管理栄養士の過去問
第24回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問23

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問題

第24回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

たんぱく質の構造に関する記述である。正しいのはどれか。
  • インスリン受容体は、7つの膜貫通領域をもつ。
  • コラーゲンは、二重らせん構造をもつ。
  • IgGは、各4本のL鎖とH鎖をもつ。
  • ヘモグロビンは、α鎖とβ鎖からなる2量体である。
  • インスリンは、A鎖とB鎖の2本のペプチド鎖からなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.× インスリン受容体は、1つの膜貫通領域をもちます。
 インスリン受容体は、2個のαサブユニットと2個のβサブユニットからなる4量体です。
 インスリン受容体は、酸素共役型受容体という受容体自体が固有の酵素活性をもつ受容体であり、1つの膜貫通領域しかもちません。
 7つの膜貫通領域をもつのは、Gたんぱく質共役型受容体という、受容体にGたんぱく質(GTPたんぱく質)が結合している受容体で、アドレナリン受容体やムスカリン性アセチルコリン受容体です。

2.× コラーゲンは、三重らせん構造をもちます。
 コラーゲンは3本のポリペプチド鎖がロープのように巻きついた三重らせん構造です。

3.× IgGは、各2本のL鎖とH鎖をもちます。
 IgGは、ヒト血清中で最も高濃度に存在する免疫グロブリンです。
 免疫グロブリンは、2本の長いH鎖と2本の短いL鎖の計4本のポリペプチドから成り、基本構造はY字型をしています。

4.× ヘモグロビンは、α鎖とβ鎖からなる4量体です。
 ヘモグロビンは2本のα鎖と2本のβ鎖の計4本のポリペプチド鎖からなる4量体です。
 各ポリペプチド鎖には、ヘムが1個ずつ結合しており、そのヘムの中心には1個の鉄イオン(Fe2+)があって、1分子の酸素と結合したり解離したりでき、ヘモグロビン1分子に4分子の酸素を結合できます。

5.○ インスリンは、A鎖(アミノ酸数21個)とB鎖(アミノ酸数30個)の2本のペプチド鎖からなり、S-S結合(ジスルフィド結合)によって連結されています。

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02

1.インスリン受容体は「1つ」の膜貫通領域を持ちます。

2.コラーゲンは、三重らせん構造を持ちます。

3.IgGは、各2本のL鎖とH鎖を持ちます。

4.ヘモグロビンは、2本ずつのα鎖とβ鎖のサブユニットからなる4量体です。

参考になった数15

03

1.7つの膜貫通領域をもつのは、アドレナリン受容体です。インスリン受容体は、1つの膜貫通領域をもちます。

2.コラーゲンは、三重らせん構造をもちます。

3.IgGは、各2本のL鎖とH鎖をもちます。

4.ヘモグロビンは、α鎖2本とβ鎖2本からなる4量体であり、補欠分子族としてヘムと結合しています。

5.インスリンの前駆体であるプロインスリンのときは、1本の鎖でつながっていますが、インスリンになると、A鎖とB鎖がジスルフィド結合を介してつながり、Cペプチドは切り離されます。
よって、正しい答えとなります。

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