管理栄養士の過去問
第29回
臨床栄養学 問144

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問144 (訂正依頼・報告はこちら)

がん患者に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 緩和ケアは、がん診断初期から始まる。
  • 食道癌根治術後患者では、誤嚥の危険性が高まる。
  • 大腸癌術後のストマ ( 人工肛門 ) は、空腸に造設する。
  • 血清α-フェトプロテイン ( AFP ) は、肝細胞癌の腫瘍マーカーとなる。
  • がん悪液質では、除脂肪量が減少する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。

問題文は「誤っているもの」を選ぶよう指示している点に注意すること。

1:緩和ケアは、がん患者とその家族に対して、痛みや心理的問題、身体的問題などに対する評価、その予防や対処を疾患早期から実施し、QOLの向上・改善を目指すものです。

2:食道癌根治術後は、食道癌の患部を切除しているため、咀嚼や嚥下障害の危険性が高まります。

3:正答。大腸癌術後のストマ( 人工肛門 )は、回腸または結腸に造設します。

4:腫瘍マーカーは、がん細胞から生産される物質の値を計測し、がんの有無を確認するための目安として用いるものです。血清α-フェトプロテイン( AFP )は、肝細胞癌の腫瘍マーカーとなります。

5:がん悪液質では、筋肉量などの除脂肪量が減少します。

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02

1.緩和ケアとは、がんなど完治することが困難である疾患に直面している患者とその家族に対して的確なアセスメントを行い、苦しみや痛みを和らげてケアをすることです。
がんと診断された場合は初期からケアを行います。

2.食道癌根治術により、胃液の逆流による誤嚥の危険性が高まります。

3.大腸癌術後のストマ(人工肛門)は、空腸ではなく、回腸や結腸に造設します。
よって、3番が誤った答えとなります。

4.肝細胞癌では血清α-フェトプロテイン(AFP)の基準値20ngに対して400を超える数値となります。

5.がん悪液質では、除脂肪量、つまり筋肉量が減少します。

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03

正解は 3 です。

臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。

1.記載の通りです。病状に関係なく診断初期から始まります。

2.記載の通りです。食道癌手術後などの器質的障害も咀嚼・嚥下障害の一因です。

3.人工肛門は結腸か回腸に造設するため、誤った記載です。

4.記載の通りです。肝細胞癌の腫瘍マーカーには、AFPやPIVKA-Ⅱがあります。

5.記載の通りです。悪質液はがんなどで栄養不良により衰弱した状態のことで、筋肉量の減少が特徴です。

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