管理栄養士の過去問
第29回
応用力問題 問198
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問題
第29回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問198 (訂正依頼・報告はこちら)
30歳、女性、事務職。妊娠15週、妊婦健康診査のために産婦人科外来を受診。身長160cmで妊娠前の体重は44kg、現在の体重は45kg、血圧100/60mmHg。血液検査値は、赤血球数370万/μL、ヘモグロビン9.2g/dL、ヘマトクリット30%であった。そして、鉄欠乏性貧血と診断された。食生活面では飲酒を妊娠前より減らし、毎日ビール中瓶1本程度。出産後の体重増加を最小限に抑えたいので、食事は妊娠前と同様に1日2回、主食はほとんど食べず、できるだけ魚や豆腐を食べるようにしている。
血液検査の結果である。正しいのはどれか。1つ選べ。
血液検査の結果である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 血清鉄の高値
- 不飽和鉄結合能 ( UIBC ) の低値
- 血清フェリチンの高値
- 平均赤血球容積 ( MCV ) の高値
- 平均赤血球ヘモグロビン濃度 ( MCHC ) の低値
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この過去問の解説 (3件)
01
鉄欠乏性貧血では鉄量が少なくなるため、赤血球ヘモグロビン濃度は低値になります。
1.血清鉄とは鉄輸送たんぱく質であるトランスフェリンと結合しており、鉄欠乏性貧血では低値を示します。
2.不飽和鉄結合能とは、鉄が結合していないトランスフェリンと結合できる鉄量のことをさします。そのため、鉄が少ない鉄欠乏性貧血では不飽和鉄結合能は高値を示します。
3.フェリチンとは水溶性で血清中に移行しやすく、細胞内での鉄貯蔵を行っているたんぱく質の一種です。そのため、鉄欠乏性貧血では、鉄の量が少なくなるので血清フェリチンの値も低くなります。
4.鉄欠乏性貧血では小球性低色素性貧血になると考えられるため、赤血球数に対するヘマトクリット値は低下します。よって、平均赤血球容積は低値となります。
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02
1:鉄欠乏性貧血と診断されているため、血清鉄は低値を示します。
2:鉄欠乏性貧血と診断されているため、不飽和鉄結合能(UIBC)の高値を示します。
3:鉄欠乏性貧血と診断されているため、血清フェリチンは低値を示します。
4:鉄欠乏性貧血と診断されているため、平均赤血球容積(MCV)の低値を示します。
5:正答。鉄分が不足することにより、ヘモグロビンの合成機能が低下します。
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03
応用力問題からの出題です。臨床栄養学で複数項目にまたがって該当します。
1.鉄欠乏性貧血では血清鉄は低値となります。
2.鉄欠乏性貧血では不飽和鉄結合能は高値となります。
3.鉄欠乏性貧血では血清フェリチンは低値となります。
4.鉄欠乏性貧血では平均赤血球容積は低値となります。
5.鉄欠乏性貧血では平均赤血球ヘモグロビン濃度が低値となるので、正解とわかります。
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