管理栄養士の過去問
第31回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問30

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第31回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

消化器系の構造と機能に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 舌下腺は、唾液腺である。
  • 食道には、漿膜がない。
  • ビタミンB12は、胃で吸収される。
  • 十二指腸は、腹腔の後壁に固定されている。
  • 虫垂は、盲腸の部位にある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解:3 

1 . 舌下腺は、唾液腺です。
 唾液腺は他に2つ、耳下腺と顎下腺があります。

2 . 食道には、漿膜がありません。
 そのため、他の消化器のがんより、食道がんは
 進行が早く、転移しやすいです。

3 . ビタミンB12は、回腸下部から吸収されます。
 胃から分泌される内因子と結合しなければ、回腸下部
 から吸収されません。
 したがって、胃切除ではビタミンB12欠乏の恐れが
 あります。

4 . 十二指腸は、腹腔の後壁に固定されています。
 胃で消化された食物に消化液(胆汁、すい液等)を
 混ぜて、空腸に送るはたらきがあります。

5 . 虫垂は、盲腸の下部についている小突起です。

参考になった数26

02

1. 正解です。舌下腺は唾液腺の1つです。哺乳類の唾液線は、舌下腺の他に顎下腺、耳下腺があります。

2. 正解です。食道には漿膜はありません。漿膜は臓器や器官を覆う薄い膜です。この漿膜が無いため、食道がんは進行が早く、転移もしやすいです。

3. ビタミンB12は、胃壁細胞から分泌される内因子と結合した後、回腸末端で吸収されます。胃切除を受けた患者は、内因子の分泌減少によりビタミンB12の吸収が不足するため、巨赤芽球貧血を発症する危険があります。

4. 正解です。十二指腸は胃と腸をつなぐ消化管であり、その大部分は腹腔の後壁に固定されており、可動性はありません。十二指腸という名前は、この部分の長さが指の幅12本分だったことに由来します。

5. 正解です。虫垂は盲腸の端から細長く飛び出している部位です。この部位が炎症を起こした状態を虫垂炎といいます。

参考になった数4

03

正解は3です。

1.〇
唾液腺には、舌下腺・顎下腺・耳下腺があります。

2.〇
食道には、漿膜がありません。
漿膜とは腹膜・胸膜・心膜などの内面や内蔵器官の表面を覆う薄い半透明のことです。
消化管は、内腔側から粘膜・筋層・漿膜の三層構造をとっていますが、食道には漿膜がなく、疎性結合組織からなる外膜で覆われています。

3.×
ビタミンB12は、小腸の回腸で吸収されます。
ビタミンB12は、胃から分泌される内因子と複合体を形成し、回腸に存在する受容体に結合し、エンドサイトーシスにより吸収されます。

4.〇
十二指腸は、腹腔の後壁に固定されています。

5.〇
虫垂は、盲腸の下端の内後側壁にある小指大の管です。しかし位置は個人差があるといわれています。


参考になった数2