運行管理者(貨物)の過去問
令和元年度 第1回
貨物自動車運送事業法関係 問7

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問題

令和元年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

自動車事故に関する次の記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づき運輸支局長等に速報を要するものを2つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 事業用自動車が交差点に停車していた貨物自動車に気づくのが遅れ、当該事業用自動車がこの貨物自動車に追突し、さらに後続の自家用乗用自動車3台が関係する玉突き事故となり、この事故により3人が重傷、5人が軽傷を負った。
  • 事業用自動車が交差点において乗用車と出会い頭の衝突事故を起こした。双方の運転者は共に軽傷であったが、当該事業用自動車の運転者が事故を警察官に報告した際、その運転者が道路交通法に規定する酒気帯び運転をしていたことが発覚した。
  • 事業用自動車が走行中、鉄道施設である高架橋の下を通過しようとしたところ、積載していた建設用機械の上部が橋桁に衝突した。この影響で、2時間にわたり本線において鉄道車両の運転を休止させた。
  • 事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の灯油がタンクから一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2,4です。

1:速報を要しない

5人以上の重傷者を生じる事故」及び「10人以上の負傷者が生じた事故」があった場合には事故の速報を要します。

本文では、「3人が重傷、5人が軽傷を負った」とされているため、負傷者は合計で8人となります。

5人以上の重傷者を生じる事故」及び「10人以上の負傷者が生じた事故」のどちらにも該当しないため、速報を要しないとなります。

2:速報を要する

酒気帯び運転があった場合は、運輸支局長等に速報を要するとなっています。

3:速報を要しない

橋脚、架線その他の鉄道施設を損傷させ、「3時間以上」本線において鉄道車両の運転を休止させた場合、国土交通大臣へ報告しなければならないとされています。

しかし、報告の必要はあるが、速報を要しないとなります。

4:速報を要する

本文の「ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、消防法に規定する危険物の灯油がタンクから一部漏えいした」という衝突事故は、消防法第2条第7項に規定する「危険物が漏えいする事故」にあたり、その場合には、運輸支局長等へ速報を要するとされています。

よって、正解は2,4です。

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02

②・④が解答となります。

事故については速報(24時間以内に電話やFAXにて)が必要になる条件が定められております。

1 .事業用自動車が交差点に停車していた貨物自動車に気づくのが遅れ、当該事業用自動車がこの貨物自動車に追突し、さらに後続の自家用乗用自動車3台が関係する玉突き事故となり、この事故により3人が重傷、5人が軽傷を負った。

→速報は不要

 被害者の数によって速報の対象が決まります。

 死者 = 2名以上

重傷者 = 5名以上(問題では3名の為、対象外)

負傷者 = 10名以上(問題では8名の為、対象外) となっております。 

2 .事業用自動車が交差点において乗用車と出会い頭の衝突事故を起こした。双方の運転者は共に軽傷であったが、当該事業用自動車の運転者が事故を警察官に報告した際、その運転者が道路交通法に規定する酒気帯び運転をしていたことが発覚した。

速報が必要

 酒気帯び運転に該当する事故は速報が必要となります。 

3 .事業用自動車が走行中、鉄道施設である高架橋の下を通過しようとしたところ、積載していた建設用機械の上部が橋桁に衝突した。この影響で、2時間にわたり本線において鉄道車両の運転を休止させた。

→速報は不要

 速報が必要な条件には当てはまりません。

4 .事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の灯油がタンクから一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

→速報が必要

 危険物(火薬類や高圧ガスも含みます)が飛散・漏えいした事故

 ※自動車の転覆・転落・火災を起こした場合

  または鉄道車両・自動車その他のものと接触した場合のみ 

 つまり「道路の中央分離帯に衝突 + 灯油が漏えい」したことが

 報告の対象となります。 

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03

速報を要する事故で覚えておきたい語呂合わせがあります。

2x5=10(ニゴジュウ)です。

死亡(2名以上) 重症(5名以上) 負傷(10名以上)が速報を要する被害者の数です。

選択肢1. 事業用自動車が交差点に停車していた貨物自動車に気づくのが遅れ、当該事業用自動車がこの貨物自動車に追突し、さらに後続の自家用乗用自動車3台が関係する玉突き事故となり、この事故により3人が重傷、5人が軽傷を負った。

誤りです。

重傷者は5名以上が速報を要する事故となり、当該事故は3名ですので該当しません。

選択肢2. 事業用自動車が交差点において乗用車と出会い頭の衝突事故を起こした。双方の運転者は共に軽傷であったが、当該事業用自動車の運転者が事故を警察官に報告した際、その運転者が道路交通法に規定する酒気帯び運転をしていたことが発覚した。

正しい。

その運転者が道路交通法に規定する酒気帯び運転をしていたことが発覚した。

酒気帯び運転を伴う事故は速報の対象となります。

選択肢3. 事業用自動車が走行中、鉄道施設である高架橋の下を通過しようとしたところ、積載していた建設用機械の上部が橋桁に衝突した。この影響で、2時間にわたり本線において鉄道車両の運転を休止させた。

誤りです。

2時間にわたり鉄道車両の運転を休止させた事故は速報の対象ではありません。

選択肢4. 事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の灯油がタンクから一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

正しい。

記述の通りとなります。

自動車に積載された危険物の全部もしくは一部が飛散、漏洩したもの

は速報の対象となります。

まとめ

鉄道を3時間以上運転を休止させた場合は国土交通大臣への報告の対象となりますが、

速報の対象ではありません。

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