保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
子どもの保健 問109

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 子どもの保健 問109 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子どものアトピー性皮膚炎に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。
  • アトピー性皮膚炎の原因は、食物アレルギーである。
  • アトピー性皮膚炎をもつ子どもは、一般的に気管支喘息を合併しているので、運動をさせる時には特別な注意を払う。
  • アトピー性皮膚炎をもつ子どもは、プールで悪化するため、参加させない。
  • アトピー性皮膚炎をもつ子どもは、自律神経系のバランスを欠くため、乾布摩擦を励行する。
  • アトピー性皮膚炎は、皮膚にかゆみのある湿疹が出たり、治ったりを繰り返す疾患である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

1 アトピー性皮膚炎の原因は複数あり、はっきりとしたものはまだ解明されていません。アトピー性皮膚炎を持っている子どもで食物アレルギーを併発している子もいますが一概にそれだけが原因とは言えません。

2 アトピー性皮膚炎をもつ子どもの中には気管支喘息を持っている子もいますが、運動ができないというわけではありません。かかりつけ医との相談のうえ、投薬などにより、運動を行うことができます。

3 プールには衛生管理のため、微量な塩素が含まれています。それにより、皮膚に炎症を起こす可能性があるため、子どもの肌が非常に敏感である、炎症がひどいといったときにはプールへの参加を見送ることがあります。

4 肌をタオルでこする乾布摩擦は皮膚に刺激を与えてしまうおそれがあるため控えた方が良いです。

5 適切です。アトピー性皮膚炎は、皮膚にかゆみのある湿疹が出たり、治ったりを繰り返す疾患です。

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02

正解は5です。

1 × 不適切です。
アトピー性皮膚炎の原因は、複数ありはっきりとは判明していません。
体質や環境が大きく関わっていると考えられています。

2 × 不適切です。
気管支喘息を合併していることは「一般的」ではありません。
また、適度な運動は必要とされています。

3 × 不適切です。
プールで悪化することはありませんが、事前に保護者から注意する点を聞いたり、日焼け防止対策など、配慮は必要です。

4 × 不適切です。
アトピー性皮膚炎には過度な刺激はよくないため、皮膚の表面をごしごしと擦る寒風摩擦は適切とはいえません。

5 〇 適切です。
アトピー性皮膚炎は、皮膚にかゆみのある湿疹が出たり、治ったりを繰り返す疾患です。

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03

解答は5です。

1、不適切
 乳幼児のアトピー性皮膚炎は食物アレルギーと密接な関係にありますが、必ずしも原因であるというわけではありません。乳幼児の皮膚はバリア機能が未熟であり、外部からの刺激物やアレルゲンが原因となり炎症を起こします。原因として挙げられるのは、細菌・汗・食べこぼし・ハウスダウト等々です。

2、不適切
 乳幼児期のアトピー性皮膚炎では、喘息を併発するケースが多く見られます。喘息の発作が起きている状態での運動は厳禁ですが、医師と相談の上コントロールをすれば運動も可能です。

3、不適切
 プールには塩素が入っているため、症状が悪化している時には入るのを中止する場合もあります。
 基本的にはプールに入ってもかまいません。入る前にはいつもよりしっかりと保湿剤を塗ったり、ゴーグルを着用したり、事前のケアをしておくことで皮膚への刺激を和らげることができます。

4、不適切
 乾布摩擦は皮膚への刺激となり、皮膚のバリアを傷つけてしまうためしないほうがいいです。

5、適切
 問題文のとおりです。小児の約10%に発症します。アトピー性皮膚炎のかゆみはとても強く、乳幼児においては成長や発達過程にも影響を及ぼすことがあります。

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