管理栄養士の過去問
第31回
食べ物と健康 問46

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 食べ物と健康 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

食用油脂に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 不飽和脂肪酸から製造された硬化油は、融点が低くなる。
  • 硬化油の製造時に、トランス脂肪酸が生成する。
  • ショートニングは、酸素を吹き込みながら製造される。
  • ごま油に含まれる抗酸化物質には、セサミノールがある。
  • 牛脂の多価不飽和脂肪酸の割合は、豚脂よりも多い。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2と4です。

1.×
不飽和脂肪酸から製造された硬化油は、融点が高くなります。
硬化油とは、不飽和脂肪酸の二重結合の一部に水素添加し、飽和結合したもので、マーガリンやショートニングの原料になります。
天然油脂のほとんどがシス型ですが、水素添加されることにより、一部がトランス型になります。トランス型に変化すると融点が高くなり、常温で固体になります。

2.〇
硬化油の製造時に、トランス脂肪酸が生成されます。
トランス脂肪酸は、安定性が高くマーガリン等に使用されています。しかし継続的に摂取することにより、血中LDLコレステロール値の上昇を招くと問題視されています。

3.×
ショートニングは、窒素ガスを吹き込みながら製造されます。
窒素ガスを吹き込みながら製造されたものは、クッキー・ビスケットなどの菓子、パン等の原料として使用されます。窒素ガスを入れないものは、揚げ油として使用されています。

4.〇
ごま油に含まれる抗酸化物質には、セサミノールがあります。
ごまにはゴマリグナンという抗酸化物質が含まれていて、有害な活性酸素の働きを抑え、老化防止に有効と言われています。
そのゴマリグナンにセサミン・セサモリン・セサミノール・セサモール・エピセサミン等が含まれています。

5.×
牛脂の多価不飽和脂肪酸の割合は、豚脂よりも少ない。
多価不飽和脂肪酸は、牛脂に4.0%、豚脂には10.6%含まれています。

参考になった数16

02

1. 不飽和脂肪酸の割合が多い油脂は常温で液体に、飽和脂肪酸の割合が多い油脂は常温で個体になります。硬化油は、不飽和脂肪酸の二重結合に水素を付加して製造します。水素付加によって飽和脂肪酸の割合が増えるので、融点は上がり、常温で個体の油となります。

2. 正解です。硬化油の製造時に、不飽和脂肪酸中のシス型二重結合の一部がトランス型に変化し、トランス脂肪酸が生成します。トランス脂肪酸はLDLコレステロールを増加させ、心血管疾患のリスクを増加させると言われています。

3. ショートニングは、窒素ガスを吹き込みながら製造します。

4. 正解です。ごま油にはセサミノールが多く含まれています。

5. 牛脂の多価不飽和脂肪酸の割合は、豚脂よりも低いです。

参考になった数2

03

正解:2と4

1 . 硬化油とは融点の低い不飽和脂肪酸を多く含む
液状の油に、水素を添加して融点の高い飽和脂肪酸の
割合を増やして固体状にしたものです。

2 . 硬化油の製造時に、トランス脂肪酸が生成します。
不飽和脂肪酸にはシス型とトランス型があります。
シス型は天然の不飽和脂肪酸に多く、不安定で融点が
低いです。
トランス型は水素添加(硬化)によってでき、
マーガリン等安定性があり融点が高いのが特徴です。

3 . ショートニングは、10〜20%の窒素ガスを
吹き込みながら製造されたものです。
軽くサクッとした食感になるので菓子やパンに
使用されています。

4 . ごま油に含まれる抗酸化物質は、セサミノールです。
セサミノールは動脈硬化を予防する作用があります。

5 . 牛脂の多価不飽和脂肪酸の割合は、
豚脂よりも低いです。

参考になった数1