運行管理者(貨物)の過去問
平成29年度 第1回
労働基準法関係 問22

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問題

平成29年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 労働基準法関係 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

「 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準 」( 以下「 改善基準 」という 。)及び厚生労働省労働基準局長の定める「 一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息時間の特例について 」( 以下「 特例基準 」という。)に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。ただし、隔日勤務には就いていない場合とする。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 使用者は、貨物自動運送事業に従事する自動車運転者( 以下「 トラック運転者という。)に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は4週間について3回を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準第4条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。
  • 労使当事者は、時間外労働協定においてトラック運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は、2週間及び1ヵ月以上3ヵ月以内の一定の期間とするものとする。
  • トラック運転者が勤務の中途においてフェリーに乗船する場合における拘束時間及び休息期間は、フェリー乗船時間( 乗船時刻から下船時刻まで )については、原則として、休息期間として取り扱うものとし、この休息期間とされた期間を改善基準第4条の規定及び特例基準により与えるべき休息期間の時間から減ずることができるものとする。ただし、その場合においても、減算後の休息期間は、2人乗務の場合を除き、フェリー下船時刻から勤務終了時刻までの間の時間の2分の1を下回ってはならない。
  • 使用者は、業務の必要上、トラック運転者( 1人乗務の場合 )に勤務の終了後8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、当分の間、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度に、休息期間を拘束時間の途中び拘束時間の経過直後に分割して与えることができるものとする。この場合において、分割された休息期間は、1日( 始業時刻から起算して24時間をいう。)において1回当たり継続4時間以上、合計8時間以上でなければならいものとする。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2と3です。

改善基準の特例についてです。

2→記述の通りです。
一定期間の延長時間に関する協定は、
3か月を超えてはいけません。

3→記述の通りです。
フェリー乗務時間は休息期間として取り扱います。

記述後半部分についてです。

仮に勤務開始時刻が8時、
フェリー乗船時刻が11時、
フェリー下船時刻が16時だった場合、
減算後の休息期間は8時間から5時間を減じた3時間となります。
ただし、
フェリー下船時刻から勤務終了まで7時間勤務する場合は、
その勤務時間の2分の1の3時間30分以上休息時間を与えなくてはなりません。

各選択肢については以下の通りです。

1→労働させる休日は4週間について3回を超えない、
ではなく、
労働させる休日は2週間について1回を超えないようにしなければなりません。

4→休息期間の分割は合計8時間以上、
ではなく、
合計10時間以上でなければなりません。

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02

②・③が解答となります。

1 .使用者は、貨物自動運送事業に従事する自動車運転者( 以下「 トラック運転者という。)に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は4週間について3回を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準第4条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

→青字部分に誤りがあります。

 休日に労働させる場合は「2週間について1回を超えない」ように

 しなければなりません。 

2 .労使当事者は、時間外労働協定においてトラック運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は、2週間及び1ヵ月以上3ヵ月以内の一定の期間とするものとする。

→正しいです。

 時間外労働協定における一定期間は最大3ヶ月となります。

 数字部分が変わって出題されることもあるので、

 期間を覚えることが正答への近道となります。 

3 .トラック運転者が勤務の中途においてフェリーに乗船する場合における拘束時間及び休息期間は、フェリー乗船時間( 乗船時刻から下船時刻まで )については、原則として、休息期間として取り扱うものとし、この休息期間とされた期間を改善基準第4条の規定及び特例基準により与えるべき休息期間の時間から減ずることができるものとする。ただし、その場合においても、減算後の休息期間は、2人乗務の場合を除き、フェリー下船時刻から勤務終了時刻までの間の時間の2分の1を下回ってはならない。

→正しいです。

 フェリー乗船中は「休息期間」として扱えることがポイントとなります。

 この部分は計算問題でも出題される傾向がある為、覚えておくとよいです。 

4 .使用者は、業務の必要上、トラック運転者( 1人乗務の場合 )に勤務の終了後8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、当分の間、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度に、休息期間を拘束時間の途中び拘束時間の経過直後に分割して与えることができるものとする。この場合において、分割された休息期間は、1日( 始業時刻から起算して24時間をいう。)において1回当たり継続4時間以上合計8時間以上でなければならいものとする。

→青字部分に誤りがあります。

 休息期間を分割することは可能となりますが、

 ・1回あたり継続4時間以上

 ・合計10時間以上 でなければなりません。 

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03

運転者の労働時間等の問題を見ながら解説します。

選択肢1. 使用者は、貨物自動運送事業に従事する自動車運転者( 以下「 トラック運転者という。)に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は4週間について3回を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準第4条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

誤りです。

4週間について3回ではなく、2週間について1回です。

選択肢2. 労使当事者は、時間外労働協定においてトラック運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は、2週間及び1ヵ月以上3ヵ月以内の一定の期間とするものとする。

正しいです。

2週間及び1ヶ月以上3ヶ月以内の一定の期間です。

選択肢3. トラック運転者が勤務の中途においてフェリーに乗船する場合における拘束時間及び休息期間は、フェリー乗船時間( 乗船時刻から下船時刻まで )については、原則として、休息期間として取り扱うものとし、この休息期間とされた期間を改善基準第4条の規定及び特例基準により与えるべき休息期間の時間から減ずることができるものとする。ただし、その場合においても、減算後の休息期間は、2人乗務の場合を除き、フェリー下船時刻から勤務終了時刻までの間の時間の2分の1を下回ってはならない。

正しいです。

トラック運転者がフェリーに乗船する場合の拘束時間や休息期間は、乗船時刻から下船時刻まで休息期間として取り扱うことが出来ます。

選択肢4. 使用者は、業務の必要上、トラック運転者( 1人乗務の場合 )に勤務の終了後8時間以上の休息期間を与えることが困難な場合には、当分の間、一定期間における全勤務回数の2分の1を限度に、休息期間を拘束時間の途中び拘束時間の経過直後に分割して与えることができるものとする。この場合において、分割された休息期間は、1日( 始業時刻から起算して24時間をいう。)において1回当たり継続4時間以上、合計8時間以上でなければならいものとする。

誤りです。

継続4時間以上の合計10時間以上です。

まとめ

運転者の労働時間について、数字をしっかりと覚えるように努力しましょう。

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