2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2024年9月
問23 (学科 問23)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2024年9月 問23(学科 問23) (訂正依頼・報告はこちら)

固定利付債券の利回り(単利・年率)に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等については考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。

表面利率が0.50%、償還までの残存期間が5年の固定利付債券を、額面100円当たり98円で購入した投資家が、購入から2年後に額面100円当たり98.6円で売却した場合の所有期間利回りは( ア )であり、償還期限まで5年保有した場合の最終利回りよりも( イ )。
  • (ア)0.82%  (イ)高い
  • (ア)0.82%  (イ)低い
  • (ア)0.92%  (イ)高い
  • (ア)0.92%  (イ)低い

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は所有利回りの計算について問われています。

 

 

所有利回りを以下の計算式に当てはめて計算します。

 

年利子:0.5%

売却価格:98.6円

購入価格:98円

所有期間:2年

 

   年利子₊売却価格-購入価格

             所有期間   ×100

             購入価格

 

計算すると以下の通りです。

{0.5₊(98.6-98)÷2}÷98×100=0.816… 切りあげて0.82%が答えです。

また所有期間が短い方が利回りは高くなります。

 

 

選択肢1. (ア)0.82%  (イ)高い

不適切です。

(ア)正しいです。

(イ)を計算

年利子:0.5%

売却価格:100円

購入価格:98円

所有期間:5年

{0.5₊(100-98)÷5}÷98×100=0.918… 切りあげて0.92%になるので低くなるという表現が適切です。

選択肢2. (ア)0.82%  (イ)低い

適切です。

(ア)(イ)ともに正当です。

選択肢3. (ア)0.92%  (イ)高い

不適切です。

(ア)、(イ)ともに回答が誤りです。

 

選択肢4. (ア)0.92%  (イ)低い

不適切です。

(ア)の回答が誤りです。

(イ)の回答は正当です。

まとめ

利付債券及び割引債券の利回り計算が頻出です。計算式を覚えましょう。

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02

この問題では、債権利回りの計算方法を問われています。

 

所有期間利回りは、償還期限まで保有せずに売却した場合の利回りを指します。

 

最終利回りは、償還期間まで保有した場合の利回りを指します。

選択肢1. (ア)0.82%  (イ)高い

不適切です。

(イ)が誤っており正しくは「低い」となります。

選択肢2. (ア)0.82%  (イ)低い

適切です。

以下、計算の方法です。

 

(ア)所有期間利回り

表面利率:0.50%

購入価格:98円

売却価格:98.6円

所有期間:2年

 

まず1年あたりの利息による利益を求めます。

100円(額面)×0.5%(利率)=0.5円

 

次に、1年あたりの売却益を求めます。

98.6円(売却価格)−98円(購入価格)=0.6円 

0.6円÷2年(保有期間)=0.3円 

 

これらを合計し、購入価格で割ります。

0.5円+0.3円=0.8円(1年あたりの合計利益)

0.8円÷98円(購入価格)=0.816...%

 

四捨五入にて、答えは0.82%となります。

 

(イ)最終利回り

表面利率:0.50%

購入価格:98円

売却価格:100円

所有期間:5年

 

(ア)と同様の方法で、売却価格と所有期間を変えて計算します。

 

まず1年あたりの利息による利益を求めます。

100円(額面)×0.5%(利率)=0.5円

 

次に、1年あたりの売却益を求めます。

100円(売却価格)−98円(購入価格)=2円 

2円÷5年(保有期間)=0.4円 

 

これらを合計し、購入価格で割ります。

0.5円+0.4円=0.9円(1年あたりの合計利益)

0.9円÷98円(購入価格)=0.918...%

 

四捨五入にて、答えは0.92%となります。

(ア)0.82%と比べて低い利回りとなります。

選択肢3. (ア)0.92%  (イ)高い

不適切です。

(ア)(イ)どちらも誤っています。

選択肢4. (ア)0.92%  (イ)低い

不適切です。

(ア)が誤っており正しくは0.82%となります。

まとめ

単語の意味を覚え、1つずつ考えれば解くことができます。

問題を沢山解くことで慣れていきましょう。

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03

この問題では、債券利回りの計算方法を覚えているか問われます。

(ア)(イ)に当てはまる語句の組み合わせを選びます。

選択肢1. (ア)0.82%  (イ)高い

債券の利回りを求める計算は以下の通りです。

 

債券の利回り(%)={年利率(%)+(譲渡価格−取得価格)/保有年数}/取得価格×100

 

(ア)について

所有期間利回りとは、購入した債券を償還を迎える前に売却したときの利回りです。

表面利回りは0.50%、購入金額は98円、売却価格は98.6円、所有期間は2年なので所有期間利回りは、

 

{0.5+(98.6−98)÷2}/98×100

 

=0.5+0.3/98×100

 

=0.8/98×100

 

=0.816...%

 

=0.82%

 

よって、(ア)は0.82%です。

 

(イ)について

最終利回りとは、購入した債券を償還期間まで保有したときの利回りです。

表面利率は0.50%、購入金額は98円、償還価格は100円、所有期間は5年なので最終利回りは、

0.5+(100−98)÷5/98×100

 

=(0.5+0.4)/98×100

 

=0.9/98×100

 

=0.918...%

 

=0.92%

 

よって(イ)は低いです

 

以上から選択肢1は(イ)が異なるため組み合わせとして不適切です。

選択肢2. (ア)0.82%  (イ)低い

選択肢1の解説の計算より、

選択肢2が適切な組み合わせとなります。

選択肢3. (ア)0.92%  (イ)高い

選択肢1の解説の計算より、

選択肢3の(ア)(イ)ともに異なるので組み合わせとして不適切です。

 

選択肢4. (ア)0.92%  (イ)低い

選択肢1の解説の計算式より、

選択肢4は(ア)が異なるので組み合わせとして不適切です。

まとめ

債券の利回りを求めるときは計算式の型を覚えるとスムーズに求めることができるので利回りの計算式を覚えておきましょう。

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