管理栄養士の過去問
第29回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問29

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

疾患・病態とそれらに伴う酸塩基平衡異常の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 過呼吸 ( 過換気 )  ----------- アシドーシス
  • 原発性アルドステロン症 ------- アシドーシス
  • 激しい嘔吐 ------------------- アルカローシス
  • 腎不全 ----------------------- アルカローシス
  • コントロール不良の1型糖尿病 -- アルカローシス

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/個体の恒常性(ホメオスタシス)とその調節機構からの出題です。

1.過呼吸では二酸化炭素の排出によって血中pHが上がるので、アルカローシスとなります。

2.原発性アルドステロン症ではアルドステロンの分泌によって水素イオン排出が促進され、血中pHが上がり、アルカローシスとなります。

3.正しい組み合わせです。嘔吐によって胃酸が体外に出てしまい、血中pHが上昇します。従ってアルカローシスとなります。

4.腎不全で腎機能が低下すると酸の排出が低下して血中pHが下がるので、アシドーシスとなります。

5.コントロール不良の1型糖尿病では、インスリンの不足でケトン体産生が増加してアシドーシスとなります。

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02

正解は 3 です。

【アシドーシス】
血中phが低下(7.35以下)している状態。
呼吸性アシドーシスは、二酸化炭素の蓄積によるものです。肺水腫や肺気胸、呼吸不全などで起こります。
代謝性アシドーシスは、ケトン体の増加、尿排泄異常などによるものです。腎不全、糖尿病性ケトアシドーシスなどで起こります。

【アルカローシス】
血中phが上昇(7.45以上)している状態。
呼吸性アルカローシスは、二酸化炭素の過剰排出によるものです。過換気症候群などで起こります。
代謝性アルカローシスは、胃酸の過剰排出、アルカリ性物質の蓄積によるものです。嘔吐やアルカリ性物質の投与、原発性アルドステロン症などで起こります。

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03

動脈血のpHが7.40以下をアシドーシス、pH7.40以上でアルカローシスと言います。

1. 過呼吸(過換気)は、二酸化炭素の大量の排出によって、pHは上昇するので、呼吸性アルカローシスとなり、誤となります。

2. 原発性アルドステロン症は、アルドステロンの分泌によって、水素イオンの排出が促進され、水素イオン濃度が減少し、pHが上昇するので、代謝性アルカローシスとなり、誤となります。

3. 激しい嘔吐により、胃酸が体外に出ると、pHが上昇し、代謝性アルカローシスとなるので正となります。

4. 腎不全は、腎機能が低下し、酸の排出が低下することでpHが低下し、代謝性アシドーシスとなるので、誤となります。

5. コントロール不良の1型糖尿病は、インスリンの不足がみられます。インスリンが不足によりケトン体の産生が増加し、水素イオン濃度が増加し、pHが低下するので、代謝性アシドーシスとなり、誤となります。

よって正解は、3. となります。

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