運行管理者(貨物)の過去問
令和4年度 CBT
貨物自動車運送事業法関係 問6

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問題

令和4年度 CBT 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

一般貨物自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の過労運転の防止等についての法令の定めに関する次の記述のうち、【誤っているものを1つ】選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の規定において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は、168時間を超えてはならない。
  • 事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。
  • 事業者は、事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者(以下「運転者」という。)を常時選任しておかなければならず、この場合、選任する運転者は、日々雇い入れられる者、2ヵ月以内の期間を定めて使用される者又は試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)であってはならない。
  • 特別積合せ貨物運送を行う事業者は、当該特別積合せ貨物運送に係る運行系統であって起点から終点までの距離が100キロメートルを超えるものごとに、所定の事項について事業用自動車の乗務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

2024年問題が指摘される運送業ですが、変わったところと変わっていないところがあったりするので、再度確認してください。

選択肢1. 運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の規定において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は、168時間を超えてはならない。

この選択肢が誤りです。

一の運行における時間は144時間が限度となっているからです。

選択肢2. 事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。

この選択肢は正しいです。

休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるようにしないと、過労でドライバーが倒れてしまいますね。

選択肢3. 事業者は、事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者(以下「運転者」という。)を常時選任しておかなければならず、この場合、選任する運転者は、日々雇い入れられる者、2ヵ月以内の期間を定めて使用される者又は試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)であってはならない。

この選択肢は正しいです。

・日雇いの人

・2か月以内の契約の人

・14日以内の使用期間の人

は、運転者としての人数に入れることができません。

選択肢4. 特別積合せ貨物運送を行う事業者は、当該特別積合せ貨物運送に係る運行系統であって起点から終点までの距離が100キロメートルを超えるものごとに、所定の事項について事業用自動車の乗務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。

この選択肢は正しいです。

100キロメートルを超えるものごと事業用自動車の乗務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。

太文字の部分を覚えておくと、試験で出たときに役立つでしょう。

 

 

 

まとめ

全部そのまま覚えるのは無理があるので、

・一の運行で144時間が限度。

・100キロを超えるものは適切な指導及び監督

など短く覚えておくと、試験で出てきたときに選択肢を選ぶヒントになると思います。

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02

過労運転防止は運行管理の要です。2024年問題があり、拘束時間や休息時間については変わったところもありますので、過去問がそのまま通用しない場合もあります。注意しましょう。

選択肢1. 運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の規定において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は、168時間を超えてはならない。

最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの一の運行については、上限が144時間とされています。そのため、この問題文は誤りです。なお、2024年以前も基準は同じでした。

選択肢2. 事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。

休息や睡眠の確保をするような勤務時間、乗務時間を定めて遵守させることは2024年問題の前後とも変わっていません。そのため、この問題文は適切です。ただし、規定される勤務時間や休息時間の具体的な数字は2024年4月1日から基準が変わっています。

選択肢3. 事業者は、事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者(以下「運転者」という。)を常時選任しておかなければならず、この場合、選任する運転者は、日々雇い入れられる者、2ヵ月以内の期間を定めて使用される者又は試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)であってはならない。

常時選任運転者についての問題です。日々雇い入れられるもの、2か月以内の期限付きの使用者、試用期間中のものは、常時選任はできません。そのため、この問題文は適切です。

選択肢4. 特別積合せ貨物運送を行う事業者は、当該特別積合せ貨物運送に係る運行系統であって起点から終点までの距離が100キロメートルを超えるものごとに、所定の事項について事業用自動車の乗務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。

特別積合せ貨物運送は、特定の集配拠点間の幹線輸送を行う際、その距離が100㎞を超えるものごとに乗務に関する基準を定めるとされています。当然、過労運転防止のためにその基準の遵守の指導、監督も必要とされるので、この問題文は適切です。

まとめ

2024年問題により、運行管理上、過労運転防止のウエイトは高まっています。この問題では出題されていませんが、1年、1か月、1日の拘束時間や1日の休息時間等、改正後の基準数字が出題される可能性もあるかと思います。抑えておきましょう。

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03

運行管理者試験の対象となる複数の法律の内容にまたがる応用問題です。テキストは法律単位で記述されている場合が多いと思いますが、共通するテーマはリンクさせて覚えるようにしましょう。

選択肢1. 運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の規定において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は、168時間を超えてはならない。

誤りです。

 

一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間は上限が144時間と定められています。

選択肢2. 事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。

正解です。

 

なお、問題文中の「国土交通大臣が告示で定める基準」は、現在では令和6年(2024年)4月1日から適用されている「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)が該当します。

選択肢3. 事業者は、事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者(以下「運転者」という。)を常時選任しておかなければならず、この場合、選任する運転者は、日々雇い入れられる者、2ヵ月以内の期間を定めて使用される者又は試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)であってはならない。

正解です。

 

輸送の安全を確保するためにも、貨物自動車運送事業に従事するプロドライバーには一定の水準が求められると解釈できます。

選択肢4. 特別積合せ貨物運送を行う事業者は、当該特別積合せ貨物運送に係る運行系統であって起点から終点までの距離が100キロメートルを超えるものごとに、所定の事項について事業用自動車の乗務に関する基準を定め、かつ、当該基準の遵守について乗務員に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。

正解です。

 

特別積み合わせ貨物運送に関する規定では「100キロメートル」を問う問題がよく出ます。この数字を覚えるようにしましょう。

まとめ

本問は労働基準法と貨物自動車運送事業法に記載のある規定を問うものでした。このように、特定のテーマ単位での切り口から設問される場合があることに留意して学習内容を振り返ってみてください。

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