2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2024年9月
問63 (実技 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

FP技能検定2級 2024年9月 問63(実技 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

浅見さんはQA投資信託を新規募集時に100万口購入し、特定口座(源泉徴収選択口座)で保有して収益分配金を受け取っている。下記<資料>に基づき、浅見さんが保有するQA投資信託に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<資料>
[QA投資信託の商品概要(新規募集時)]
投資信託の分類:追加型国内公募株式投資信託
決算および収益分配:年1回
申込価格:1口当たり1円
申込単位:1万口以上1口単位
購入時手数料(税込み):
 ・購入金額1,000万円未満購入金額に対し3.30%
 ・購入金額1,000万円以上購入金額に対し2.20%
運用管理費用(信託報酬)(税込み):純資産総額に対し年1.760%

[浅見さんが保有するQA投資信託の収益分配金受取時の運用状況(1万口当たり)]
収益分配前の個別元本:9,200円
収益分配前の基準価額:10,000円
収益分配金:1,000円
収益分配後の基準価額:9,000円

・浅見さんが、QA投資信託を新規募集時に100万口購入した際に、支払った購入時手数料(税込み)は、( ア )である。
・収益分配時に、浅見さんに支払われた収益分配金のうち、普通分配金(1万口当たり)は( イ )である。
  • (ア)22,000円  (イ)200円
  • (ア)22,000円  (イ)800円
  • (ア)33,000円  (イ)200円
  • (ア)33,000円  (イ)800円

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、FP2級試験「金融資産運用」の問題です。
FPは、顧客の資産運用をサポートする立場として、投資信託の仕組みや手数料、分配金の計算方法を正しく理解しておく必要があります。
この問題では、投資信託の購入時手数料 と 収益分配金の計算 についての理解が問われています。
特に、投資信託の購入時手数料の計算方法や、分配金の内訳(普通分配金と元本払戻金)などが試験でも問われやすいため、ポイントをしっかり押さえておきましょう。

選択肢4. (ア)33,000円  (イ)800円

正しい

(ア)購入時手数料の計算
購入時手数料とは、投資信託を購入する際に金融機関へ支払う手数料のことです。

 

【計算手順】
1,購入金額を求めます。
・QA投資信託の申込価格は 1口あたり1円
・浅見さんは 100万口購入したので、購入金額は100万円 
2,購入金額に適用される手数料率を確認します。
・購入金額1,000万円未満 → 手数料率 3.30%(税込)
・浅見さんの購入金額は100万円なので、この手数料率が適用される
3,購入時手数料を計算します。
100万円 × 3.30% = 33,000円


購入時手数料は 33,000円 です。

 

(イ)普通分配金の計算
収益分配金とは、投資信託が決算時に投資家へ支払う分配金のことです。
分配金には普通分配金 と 元本払戻金(特別分配金)があります。

・普通分配金 → 個別元本(投資家ごとの購入価額)を超える部分の分配金(課税対象)です。
・元本払戻金(特別分配金) → 個別元本の範囲内の分配金(非課税)です。

 

【 計算手順】
1,収益分配前の個別元本を確認します。
・個別元本:9,200円
・収益分配前の基準価額:10,000円
・収益分配金:1,000円
2,普通分配金の計算をします。
・個別元本を超える部分が普通分配金になる
・普通分配金 = 収益分配前の基準価額 - 個別元本
  10,000円 - 9,200円 = 800円


普通分配金は800円 です。

 

【最終的な解答】
購入時手数料(ア):33,000円
普通分配金(イ):800円

 

「正解は(ア)33,000円(イ)800円となりますので、この選択肢は正しいです」

まとめ

この問題では、投資信託の購入時手数料と収益分配の計算についての理解が問われています。

 

【投資信託の購入時手数料】
手数料は購入金額 × 手数料率で計算します。
金額に応じて異なる手数料率が適用されるので要注意です。


【 普通分配金の考え方】
個別元本を超えた部分が普通分配金(課税対象)です。
個別元本の範囲内の分配金 は元本払戻金(特別分配金)で非課税となります。

 

試験では、購入時手数料の計算や 普通分配金と特別分配金の違いは頻出ポイントです。
投資信託の仕組みを正しく理解し、手数料や分配金の計算方法をしっかり理解しておきましょう。
 

参考になった数0

02

投資信託の分配金の購入手数料と分配金の額が問われています。

 

普通分配金と特別分配金の違いは、押さえておきましょう。

・普通分配金とは、元本より基準価格が上回った場合に配られる分配金です。利益が生じた部分になるため、課税されます。

・特別分配金とは、元本払戻金ともいわれ、元金が原資として配られる分配金です。利益が生じていないため、非課税となります。

選択肢4. (ア)33,000円  (イ)800円

(ア)33,000円

 

購入手数料の額を計算するにあたって注目すべきは、購入金額と購入時手数料(税込み)計算方法です。本文から

購入金額 → 100万円(購入口数×申込価格から、100万×1円=100万円)

購入時手数料(税込み)計算方法 → 購入金額1,000万円未満購入金額に対し3.30%

 

以上から、購入時手数料(税込み)の計算式は下記の通りです。

 

1,000,000円 × 3.30%=33,000円

 

(イ)800円

本問において、分配前の元本9,200円より、分配後の基準価格9,000円は下回っています。よって、利益が出ていないので、特別分配金が分配されています。

特別分配金の額は

 

9,200-9,000=200円

 

浅見さんに支払われた収益分配金1,000円のうち、特別分配金は200円となり、普通分配金は

 

1,000円-200円=800円

 

以上から、正しい選択肢は4となります。

参考になった数0