介護福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
総合問題 問122

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問題

介護福祉士国家試験 第31回(平成30年度) 総合問題 問122 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題について答えなさい。

〔事例〕
Hさん(26歳、女性)は、腰髄損傷(lumbar spinal cord injury)で両下肢麻痺(りょうかしまひ)の障害があり、車いすを使用してADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)は自立している。銀行で働きながら一人暮らしをして、休日は、友人とスキューバダイビングを楽しんでいた。
Hさんは、こだわりや責任感が強く真面目で、悩みごとを打ち明けられない性格であった。
ある日、友人が表情の暗いHさんを心配して話を聞いてみると、「食事が喉を通らず、頭痛や思考力低下があり、寝つきは良いが、すぐに目が覚めて眠れず、仕事上のミスが続き仕事に行けない日がある」と話した。友人の勧めで専門医を受診した結果、Hさんはうつ病(depression)と診断された。
その後、治療を受けながら仕事を続けていたが、激しい動悸(どうき)、息苦しさ、めまいを伴うパニック発作が繰り返し起こり、仕事を休職して治療に専念することにした。

Hさんは仕事を休職して治療に専念した結果、趣味のスキューバダイビングが楽しめるまでに回復した。介護福祉職に、「仕事に復帰しようと思っている」と話した。
介護福祉職が紹介するサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • リワークプログラム
  • レスパイトサービス(respite service)
  • ピアカウンセリング(peer counseling)
  • セルフヘルプグループ(self-help group)
  • ガイドヘルプサービス

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この過去問の解説 (3件)

01

1.○
 リワークプログラムとは、復職支援プログラム又は職場復帰支援プログラムとも呼ばれており、うつ病等によって休職中の方が、職場復帰できるように支援するプログラムのことを言います。
 うつ病により休職し、現在は復職を目指しているHさんに最もふさわしいものとなります。
 
2.×
 レスパイトサービスとは、ショートステイ等を利用し、在宅で介護をしている家族等が、一時的に介護から離れて休むために利用できるサービスのことを言います。
 復職を目指しているHさんには該当しません。

3.×
 ピアカウンセリングとは、障害者同士等の同じ立場・境遇にある方たちが互いを仲間としてとらえ、その中でカウンセリングを行うことを言います。
 復職を目指しているHさんには該当しません。

4.×
 セルフヘルプグループとは、自助グループとも呼ばれており、障害や病気等の同じ課題を持つ方やその家族が、共通する課題の解決等を目指して作るグループのことを言います。
 復職を目指しているHさんには該当しません。

5.×
 ガイドヘルプサービスとは、自力での外出や屋外での移動が困難である障害者を対象とした移動支援事業のことを言います。
 スキューバダイビングを楽しむことができるようになったHさんには該当しません。

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02

この場合、障害の有無は関係なく、「うつ病」が緩和されてきたことを重視しましょう。

Hさんは「仕事への復帰」を望んでいることから、介護福祉職として提案するサービスは、①のリワークプログラムになります。

そのためこの問題の正解は①になります。

参考になった数14

03

1.リワークプログラムは「仕事に復帰しようと思っている」と話すHさんにとって適切な支援です。専門職による支援をうけながら復職を目指していきます。よって、1が正解です。

2.レスパイトサービスは在宅で支援をしている家族等が休むための支援です。Hさんのニーズには適していません。よって、2は間違いです。

3.ピアカウンセリングは支援が必要な人達が同じ立場で支え合うカウンセリングです。Hさんの復職に関する支援ニーズには適していません。よって、3は間違いです。

4.セルフヘルプグループは当事者同士で支え合い、活動する自助グループです。Hさんの復職に関する支援ニーズには適していません。よって、4は間違いです。

5.ガイドヘルプサービスは外出が1人では難しい人に必要な支援を行うサービスです。Hさんのニーズには適していません。よって、5は間違いです。

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