付を受けた人の課税価格は以下になります。

 

 代償財産を交付した人 :相続した財産価額-交付した代償財産価額

 代償財産を交付された人:相続した財産価額+交付された代償財産価額

まとめ

本問では問われていませんが、代償財産として不動産や株式等の現物を交付した場合、

その現物は時価で譲渡したことになるため、交付した人には譲渡所得税が発生する場合があります。

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03

代償分割とは、相続人のうちの1人または数人が

相続財産を現物で取得する代わりに、

他の相続人に代償財産を交付する制度です。

 

特定の相続人が、引き続き住み続けたい不動産のように、

分割が困難な財産が含まれている場合に、有用な制度です。

選択肢1. 代償分割は、現物分割を困難とする事由がある場合に、共同相続人の全員が家庭裁判所に申し立て、その審判を受けることにより認められる遺産分割の方法である。

相続人である当事者が、話し合って合意すれば、

代償分割ができます。

 

当事者間の話し合いで、合意が得られない場合には、

家庭裁判所に遺産分割の調停や審判申し立てをする

方法があります。

 

よって誤りです。

選択肢2. 代償分割により遺産分割を行う場合、代償財産の支払期日や支払方法などを記載した遺産分割協議書を公正証書によって作成しなければならない。

代償分割を行う場合は、遺産分割協議書に、

代償分割を行うことや代償金の金額を明記する必要があります。

 

遺産分割協議書の中で代償分割を明記しないと、

代償金の支払いの根拠が、相続であることが明確にならず、

贈与税を課税される可能性があるためです。

 

ただしこの遺産分割協議書を

公正証書によって作成しなければならないという定めはありません。

 

よって誤りです。

選択肢3. 相続人が代償分割により他の相続人に交付する代償財産は、金銭に限られる。

代償財産の交付は、金銭以外の財産によっても可能です。

 

例えば、不動産や有価証券などを交付することも可能です。

 

よって誤りです。

 

 

選択肢4. 相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は、相続税の課税対象となる。

代償財産は、被相続人から直接取得するものではありません。

しかし、遺産分割の方法のひとつである、

代償分割によって取得する財産であるため、

実質的には相続により取得する財産と解されます。

 

そのため、相続税の課税対象になります。

 

よって正しいです。

まとめ

代償分割は、相続における遺産分割の方法のひとつです。

 

贈与とみなされないようにするためには、

遺産分割協議書に、代償分割をする旨を明記することが必要です。

 

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