保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
子どもの保健 問110

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 子どもの保健 問110 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子どもの疾病の予防と適切な対応に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
  • 新生児期に発見できる永続的な聴覚障害の頻度は、出生1,000人に約1~2人であり、新生児聴覚スクリーニングで発見されることが多い。
  • 従来、子どもの難聴の多くは、2歳すぎに発語の遅れで疑われ、診断や療育開始は3歳頃行うことが多かったが、現在は早期に難聴を発見することが重要であるとされている。
  • 生後5~7日目の新生児から少量の血液を採取し、アミノ酸や糖質の代謝異常、甲状腺や副腎の内分泌疾患の有無を検査する一般的な新生児マススクリーニングは、希望者のみに自費で実施されている。
  • 2000(平成12)年頃から、血液中の様々な物質の量を一斉分析できるタンデム質量分析計(タンデムマス)を用いた新しい新生児マススクリーニングが欧米を中心に世界的に普及しつつある。
  • タンデム質量分析計(タンデムマス)では、何らかのストレス(感冒や消化不良症など)を契機に、急性発症して後遺症を残したり、突然死する病気を発見できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答は3です。

1、適切
 新生児聴覚スクリーニング検査とは、早期に難聴の有無を発見するために赤ちゃんに行う聴覚検査です。検査は赤ちゃんが眠っている状態であれば数分から10分程度で終わります。
 先天性難聴は通常の診察では判断が困難であり、聴覚スクリーニング検査によって早期発見につながります。

2、適切
 1でも書かれているように、新生児期のスクリーニング検査により先天的な難聴の早期発見が可能です。難聴があることにより言葉の発達に遅れが出たり、コミュニケーションが取りにくいなどの支障が出るため早期発見し適切な支援をすることで言語の発達を助けます。

3、不適切
 新生児マススクリーニング(先天性代謝異常等検査)の実施主体は都道府県および政令指定都市で、公的負担で行われます。産科の医療機関で申し込みをします。

4、適切
 以前は6つの病気を対象に実施されていましたが、タンデムマス法を導入してからは赤ちゃんの負担を増やすことなく20種類程度の病気を検査できるようになりました。

5、適切
 タンデムマススクリーニングで発見できる疾患は脂肪酸代謝異常・有機酸代謝異常・アミノ酸代謝異常の3つに分類されます。これらの疾患は、普段は普通に生活しているにも関わらず風邪などで食事が摂れなくなると突然死を起こしたり、特定の酸が体内で分解できずに急性発症することがあります。

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02

正解は3です。

1 〇 適切です。
新生児スクリーニング検査には現在、OAE(耳音響放射)と自動ABR(自動聴性脳幹反応)の2つの方法が使用されています。
寝ている間に、10分程度で終わります。

2 〇 適切です。
従来、子どもの難聴の多くは、2歳すぎに発語の遅れで疑われ、診断や療育開始は3歳頃行うことが多かったが、現在は早期に難聴を発見することが重要であるとされています。

3 × 不適切です。
新生児マススクリーニングは、希望者のみではなく、公費負担により、すべての新生児に行われる検査です。

4 〇 適切です。
従来の新生児マススクリーニングではフェニルケトン尿症など6つの病気が対象でした。
平成26年度からはタンデムマス法という新しい検査を導入し、20種類程度の病気を追加検査しています。

5 〇 適切です。
検査の目的は、病気を発病する前に見つけて早期に治療を始め、乳児の障害を予防することです。

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03

正解は3です。

1 適切です。新生児聴覚スクリーニング検査とは、赤ちゃんの先天的な聴覚異常を見つけるための検査です。OAE(耳音響放射)と自動ABR(自動聴性脳幹反応)の2つの方法により行われます。

2 適切です。従来、子どもの難聴の多くは、2歳すぎに発語の遅れで疑われ、診断や療育開始は3歳頃行うことが多かったです。現在は医療の発達により、スクリーニング検査などで先天的な難聴が発見される機会も増え、早期的な発見、支援を行うことができるようになっています。

3 新生児マススクリーニングは、赤ちゃんの先天的な代謝異常を見つけるために行われる検査で、希望者だけでなく、すべての赤ちゃんが公的負担で検査を受けることができます。

4 適切です。2000(平成12)年頃から、血液中の様々な物質の量を一斉分析できるタンデム質量分析計(タンデムマス)を用いた新しい新生児マススクリーニングが欧米を中心に世界的に普及しつつあります。

5 適切です。ンデム質量分析計(タンデムマス)では、何らかのストレス(感冒や消化不良症など)を契機に、急性発症して後遺症を残したり、突然死する病気を発見し、治療することによって障害を予防することを目的としています。

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