保育士 過去問
令和6年(2024年)前期
問17 (保育原理 問17)
問題文
次のうち、発達障害に関する記述として、正しいものを一つ選びなさい。
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問題
保育士試験 令和6年(2024年)前期 問17(保育原理 問17) (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、発達障害に関する記述として、正しいものを一つ選びなさい。
- 「発達障害者支援法」において、発達障害とは、「知的障害、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害、過敏性障害その他これに類する脳機能の障害である」と定められている。
- 「発達障害者支援法」では、「市町村は、発達障害児が早期の発達支援を受けることができるよう、発達障害児の保護者に対し、(中略)適切な措置を講じるものとする」と定めている。
- 発達障害は一つの個性として捉えることができ、保育所等での配慮は特に必要としない。
- 発達障害の子どもがパニックを起こしたら、大勢で協力して止めにいくのがよい。
- 発達障害の子どもには、学習障害と注意欠陥多動性障害とが重複している例は存在しない。
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この過去問の解説 (2件)
01
「発達障害者支援法」における発達障害の定義や理解を問われている問題です。
「発達障害者支援法」における発達障害の定義
「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」
1つずつ丁寧に問題文を読んで進めていきましょう。
✕
「発達障害者支援法」における発達障害の定義は、「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」です。
問題文の誤り部分
「知的障害」は発達障害の定義に含まれていません。
「過敏性障害」という記述はありません。
「その症状が通常低年齢において発現するもの」という条件が抜けています。
これも知っておきましょう
2016年の法改正により、「発達障害者」の定義が更に明確になり、「発達障害がある者であって発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるもの」とされました。
◯
発達障害者支援法の趣旨に合致しています。
早期発見・早期支援の重要性が強調されています。
が正解です。
✕
発達障害は個性の一つとして捉えることができますが、保育所等での配慮は必要です。
✕
発達障害の子どもがパニックを起こした場合、大勢で協力して止めにいくのは適切ではありません。
パニック時には「無理に止めない」ことが重要です。
安全を確保し、パニックが治まるまで落ち着いて待つことが推奨されています。
✕
発達障害の子どもに学習障害と注意欠陥多動性障害が重複する例は存在します。
発達障害者支援法では、学習障害と注意欠陥多動性障害は別々に定義されていますが、これらが重複して現れることは珍しくありません。
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02
発達障害とは、保育や教育の現場で配慮が必要になることが多いですが、制度としてどのように定義されており、どんな支援が求められているのでしょうか。法律の内容を確認しながら、正しい説明を見つけていきましょう。
1.「発達障害者支援法」は、『知的障害、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害、過敏性障害』と定義している。
→ 不適切(×)
法律上の定義は「自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害」であり、『知的障害』や『過敏性障害』は含まれていません。
2.「発達障害者支援法」では、市町村が発達障害児の保護者に対して早期発達支援を受けられるよう適切な措置を講じることを定めている。
→ 適切(○)
法律には、国や地方公共団体が発達障害児に対する早期の発達支援を行う責務があると明記されています。
3.発達障害は個性の一つとして捉えられるため、保育所等での配慮は必要ない。
→ 不適切(×)
発達障害は支援を必要とする特性であり、配慮なしでは日常生活や学びに制限が出ることがあります。そのため、支援は必須です。
4.発達障害の子どもがパニックを起こしたら、大勢で協力して止めに行くのがよい。
→ 不適切(×)
パニック時には子どもの安全を守りながら、落ち着いた対応や環境調整が必要であり、「大勢で止めに行く」ことはむしろ子どもを刺激してしまい危険です。
5.発達障害の子どもで学習障害と注意欠陥多動性障害が重複している例は存在しない。
→ 不適切(×)
発達障害は複数の障害が重複しているケースも一般的に見られます。
法律では「発達障害」は症状の早期発現と支援の必要性が明確に定義されており、保育や教育の場では配慮と支援が不可欠です。理解を深めてみましょう。
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