運行管理者(貨物) 過去問
令和5年度 CBT
問9 (貨物自動車運送事業法関係 問9)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
運行管理者(貨物)試験 令和5年度 CBT 問9(貨物自動車運送事業法関係 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
- 事業者は、乗務員等が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員等に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備しなければならない。ただし、休憩・睡眠施設が設けられている場合であっても、施設・寝具等が、不潔な状態にある施設は、有効に利用することができる施設には該当しない。
- 事業者は、乗務員等の生活状況を把握し、疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全に運行の業務を遂行し、又はその補助をすることができないおそれがある乗務員等を事業用自動車の運行の業務に従事させてはならない。
- 運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の規定において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は、144時間を超えてはならない。
- 事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
誤っているのは、以下選択肢の解説の1つです。
本問は、『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第3条からの出題でした。
普段なかなかここまで法令を見ませんが、参考書等で問題を繰り返し、
違和感のある表現を見つけられるようにできるといいですね。
正しい内容です。
前段は以下の通りです。
『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第3条(過労運転等の防止)第3項
「貨物自動車運送事業者は、運転者、特定自動運行保安員及び事業用自動車の運行の業務の補助に従事する従業員(以下「乗務員等」という。)が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員等に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守しなければならない。」
誤った内容です。
×生活状況を把握し、➡〇健康状態の把握に努め、
『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第3条(過労運転等の防止)第6項
「貨物自動車運送事業者は、乗務員等の健康状態の把握に努め、疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全に運行の業務を遂行し、又はその補助をすることができないおそれがある乗務員等を事業用自動車の運行の業務に従事させてはならない。」
正しい内容です。
『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第3条(過労運転等の防止)第4項
「貨物自動車運送事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、当該運転者にこれらを遵守させなければならない。」
『貨物自動車運送事業輸送安全規則第三条第四項の規定に基づく事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準』
「貨物自動車運送事業者が運転者の勤務時間及び乗務時間を定める場合の基準は、運転者の労働時間等の改善が過労運転の防止にも資することに鑑み、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第七号。以下「改善基準告示」という。)とする。なお、運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、改善基準告示第四条第三項において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は百四十四時間を超えてはならない。」
正しい内容です。
『貨物自動車運送事業輸送安全規則』第3条(過労運転等の防止)第4項
参考になった数71
この解説の修正を提案する
02
誤っているのは 事業者は、乗務員等の生活状況を把握し、疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全に運行の業務を遂行し、又はその補助をすることができないおそれがある乗務員等を事業用自動車の運行の業務に従事させてはならないという記述です。
法令が求めているのは 健康状態 の把握であり、生活状況という文言は使われていません。
ほかの三つは貨物自動車運送事業輸送安全規則や改善基準告示に合致しています。
事業者は休憩・睡眠施設を整備し、不潔な状態の施設は「有効に利用できる施設」とみなさないとされています。
汚れていると疲労回復に役立たず、義務を果たしたことになりません。
誤りです。
規則は「健康状態を把握し、疾病・疲労・睡眠不足などで安全に運行できないおそれがある乗務員等を乗務させてはならない」と定めています。生活状況という語は条文に無く、この点が不適切です。
運転者が最初の勤務を始めてから最後の勤務を終えるまで(フェリー乗船中の休息時間を除く)は 144時間(6日)を超えてはいけません。長時間連続運行による過労を防ぐ上限値です。
事業者は休憩・睡眠時間や勤務終了後の休息時間が十分になるよう、国土交通大臣告示(改善基準告示)に従って勤務時間と乗務時間を定め、運転者に守らせる必要があります。
過労運転を防ぐ仕組みは、
①施設整備と衛生管理
②運転者の健康状態の把握
③運行時間・拘束時間の上限
④勤務・乗務時間の基準遵守
の四本柱で成り立っています。
条文にない表現が紛れ込んでいないかを確認することが、選択肢を見分けるコツになります。
参考になった数25
この解説の修正を提案する
03
選択肢中の通常はそれほど注目されない部分に誤りが含まれている問題であり、難易度は非常に高いと思います。確実に正解の選択肢を外すことで誤っているものを見つける(=消去法)のが現実的な解答方法と考えられます。
正解です。事業者は「施設の整備(+管理及び保守)」を行う必要があります。
誤りです。「生活状況」ではなく「健康状態」が正解です。
疾病、疲労、睡眠不足などが重要なキーワードとして挙げられますが、このような細かい部分で正誤を問われることがあります。自分が記憶した文章と何か違いがある、という感覚を持つためには学習テキストを繰り返し読むことが求められます。
正解です。適切な勤務時間と乗務時間の設定に関する補足事項に関する規定です。
なお、144時間とは6日(144h÷24h/日=6日)に相当します。週1日の休日は確保する必要があるという意味です。
正解です。事業者は「自動車運転者の労働時間の改善のための基準(改善基準告示)」と同等の基準に従って運転者の勤務時間及び乗務時間を定め、運転者にも遵守させる必要があります
法令の重要部分ではなく、非常に細かい文言の正誤を問うこの問題は難問と言えます。
不正解であったからと言って落ち込む必要はありませんが、確実に合格点をクリアしたい受験者はこのような問題にも対処する必要があります。学習テキストを読み込み、選択肢の文言に違和感を覚えるレベルに至ると正解できるようになると言えます。
参考になった数6
この解説の修正を提案する
前の問題(問8)へ
令和5年度 CBT 問題一覧
次の問題(問10)へ