運行管理者(貨物) 過去問
令和5年度 CBT
問7 (貨物自動車運送事業法関係 問7)

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問題

運行管理者(貨物)試験 令和5年度 CBT 問7(貨物自動車運送事業法関係 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者に対する点呼についての法令等の定めに関する次の記述のうち、正しいものをすべて選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 貨物自動車運送事業者は、点呼に用いるアルコール検知器を常時有効に保持しなければならない。このため、確実に酒気を帯びていない者が当該アルコール検知器を使用した場合に、アルコールを検知しないこと及び洗口液等アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものをスプレー等により口内に噴霧した上で、当該アルコール検知器を使用した場合にアルコールを検知すること等により、定期的に故障の有無を確認しなければならない。
  • 運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)を選任し、点呼の一部を行わせる場合であっても、当該営業所において選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の少なくとも2分の1以上でなければならない。
  • 業務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。
  • 運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内容並びに法令に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を1年間保存すること。

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この過去問の解説 (3件)

01

正しい記述は、3つありました。以下、それぞれの内容を解説します。

 

 

選択肢1. 貨物自動車運送事業者は、点呼に用いるアルコール検知器を常時有効に保持しなければならない。このため、確実に酒気を帯びていない者が当該アルコール検知器を使用した場合に、アルコールを検知しないこと及び洗口液等アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものをスプレー等により口内に噴霧した上で、当該アルコール検知器を使用した場合にアルコールを検知すること等により、定期的に故障の有無を確認しなければならない。

正しい


運送事業者は、検知器が「正常に作動し、故障がない状態」であることを確かめる義務があります。具体的には、毎日(出発前)電源や損傷の有無を点検し、少なくとも週1回は「酒気を帯びていない人→反応しない」「アルコール含有液→反応する」テストを行います。

選択肢2. 運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)を選任し、点呼の一部を行わせる場合であっても、当該営業所において選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の少なくとも2分の1以上でなければならない。

誤り

補助者に点呼を任せてもよいのは「全体の3分の2未満」であり、運行管理者自身の実施は「3分の1以上」が必要です。

選択肢3. 業務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。

正しい
検知器による測定だけでなく、運転者の顔色や呼気のにおい、声の様子などを「目で見て・耳で聞いて」確認することが義務付けられています。 

選択肢4. 運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内容並びに法令に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を1年間保存すること。

正しい
実際に点呼した結果は「点呼記録簿」に書き留め、営業所において1年間保管しなければなりません。 

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02

本問題の正解は、以下解説の通り3つです。

 

『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第7条(点呼等)

を中心に出題されています。

 

 

選択肢1. 貨物自動車運送事業者は、点呼に用いるアルコール検知器を常時有効に保持しなければならない。このため、確実に酒気を帯びていない者が当該アルコール検知器を使用した場合に、アルコールを検知しないこと及び洗口液等アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものをスプレー等により口内に噴霧した上で、当該アルコール検知器を使用した場合にアルコールを検知すること等により、定期的に故障の有無を確認しなければならない。

正しい内容です。

 

前段1文目は、以下の通り。

『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第7条(点呼等)第4項

「貨物自動車運送事業者は、アルコール検知器を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、前3項の規定により酒気帯びの有無について確認を行う場合には、運転者の状態を目視等で確認するほか、当該運転者の属する営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならない。

 

後段2文目は、以下の通り。

『貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について』

第7条(点呼等)2.第4項関係(4)➁

「毎日確認することが望ましく、少なくとも1週間に1回以上確認すべき事項」

「洗口液、液体歯磨き等アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものを、スプレー等により口内に噴霧した上で、当該アルコール検知器を使用した場合に、アルコールを検知すること。」

選択肢2. 運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)を選任し、点呼の一部を行わせる場合であっても、当該営業所において選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の少なくとも2分の1以上でなければならない。

誤った内容です。

 

『貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について

最終改正 令和6年10月11日 ≪国自貨第 391号 国自安第 94号 国自整第 158号≫  

第7条 (点呼等)1.(14)

「 第18条第3項の規定により補助者を選任し、点呼の一部を行わせる場合であっても、当該営業所において選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の少なくとも3分の1以上でなければならない。」
 

選択肢3. 業務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。

正しい内容です。

 

『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第7条(点呼等)第4項

「貨物自動車運送事業者は、アルコール検知器を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、前3項の規定により酒気帯びの有無について確認を行う場合には、運転者の状態を目視等で確認するほか、当該運転者の属する営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならない。」

選択肢4. 運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内容並びに法令に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を1年間保存すること。

正しい内容です。

 

『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第7条(点呼等)第5項

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03

点呼は貨物自動車運送事業者の基本中の基本です。点呼に関する問題は毎回出題されますので、抜け漏れの無いように学習しましょう。

選択肢1. 貨物自動車運送事業者は、点呼に用いるアルコール検知器を常時有効に保持しなければならない。このため、確実に酒気を帯びていない者が当該アルコール検知器を使用した場合に、アルコールを検知しないこと及び洗口液等アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものをスプレー等により口内に噴霧した上で、当該アルコール検知器を使用した場合にアルコールを検知すること等により、定期的に故障の有無を確認しなければならない。

正解です。アルコール検知器については「常時有効に保持」という内容がキーワードです。

 

なお、「常時有効に保持」とは”正常に作動し、故障が無い状態で保持しておく”ことを指します。問題文中の作業は「常時有効に保持」を確認するための具体的な動作と言えます。

選択肢2. 運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)を選任し、点呼の一部を行わせる場合であっても、当該営業所において選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の少なくとも2分の1以上でなければならない。

誤りです。運行管理者の補助者も点呼を行うことができますが、点呼の総回数の少なくとも3分の1以上は運行管理者が行わなければなりません。

 

補助者の点呼に関する規定ではこの数字の部分の正誤を問う問題が見られます。同様の問題が出てきたときに「3分の1以上」というキーワードが頭に思い浮かぶようにしておきましょう。
 

選択肢3. 業務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。

正解です。酒気帯びの有無は目視等で確認するのが原則です。アルコール検知器で検査するのはあくまでも目視等の補足であると理解しましょう。

選択肢4. 運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内容並びに法令に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を1年間保存すること。

正解です。この選択肢に記載の項目について記録する必要があります。

 

なお、点呼の記録保存期間(1年)についても頻繁に問われます。1年を3年に書き換えて不正解に誘導する問題が出てきますので、「1年間」という部分はしっかり覚えるようにしましょう。

まとめ

正しい選択肢は3つありました。それぞれの選択肢に入っているキーワードは学習テキストでも強調されるものです。

 

消去法が使えない問題は難易度が上がりますが、落ち着いて選択肢を読むことで容易に正誤を判断できる問題でもあります。これまで学習してきたことをキーワードに沿って思い出しながら内容を精査していけば得点を稼ぐことができます。

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