保育士の過去問
令和元年(2019年)後期
保育の心理学 問94
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問題
保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問94 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、以下の【設問】に答えなさい。
【事例】
砂場で、一度に4個ずつケーキが作れる容器を使って遊んでいたG君(3歳、男児)。砂を容器に入れて、ベンチの上に引っくり返しては、ケーキの形ができることを繰り返し楽しんでいた。
保育士が「そろそろ給食だから、お片付けだよ。」と声をかけると、G君は「やだ、もっと作る。」と言った。そこで保育士は、「ケーキ、あと何個作ったらおしまいにできるかな。」と尋ねると、「あと、50個。」と応えるG君。「じゃあ、急いで50個作ろう。」と保育士が言うと、急いで何度も繰り返した。そして、ケーキを保育士が食べる真似をして、「ごちそうさまでしたぁ。」と言って、ベンチの上の砂を落とした。再び、ケーキを作るG君。同様のやりとりを数回繰り返した後、G君は自ら使っていたケーキの容器をカゴにポンと戻した。
【設問】
次の文のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A G君は、片付けに取り組む前に、自分の遊びの世界を受け止めてもらっていた。
B 保育士は、子どもの気持ちに寄り添いながら、子どもが納得して片付けに取り組むよう援助した。
C G君は、やりたいことを十分に実現して、主体的に片付けるという経験をした。
D 保育士は、子どもが遊び続けることよりも、片付けを優先させていた。
【事例】
砂場で、一度に4個ずつケーキが作れる容器を使って遊んでいたG君(3歳、男児)。砂を容器に入れて、ベンチの上に引っくり返しては、ケーキの形ができることを繰り返し楽しんでいた。
保育士が「そろそろ給食だから、お片付けだよ。」と声をかけると、G君は「やだ、もっと作る。」と言った。そこで保育士は、「ケーキ、あと何個作ったらおしまいにできるかな。」と尋ねると、「あと、50個。」と応えるG君。「じゃあ、急いで50個作ろう。」と保育士が言うと、急いで何度も繰り返した。そして、ケーキを保育士が食べる真似をして、「ごちそうさまでしたぁ。」と言って、ベンチの上の砂を落とした。再び、ケーキを作るG君。同様のやりとりを数回繰り返した後、G君は自ら使っていたケーキの容器をカゴにポンと戻した。
【設問】
次の文のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A G君は、片付けに取り組む前に、自分の遊びの世界を受け止めてもらっていた。
B 保育士は、子どもの気持ちに寄り添いながら、子どもが納得して片付けに取り組むよう援助した。
C G君は、やりたいことを十分に実現して、主体的に片付けるという経験をした。
D 保育士は、子どもが遊び続けることよりも、片付けを優先させていた。
- A:○ B:○ C:○ D:×
- A:○ B:× C:○ D:×
- A:○ B:× C:× D:○
- A:× B:○ C:○ D:×
- A:× B:○ C:× D:○
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この過去問の解説 (3件)
01
正解はA:○ B:○ C:○ D:×です。
A G君の「やだ」という言葉に対し、「じゃあ、あと何個作れるかな」と保育士がG君の思いを受け止める言葉かけをしています。よってこの答えは○です。
B 保育士はG君が納得して片付けを始めるまでそばで寄り添っています。よって答えは○です。
C 保育士が思いを受け止めながら寄り添ってくれることによりG君はやりたいことを実現することができ、片付けも主体的にできています。よって答えは○です。
D この問題文で、保育士は片付けを優先させるよりもG君の気持ちに寄り添うことを大切にしています。よって答えは✕です。
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02
Aは○です。適切な記述です。
保育士がただ片付けを強制するのではなく、G君の遊びの世界に付き合うことにより、G君は受け止めてもらったという思いを持つことができます。こういった関わりの積み重ねが、子どもとの信頼関係を築いていきます。
Bは○です。適切な記述です。
子どもの「遊びを続けたい」思いを保育士が受け入れたことで、G君も、保育士の「片付けの時間であることをわかってほしい」という思いに自ら納得することができています。
Cは○です。適切な記述です。
保育所での生活の中で、自ら主体的に生活することは大きなねらいの一つです。この事例の最後で、G君は自分から主体的に片付けを行うことができています。
Dは×です。不適切な記述です。
この事例の中では、保育士はまず先にG君の思いを受け止めることで、その後G君の気持ちを片付けへと向かわせています。
よって正解の組み合わせは
A:○ B:○ C:○ D:×となります。
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03
正解は【A:○ B:○ C:○ D:×】です。
A・・・〇
保育士は「ケーキ、あと何個作ったらおしまいにできるかな。」「じゃあ、急いで50個作ろう。」と対応しています。時間だから強制的に終了させるのではなく、子どもの気持ちを受け止め、どのように切り替えるかを考えられています。
B・・・〇
保育士はAの解説のように対応し、子どもが納得して次の活動に切り替えられるよう対応できています。
C・・・〇
G君はケーキを50個作るという目的を達成し、片付けるという約束も守れています。
D・・・✖
保育士はまず片付けさせるのではなく、どうしたら片付けられるかをG君にたずね、寄り添えているので、この選択肢は不適切です。
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