管理栄養士の過去問
第30回
基礎栄養学 問81

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問題

第30回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問81 (訂正依頼・報告はこちら)

エネルギー代謝の測定に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 直接法では、体温の変化を測定する。
  • 二重標識水法では、呼気中の安定同位体の経日的変化を測定する。
  • 呼吸商は、酸素消費量を二酸化炭素産生量で除して求める。
  • グルコースのみが燃焼した場合の呼吸商は、0.7である。
  • たんぱく質の燃焼量( g )は、尿中窒素排泄量( g )に6.25を乗じて求める。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. エネルギー代謝を測定する方法には、直接法と間接法があります。直接法は、水道管が張り巡らされた特殊な実験室で測定を行います。この実験室で運動を行い、水道管を流れる水の温度から、被験者のエネルギー代謝量を測定します。
一方、間接法では、摂取した栄養素が酸素と反応し、エネルギーと二酸化炭素を放出することから、その化学反応式、酸素摂取量、二酸化炭素産生量、尿中窒素排泄量からエネルギー代謝量を求める方法です。

2. 二重標識水素法では、被験者に水素と酸素の安定同位体を含む水を飲んでもらい、安定同位体の尿中排泄速度を測定します。エネルギー代謝が多い人ほど安定同位体が早く体外へ排泄されます。この方法は経日的変化ではなく短日的変化を測定しています。

3. 呼吸商は酸素消費量と二酸化炭素産生量の比で求めます。

4. 呼吸商は、グルコースのみが燃焼した場合は1.0、脂肪のみが燃焼した場合は0.7、たんぱく質のみが燃焼した場合は0.8となります。

5. 正解です。たんぱく質は燃焼すると、構成成分の窒素が尿中へ排泄されます。たんぱく質中に窒素は16%含まれています。そのため、尿中窒素排泄量(g)に100% / 16% =6.25を乗じると燃焼したたんぱく質の量を求めることができます。

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02

正解は 5 です。

尿中窒素排泄量( g )×6.25でたんぱく質の燃焼量( g )を求めることができます。

1:エネルギー代謝の測定における直接法は、現在ではほとんど利用されていません。測定室に水管を設置し、その水温変化や対象者から発せられる気化熱の変化などから求めます。

2:二重標識水法とは、酸素の安定同位体と水素の安定同位体で二重に標識された水を対象者に飲用させ、その後の安定同位体の希釈速度によりエネルギー消費量を求める方法です。経日的変化ではなく、短時間のエネルギー消費量を測定します。

3:呼吸商は、二酸化炭素生産量/酸素消費量で算出されます。

4:糖質の呼吸商は1.0、たんぱく質は0.8、脂質は0.7となります。

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03

正解は 5 です。
基礎栄養学/エネルギー代謝からの出題です。

1.直接法で測るのは密閉された室温の変化や酸素・二酸化炭素濃度の変化です。

2.二重標識水法で測るのは、尿中の安定同位体の経日的変化です。

3.呼吸商は二酸化炭素産生量を酸素消費量で割って求めます。

4.グルコースのみが燃焼した場合の呼吸商は1.0です。

5.正しい記載です。たんぱく質には窒素が16%含まれているので6.25となります。

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