ITパスポートの過去問 平成28年度 秋期 ストラテジ系 問13

バランススコアカードとは、企業の主力事業が企業の戦略にどのように影響しているのかを見える化する手法です。

財務による業績評価だけではなく、顧客、業務プロセス、成長と学習という4つの視点で評価することで、多角的に分析できます。

それでは、選択肢を一つずつ見ていきましょう。

１．財務的・非財務的な視点から業績評価を行うのは、バランススコアカードの目的です。
よって、正解です。

２．従業員だけではなく顧客などの様々な視点を取り入れて経営計画を推進するのは、コーポレートガバナンスの目的です。
よって、誤りです。

３．強み、弱み、機会、脅威の視点で戦略を決めるのはSWOT分析の目的です。
よって、誤りです。

４．バランスシートに基づいて企業業績を得点化するのは、スコアリングシートの目的です。
よって、誤りです。

バランススコアカード(BSC:Balanced Score Card)とは、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点から、企業などの業績を財務的指標だけでなく総合的に評価する手法です。


1.正解です。バランススコアカードを採用する目的です。

2.コーポレートガバナンスを採用する目的です。

3.SWOT分析を採用する目的です。

4.スコアリングシートを採用する目的です。

本設問は、『バランススコアカードを採用する目的』として適切なものを選択肢から選ぶ問題です。

この設問は知識問題です。

ここで言うバランススコアカードとは、4つの視点で企業の戦略を表し、進むべき未来像を明確にするための企業戦略マネジメントシステムを意味します。

それぞれの選択肢について解説します。

選択肢1.は『非財務的尺度からも業績評価を行う』としており、これは『バランススコアカードを採用する目的』として、適切と言えます。

選択肢2.の『様々な関係者の視点を取り入れた経営計画を推進する』は、コーポレートガバナンスの説明と考えられます。『バランススコアカード』は、財務の他に、「顧客」、「業務プロセス」、「学習と成長」の4つの視点からの評価となります。

選択肢3.の『強み、弱み、機会、脅威の四つの視点』とは、それぞれの頭文字をとって名付けられたSWOT分析の説明と考えられます。

選択肢4.の『バランスシートに基づいて企業業績を得点化』は、得点による可視化を試みる点からスコアリングシートの説明と考えられます。

そのため、正解は選択肢1.と考えられます。

本設問は、専門的な知識な求められる問題です。
回答までに要する時間を考えると、他の設問を終えてからの回答のほうがのぞましいかもしれません。