運行管理者(貨物) 過去問
令和5年度 CBT
問40 (実務上の知識及び能力 問8)

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問題

運行管理者(貨物)試験 令和5年度 CBT 問40(実務上の知識及び能力 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

荷主から貨物自動車運送事業者に対し、往路と復路において、それぞれ荷積みと荷下ろしを行うよう運送の依頼があった。これを受けて運行管理者は下の図に示す運行計画を立てた。この運行に関する次の記述について、解答しなさい。なお、解答にあたっては、<運行計画>及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

<運行計画>
B地点から、重量が5,500キログラムの荷物をC地点に運び、その後、戻りの便にて、D地点から5,250キログラムの荷物をF地点に運ぶ行程とする。当該運行は、最大積載量6,250キログラムの貨物自動車を使用し、運転者1人乗務とする。

当該運行においてA営業所を7時00分に出庫し、C地点に11時50分に到着するとした場合、B地点とC地点の距離( ア )は何キロメートルになるか、次の中から正しいものを1つ選びなさい。
問題文の画像
  • 280キロメートル
  • 294キロメートル
  • 315キロメートル

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は【280km】です

選択肢1. 280キロメートル

 

①A地点からB地点の移動にかかった時間を計算

 求めたい答えは時間なので、距離÷速さ=時間 の式に当てはめます。

 10(㎞)÷30(㎞/時)=1/3 時間  つまり60分の1/3なので、20分

 

➁A地点からC地点までの時間

 7時~11時50分なので、4時間50分   つまり、290分

 

③B地点からC地点の時間

 ➁より、AからCの時間が290分

 ①より、AからBの時間が20分

 よって290(分)-20(分)

=270(分)となります。

 しかし、ここで油断してはいけません。

 この270分のまま計算を進めると

 回答は315㎞になってしまいます。

 ここでポイントは、Bでの荷積み20分間

 と、中間地点での休憩10分間、     

 合わせて30分間を270分から引くことです。

 車停車中は、距離は変化しません。

 270(分)-30(分)=240(分)

 これを時間に変換すると

 240(分)÷60(分)=4(時間)        

 つまりB~Cは4時間

 

④最後にB~Cの距離を計算

 求めたい答えは距離なので、

 速さ×時間=距離の式に当てはめる

 70(km/時)×4(時間)=280㎞ 

 よって答えは280㎞

 

 

 

選択肢2. 294キロメートル

294㎞ではありません。

選択肢3. 315キロメートル

315㎞ではありません。

休憩時間と荷物を積む時間を引かずに計算してしまうと、

315㎞になってしまい、あたかも合っていると錯覚させられてしまう、良問です。

315㎞と答えを出す方が正答より複雑な計算をしているのに・・・

興味のある方は、以下解説をご覧ください。

 

①、➁は、選択肢1と同じ。

③B地点からC地点の時間を考えます。

 ➁より、A地点からC地点の時間が290分

 ①より、A地点からB地点の時間が20分

 よって290(分)-20(分)=270(分)となります。

 しかし、ここで油断してはいけません。この270分のまま計算を進めると

 回答は315㎞になってしまいます。

 ではこのままB地点での荷積み20分間と、中間地点での休憩10分間

 合わせて30分間を270分から引かずに進めてみます。

 つまりB~Cは270分です。

 

④最後にB~Cの距離を計算します。

 求めたい答えは距離なので、 速さ×時間=距離 の式に当てはめますが、

 その前に

 70(㎞/時)を(m/分)に変換します。

 70000m÷60分=7000/6(m/分)

 今度こそ、速さ×時間=距離 の式に当てはめます

 7000/6(m/分)×270(分)

=7000(m/分)×45(分)=315000(m)   

よって答えは315です。

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02

運行管理者試験では文章題の形で「速度・距離・時間」を計算させる問題が高頻度で出題されます。簡単な算数の問題ですので身構える必要はありません。必要な情報だけ抜き出し、正確に計算することが求められます。慌てず、確実に取り組むことが正解への第一歩です。

 

問題の(ア)はB地点とC地点の間の距離を指します。すなわち、B地点の出発時刻とC地点の到着時刻(問題文より11時50分と判明している)、そして速度(問題文より平均時速70kmと判明している)が分かれば答えを求めることができます。

※復路の情報は不要ですのでこの時点で全て考えないこととします。

 

上記の情報の中で唯一分かっていないのはB地点の出発時刻であるため、A営業所からB地点までの運転時間とB地点での荷積みの時間を考慮してその時刻を算出します。

 

①A営業所→B地点の距離は10kmであり、平均時速30kmで移動するため、その時間は10km÷30km/h=1/3h=20分

②B地点で荷積みを20分行う

 

すなわち、A営業所を出発してからB地点を出発するまで①②より40分(20分+20分)が必要なことが分かります。従って、A営業所を出発するのは7時00分であるため、B地点の出発時刻は7時40分であることが分かります。

 

B地点を7時40分に出発し、C地点に到着するのは11時50分であるので、BC間の時間は4時間10分(11時50分-7時40分)になります。ただし、中間地点で10分の休憩をはさんでいるので実質的な運転時間はちょうど4時間となります。

 

これを平均時速70kmに乗じることでBC間の距離は280km(70km/h×4h)と算出することができます。

選択肢1. 280キロメートル

正解です。計算式は解説の冒頭の通りとなります。

選択肢2. 294キロメートル

誤りです。計算式は解説の冒頭の通りとなります。

選択肢3. 315キロメートル

誤りです。計算式は解説の冒頭の通りとなります。

 

なお、この選択肢はB地点での荷積み時間(20分)とBC間の休憩時間(10分)の合計30分を平均時速70kmで走った前提で計算した場合の距離と思われます。いずれも運転時間には含まれませんので距離を計算する際には含めないように注意してください。

まとめ

計算問題に苦手意識を持つ方もいると思います。ただし、運行管理者試験ではそれほど複雑な計算問題は出ませんので、問題文から必要な情報を特定して冷静に計算することで十分に正解できます。

 

計算が得意でない方は最初の計算結果に対して検算するなどして計算間違いがないか、見直すようにしましょう。

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