管理栄養士の過去問
第29回
栄養教育論 問108

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 栄養教育論 問108 (訂正依頼・報告はこちら)

トランスセオレティカルモデル ( 行動変容段階モデル ) に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 最初は、肥満改善指導のために開発された。
  • 行動変容段階 ( ステージ ) と行動変容過程 ( プロセス ) が含まれる。
  • 行動変容段階は、行動変容の準備性によって分けられている。
  • 行動変容段階が進むと、自己効力感 ( セルフ・エフィカシー ) も高まる。
  • 維持期の対象者でも、関心期 ( 熟考期 ) に戻ることがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

トランスセオレティカルモデルは、最初は禁煙や薬物依存などの指導のために開発されました。

無関心期(6ヵ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がない)
関心期(6ヵ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がある)
準備期(1ヵ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がある)
実行期(行動変容を起こしているが、その継続が6ヵ月未満)
継続期(行動変容の継続が6ヵ月以上)
と、5つの行動変容段階と行動変容過程に分けられています。
また、括弧内の内容からも分かるように行動変容の準備性によって分けられています。

そして、自己効力感とは自己に対する信頼感や有能感のことで、簡単に言えば、自分が続けてきた行動によって結果が見えるようになると「まだまだ続けられそう!自分ならできるかも。」というような
思いが芽生えてくることを言います。
行動変容段階が無関心期から継続期まですすむことにより、自己効力感も高まります。

行動変容段階が継続期に向けて進むことが理想ですが、行う行動によっては維持期の対象者であっても関心期まで逆戻りしてしまうことはありえます。

以上のことから考えると、
1番が誤った答えとなります。

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02

正解は 1 です。

栄養教育論/栄養教育のための理論的基礎からの出題です。

1.禁煙指導の事例から導かれたものですので、誤った記載です。

2.正しい記載です。人の行動が変化する過程に段階があることを示すモデルで、変容段階と変容過程を含みます。

3.正しい記載です。対象者の変容段階の見極めを行います。

4.正しい記載です。自己効力感が高まると次の変容段階へ移行していきます。

5.正しい記載です。一方方向に進むとは限らないので、戻ることもあります。

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03

1. 行動変容段階モデルは、1980年代前半に禁煙研究から導き出されたモデルです。

2. 正解です。行動変容段階モデルは、
無関心期:6ヶ月以内に行動を変えようと思っていない
関心期:6ヶ月以内に行動を変えようと思っている
準備期:1ヶ月以内に行動を変えようと思っている
実行期:行動を変えて6ヶ月未満
継続期:行動を変えて6ヶ月以上
の5つの行動変容段階と行動変容過程に分けられています。

3. 正解です。2.で書いた通り、行動変容段階は行動変容の準備性によってわけられています。

4. 正解です。自己効力感とは自分に対する信頼感や有能感のことです。行動変容段階が進むことによって「自分ならできる」といった気持ちが高まってきます。

5. 正解です。行動の仕方によっては逆方向に戻ってしまうこともあります。

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