管理栄養士の過去問
第27回
臨床栄養学 問131

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問題

第27回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問131 (訂正依頼・報告はこちら)

POS(problem oriented system)に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 栄養アセスメントの結果を記録する。
  • 問題志向型診察録(POMR)の基本データは、SOAPに分けて記録する。
  • 患者の全人的ケアを目指す。
  • 問題解決のためのプロセスを示す。
  • 複数の医療スタッフからの情報が収集できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

◎POSシステム(問題指向システム)

患者の医学的な問題だけでなく、生活や心理など全般的な問題を解決するためのプロセスを系統的に記録した仕組みで、患者の全人的なケアのために医療従事者が作成する医療記録として考案され、POMR(問題指向型医療記録)と呼ばれています。

選択肢1. 栄養アセスメントの結果を記録する。

POMRは、データベース、プログレムリスト(問題点リスト)、イニシャルプラン(初期計画)、プログレスプラン(経過記録)、サマリー(要約)、オーデット(監査)で成り立っていおり、栄養アセスメントの結果は必要であるので正となります。

選択肢2. 問題志向型診察録(POMR)の基本データは、SOAPに分けて記録する。

SOAPは、基本データではなく初期計画で活用するので誤となります。

選択肢3. 患者の全人的ケアを目指す。

上記より、患者の全人的なケアを目指すので正となります。

選択肢4. 問題解決のためのプロセスを示す。

上記より、問題解決のためのプロセスを示しているので正となります。

選択肢5. 複数の医療スタッフからの情報が収集できる。

医療スタッフが情報を共有し、共通の目的意識を持てるようになるためのものであり、複数の医療スタッフからの情報を収集できるので正となります。

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02

正解は 2 です。

POS(問題志向型システム)とは、対象者の抱える問題に焦点をあて、それらを漏らすことなく、重要なものから一つずつ効率よく解決すべく、関係者が一体となって働きかけることを指します。

1:POSに基づき栄養管理を行う場合、栄養アセスメントの結果を記録するのは必然です。

2:POSに基づき記録するものを問題志向型診察録(POMR)といいます。
内容は主に、基本データ・問題リスト・初期計画・経過記録・要約・監査の6つに分かれます。
このうち、SOAPに分けて記録するのは、基本データではなく経過記録です。
ちなみにSOAPとは、主観的情報・客観的情報・評価・計画のことを指します。

3:POSに基づき医療を行う場合は、患者の主訴や検査値だけでなく、さまざまなデータを元に、根本的解決・全人的ケアを目指します。

4:POSは文字通り、問題解決へのプロセスです。それを具体的に示したものが、POMRです。

5:POSに基づき医療を行う場合は、問題解決のために医師をはじめとする複数の医療スタッフが協力し、POMRに沿って一つのカルテに記録していくため、必要な情報を集約することができます。

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03

正解は 2 です。

臨床栄養学/傷病者・要介護者の栄養アセスメントからの出題です。

POSとは、患者の抱えている問題を全般的に解決するシステムのことで、解決の過程を医療従事者が系統的に記録して示します。

1:文章の通りです。

2:問題志向型診察録(POMR)は、基礎データ・問題リスト・初期計画・経過記録から構成されます。SOAPとは、経過記録の記録方式の一つで、S(主観的データ)、O(客観的データ)、A(評価)、P(計画)の要素に分けて記録したものです。

3:全人的ケアとは、患者の病気だけでなく心理的側面や社会的側面、経済をとりまく環境などさまざまな面をみて、個々に応じた最適な医療を行うことで、POSはそのために使われています。

4:POSは問題解決過程の記録です。

5:POSはチームで使用していくものです。

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